朝のガスパール

著者 :
  • 朝日新聞
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本棚登録 : 93
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022564832

作品紹介・あらすじ

パソコン・ゲーム「まぼろしの遊撃隊」に熱中する会社常務・貴野原征三と、株価暴落対策に狂奔する美貌の妻・聡子をめぐる空前の超虚構。

感想・レビュー・書評

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  • 新聞小説なのに読者と対話していくとは、画期的な作品。
    朝、短時間で読むなら楽しめたのではないか?
    まとめて読むと、逆にわけがわからなくなる不思議な作品。

    途中で大量に登場人物を殺してしまうのは秀逸。

  • SFというと、昔はロボとか宇宙とか、そういうのが出てくるものなんかなー、と思っていたんだけども、SFが、というか、SF作家の書く本というのは、もっとものすごくハチャメチャなものがあったりするという事を、本を読むようになって知ったわけで。ぶっちゃけ素人目には、このハチャメチャ感が、素人っぽいものとの違うという事を理解するのは難しいなぁ、と。
    それはさておき、挿絵のバブル時代感が一番気になったという。

  • 文豪筒井康隆が「読者」に挑戦状をたたきつけた(そのようにしか思えません笑)。
    朝日新聞の朝刊に1991年10月から1992年3月まで連載された本書は、投書やパソコン通信のBBSに寄せられた読者の声を、その作品に反映させるという斬新な形式を採用。
    物語は、どこかの惑星を進行する部隊の描写から始まります。見えぬ敵におびえつつも強力な武器を片手に進撃する隊員たち。しかし、これはパソコンゲーム「まぼろしの遊撃隊」の世界。このゲームに熱中する金剛商事常務の貴野原は、同ゲームの愛好家の企業重役らと交流を深めます。一方、貴野原の妻である聡子は、セレブパーティーですすめられて始めた株のトレードで巨額の損失を出していた…2つの世界が交互に進展するうち、そもそもこの小説を新聞で連載する作家、櫟沢の世界が登場。そこでは、読者の投書に応える形で展開されていく…

    といった少し込み入った(意外と解りやすいのですが)構成の小説ですが、読者の投書に応じる櫟沢の場面がなにより面白い。一般の新聞購読者からは、「まぼろしの遊撃隊」のようなSF小説にするなと叩かれ、セレブパーティーの展開が続けば、SFオタクから荒れた投書が目立つ。両者の板ばさみにあう櫟沢が批判ばかりで建設的な意見を出さない読者に罵詈雑言をぶちまけるあたりは、もう抱腹絶倒です。
    そして、どう風呂敷を畳むのかと不安になってはいましたが、うまい具合にオチをつけるあたりは、さすがの一言。

  • 日本SF大賞受賞作。朝日新聞に連載されアサヒネットでごちゃごちゃしながらつくったんだったけ?超虚構性とか小説の製作手法、構成、登場人物、小説とは何かをいろいろかいろ考えさせられた作品。小説を読んでその手法に感動することがあっただろうか?あれ、筒井の丸写し。

  • 請求記号:913.6/Tu831 資料ID: 00074014

    【感想文 by Y.K】
    筒井康隆が朝日新聞で書いた連載小説であり、まだ当時珍しかったインターネットによる読者との相互の意見交換でストーリーを編むという形態を取っている。
    何重にも重ねられたメタフィクション。予想を裏切る展開。無茶苦茶であるがそれがまた面白い。現実すらも虚構化してストーリーに取りこんでしまっている。巧みな表現で虚構として徹底している小説である。

  • その昔朝日新聞の連載小説の単行本。当時確か高校生だった自分は訳の分からない小説だと思いつつも、なぜかわくわくしながら読んでいた記憶がある。今改めて読み返しても訳の分からない小説だが、これだけの冒険も珍しい。筒井康隆でなくてはできない作品。これを読むとインターネット黎明期よりもだいぶ前、パソコン通信を一部の人が使い始めたそんな時期に、作者はその後につづくネットでの匿名の議論の怖さをおそろしく予見していたとおもう。今読めば、超近未来SFとして十分成立する。え?これ絶版?

  • 確実読んだけど内容わすれたYo

  • 『新しくて生き生きした芸術派必ず人を苛立たせます。苛立たせるのをやめて、快いものになってしまったら、その作品はもうおしまいです。』まさにソレな挑戦的小説。しかも、当時の朝日新聞の連載もの。好きだから、読む。それだけ!

  • オススメしない本として挙げます。
    ストーリーは面白くないわ、まったく読んだい意味が無かった気が。筒井康隆のセンスって、時をかける少女いがいあんまし肌に合いません。

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著者プロフィール

筒井 康隆(つつい やすたか)
1934年大阪市生まれ。日本を代表するSF作家の一人と目され、小松左京、星新一と並び「SF御三家」と称されることもある。
1981年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1993年に断筆宣言を行ったことは大きな話題になった。1996年断筆解除後には、2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞、2010年に第58回菊池寛賞、2017年毎日芸術賞をそれぞれ受賞。2002年には紫綬褒章も受章している。
代表作のひとつ『時をかける少女』は度々映画化、アニメ化され、多くの読者に愛される。ほか『日本以外全部沈没』、『文学部唯野教授』、『旅のラゴス』、『残像に口紅を』などは機会あるごとに話題となり、読み返されてきた。

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