群雄創世紀―信玄・氏綱・元就・家康

著者 : 山室恭子
  • 朝日新聞社 (1995年3月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022568434

群雄創世紀―信玄・氏綱・元就・家康の感想・レビュー・書評

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  • 戦局的に大して重要なポイントではない川中島で、なぜ武田、上杉両氏は何度も戦ったのか。
    戦国大名随一の領土面積を持つ北条氏は、始祖早雲以外はなぜ影が薄いのか。逆に言えば、影が薄いくせに広大な領土を治めていられたのはなぜか。
    毛利家に伝わる三本の矢の譬えは、なぜ日本中に広まったのか。なぜこの家訓が必要であったのか。
    家康はなぜかくも倹約を奨励したのか。

    歴史学的にあまり価値がないと言われてきた書物や伝承などを読み比べることによって浮かび上がってくる、歴史の真実。

    家臣や庶民を自分に引きつけるためには、自己演出や宣伝をし始めたのがちょうど戦国の頃。
    宣伝するにはシンボルやキャッチフレーズがあると何かとわかりやすい。

    例えばそれは、「リメンバー川中島」
    この一言で家臣が一致団結するのである。
    そして、義はこちらにあるのだから、当然神の加護もあるのだと、神社仏閣に願文を奉納する。
    川中島で戦うというのは、両氏にとって戦意高揚になるのだ。
    「俺はやるぜ!」
    「俺もやるぜ!」

    逆に鎌倉の鶴岡八幡宮を隠れ蓑に、じわりじわりと敵の懐に食い込んでは領土を広げ、戦わずして勝つ北条氏。
    その後も宗教をうまく使い、慈をもって領土を治める慈悲の人・北条氏。
    戦わないから目立たないが、武威を看板にしない善政は確実に領土を広げていったのだ。

    そして、大内氏と尼子氏という2大大名に囲まれた小大名の毛利氏が、いかに勢力を拡大していったか。
    そこに三本の矢はどう係わってくるのか、サン・フレッチェ・毛利。
    このエピソードが一番分量も多く、読ませるものとなっている。

    家康の倹約令も、秀吉との関係から読み解くと、江戸幕府の性格というものが見えてくる。

    ライトな文体でさらりと書かれているが、大量の書物を読みこまなければこのような分析はできない。
    もっとほかの大名の分析も読んでみたいと思う。

  • くだけつつもしっかりとした文体で話を進めていく事で硬いイメージを軽減しています。
    武将達の裏側や真意を面白可笑しく解明・説明されているのでお勧め。

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