緊急取材・立花隆、「旧石器発掘ねつ造」事件を追う―立花隆・サイエンスレポートなになにそれは?

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  • 朝日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022576019

感想・レビュー・書評

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  • 妙に、藤原新一という人に、興味を持った。
    なぜねつ造したのか?
    ということに興味を持てた。
    人間心理として・・

    日本人のルーツをどう見るのか?

    考古学は、理科系 にないサイエンス。

    「オレ とうとうやっちゃったよ。」藤原新一

    この事件の持つ意味は、重要である。
    人類史に大きく関与したことが、ひょっとしたら、
    ねつ造かもしれないと言うことは、
    衝撃度が大きい。
    そして、それを見破ることができなかったことも、
    学問の水準を表明している。

  •  この本が出版された当時、まさにこの事件が取りざたされていた時に読んだ。
     立花隆という人が凄い、とは知っていた。しかし、書く本にさほど興味がなく、あまり読む機会がなかった。だがこの「石器ねつ造」という未だかつてない学問の定説を揺るがす事件に興味があったため、購入した。
     いや、聞きしに勝る凄い人だ。単にその事件の周辺を探るというレベルのルポルタージュではない。まず当時の人の石器の作り方から学んでいくのだ。どのような道具でどのようにすればこの断面ができるのか。から始まる。以前、医学関係のルポでも参考文献を見ると、医学生が学ぶ順序を追うように、基礎化学、生理学、臨床医学……と6年間で学ぶ分を読み尽くす勢いだった。刑事が被害者の靴底についた砂粒や爪に入った繊維から犯罪状況を割り出すような、非常に緻密なやり方。博学者という呼び名がふさわしい仕事。ただ犯人であったねつ造者の心理に、これみよがしに迫った風の週刊誌のようにはならない、彼の手法に脱帽した。
     これから自分の知りたいことがあって、数人が本を出していて、その中に彼の名があれば、迷わず彼の本を選ぶだろう。それだけ彼の本には真実があり、確かな裏付けがある。

  • 請求記号 210.2/Ta

    「ねつ造」について別件でインターネットを調べていたときに、ふと石器ねつ造の件が検索され、それで興味を呼び起こされたのが本書を読んだきっかけです。

    おそらく私が中学生のころ読んでいた教科書には、このねつ造旧石器のことが事実として書かれていたんだろうと思います(記憶にないのが幸いか)。社会の教科書は時の変遷で内容が変わってしまうのは仕方ないですが、それは別としてひどいなあと思います。

    さて本書でもっとも面白いと思ったのは、著者が石器作りの名人である大沼克彦(国士舘大学教授)氏に石器作りを学ぶところ。なるほど、とうなずける話です。

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著者プロフィール

1940年長崎県生まれ。64年、東京大学文学部仏文科卒業。同年、文藝春秋社入社。66年に退社。67年、東京大学文学部哲学科に学士入学。その後、ジャーナリストとして活躍、74年、『文藝春秋』誌上で「田中角栄研究 その金脈と人脈」を発表。79年、『日本共産党の研究』で第一回講談社ノンフィクション賞受賞。83年、「徹底した取材と卓抜した分析力により幅広いニュージャーナリズムを確立した」として第31回菊池寛賞受賞。98年、第1回司馬遼太郎賞受賞。主な著書に『中核VS革マル』『田中角栄研究 全記録』『日本共産党の研究』『農協』『宇宙からの帰還』『青春漂流』『「知」のソフトウェア』『脳死』『サル学の現在』『臨死体験』『ぼくはこんな本を読んできた』『イラク戦争・日本の運命・小泉の運命』『思索紀行』『天皇と東大』『小林・益川理論の証明』『立花隆の書棚』ほか。

「2013年 『自分史の書き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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