上野千鶴子が文学を社会学する

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著者 : 上野千鶴子
  • 朝日新聞社 (2000年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022575623

作品紹介

社会学者にしては文学がわかる、と故江藤淳さんに言わせた上野千鶴子のあまりに社会学的な文学論。

上野千鶴子が文学を社会学するの感想・レビュー・書評

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  • 『連合赤軍とフェミニズム』の章の「労組活動家の妻たちの嘆きのほうが、仕事中毒の会社員の妻より深いかもしれない。」には、なるほどと想いながらも、今は熱心な労組活動家も過労死にまで至る会社員もいなくなった(少なくなった)のではないのだろうか、とも想う。もう、何々のために盲目的に己を費やすことをしなくなったのではないのか。信じるものがなくなったのではないのか。熱くなるものがなくなったのではないのか。いや、この感想は自分のいまの姿見だ。

  • 作家論・文芸評論

  • 先の『男流文学論』に対する批評への回答?をも含んだエッセイっぽい一冊。
    さらに掘り下がってて、おもしろい。
    この「ジェンダー」というフィルターを通して社会を見るという視点というか、表現というか、言葉を知るのが今面白くてしょうがないんですが、彼女のフェミニズムを理解するのにもちょうどいい本かとも思いますね~。
    私もね、フェミニズムを思いっきり誤解していたタイプですので。(^^;)
    ちょっと抜粋、
    -----------------------------
    フェミニズムはしばしば、「男なみになりたい女たちの平等要求」と誤解されるが、実はそうではない。
    フェミニズムには、日本語で「女権拡張論」と「女性解放思想」のふたつの訳語があるが、わたしは前者を採用しない。
    この誤解のおかげで、フェミニズムは、男たちから「あ、そう。キミたちは男なみになりたいのね」とからかわれ、
    逆に「男のようになんかなりたくない」女たちからは、魅力的なオプションには見えないという二重のディレンマに陥る。
    だが近代批判として始まった第2波フェミニズムは、最初から侵略と破壊の産業社会を支持しなかったし、それに加担しようともしなかった。
    とりわけ長時間労働の「社畜」(佐高信)と化した、日本の男性の生き方は女性にとって少しも魅力的に見えない。
    今や国際語にまでなった「カローシ(過労死)」をひきおこす働き方を、女性は望んでいないし、こんな生活破壊の生き方から女たちが降りるとすれば、それは「甘え」のせいでも「無能」のせいでもなく、たんに正気の選択、というだけのことである。したがってこんなに抑圧的な働き方のなかに、女を送り込むこと、たとえば総合職女性をもっとふやそうと応援することがフェミニズムとは言えない。
    -----------------------------------
    ずっと前から彼女のことは知っていましたが、まったく、ギャーギャーとうるさいだけのオバさんなのかと思っていたら、違ったのね~?やはりちゃんと読んでみないといけませんね?社会に対して、わけもなくイライラする対象を見事に説明してくれていたのが、フェミニズムだったのかい?っていうのを知って、面白さにハマっておるわけです。これらの言葉は社会を冷静に見つめるためにもお役立ちだと思いますね~。

    あと、ちょっと文章が難しいけど、彼女の『生き延びるための思想-ジェンダー平等の罠-』もかなり面白いです。やはり「女」であることがデメリットになる理不尽さにイライラを感じるときがある人は、一読の価値はある1冊ですね。

  • まあまあ。

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