まぼろしの郊外―成熟社会を生きる若者たちの行方

著者 :
  • 朝日新聞社
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022571915

作品紹介・あらすじ

成熟社会になると、近代過渡期の「郊外幻想」が覆いかくしてきた私たちの社会の「基層」が再浮上する。-家・学校・地域が軒並み空洞化した「郊外」と、そこに浮遊する若者たちを論じた力作。

感想・レビュー・書評

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  • 淫行処罰やテレクラ規制などの処置は大人たちが自らの不安を安心させるためのものに過ぎず、売春にはしる女子高生たちの心のケアにはなっていないという指摘の鋭さ「ウソ社会」への憤りが漂う。文章は硬いが理解できる範囲。他にオウムh=事件、酒鬼薔薇事件など。「世紀末の作法」「現代の世相1 色と欲」と一部重複。

  •  成熟した社会とあらゆる価値観の複雑化−−。そんな社会の中で、テレクラや援助交際に走る女子高生やサリンをばら撒いた元オウム信者をピックアップ。

     日本では昔からムラという小さな共同体を通じて、世間の視線を浴びていたからこそ、社会を維持する道徳を保ってきた。
     しかし、"団地化"を通じて地域との繋がりは失われ、ひとつひとつの家族への内閉化が進んだ。さらに追い討ちをかけるように進んだ"コンビニ化"では、家族の共同体も崩壊し、若者たちは「終わりなき日常」を生きるために街(=第四空間)に繰り出していった。

     90年代にかけて、ボロが見え隠れし始めてきた社会システムには、ちょっと前からそんな前兆があったことを社会学的フィールドワークの中で、論理的に指摘している点はさすが。

     道徳的に理解できない事件が多く起きてる現状も、この本を読み通すことによって、ちょっとは理解できるかも知れない。

  • フットワークの軽さ、凄まじい知識量、鋭い分析。援助交際という言葉ももう廃れてしまった今、当時を振り返ってみればこの本の凄さがわかる。ブルセラ学者呼ばわりされていたが、まずは読んでください。

  • 社会学というと難しいけれど、これだったらとっつきやすい1冊

  • 果たして、我々は自由を本当に欲しているのだろうか?
    本当の自由を手に入れた時、人はその重圧に耐えられるだろうか?
    様々な自由が溢れる現代。私たちはどこへ行くのだろう。

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著者プロフィール

社会学者。首都大学東京教授。著書に『日本の難点』(幻冬舎)、『どうすれば愛しあえるの 幸せな性愛のヒント』(二村ヒトシ共著/KKベストセラーズ)ほか多数。

「2017年 『子育て指南書 ウンコのおじさん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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