小説修業

  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 51
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022576675

作品紹介・あらすじ

ふたりの現役作家が生と死、科学と哲学、百年前の小説とこれからの小説をとことん問いかけ合う往復書簡。

感想・レビュー・書評

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  • この往復書簡のなかで保坂氏が、小島信夫の書くものは、「脳の中の現実の放り出し」なのだと思うと述べているのですが、私は最近の保坂氏の作品を読むと正に脳の中の現実がとめどもなく流れ出てくるような印象を持ちました。小説の多くは起承転結があることで読者は安心するのでしょうが、お二人の作品は明確なストーリーがあるわけでなく、時制は時として行ったり来たりしますし、なんとなく落ち着かない折があるのですが、私たちの日常生活も意外とそのようなものではないでしょうか。また、夢はなぜかすべて夢を見ているあいだ夢を見ている(夢の中にいる)本人にとってリアルであるということが、私には面白くて仕方ないのです。との保坂氏の想いを私はとても納得できます。

  • 2008/8/30購入

  • 小島さんと保坂さんとの往復書簡てとこです。非常に面白かった。特に小島さんの語り口が面白い。読んでいると、いつの間にか煙を巻かれているような、何かよくわからなくなってくる。不思議な感じ。いつの間にかどこかの路地に迷い込んでしまったかのような、そんな錯覚を起こす。(06/8/26)

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著者プロフィール

小島信夫
一九一五年、岐阜県生まれ。東京大学文学部英文学科卒業。五五年、『アメリカン・スクール』で芥川賞、六五年、『抱擁家族』で谷崎潤一郎賞、七二年、『私の作家評伝』で芸術選奨文部大臣賞、八一年、『私の作家遍歴』で日本文学大賞、八二年、『別れる理由』で野間文芸賞、九八年、『うるわしき日々』で読売文学賞を受賞。他に『菅野満子の手紙』『原石鼎』『こよなく愛した』『寓話』『残光』など多数。二〇〇六年十月没。

「2023年 『小説作法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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