あたりまえのこと

著者 :
  • 朝日新聞社
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本棚登録 : 31
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022576798

作品紹介・あらすじ

小説を楽しむには、どうしたらいいのだろう?カフカ、鴎外から春樹に詠美まで、作品のエッセンスを巧みにとりだして、心ゆくまで楽しみながら本を読むためのヒントを教えます。『大人のための残酷童話』の著者が、世のすべての小説好きに贈る、最初にして最後の小説読本。

感想・レビュー・書評

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  • うーん。太宰や三島、村上春樹や最近のワープロ水増し小説が嫌いなのはわかったけど、あんまり辛口すぎるのも印象が悪いものなんだなということがわかった。

  • (「BOOK」データベースより)
    小説を楽しむには、どうしたらいいのだろう?カフカ、鴎外から春樹に詠美まで、作品のエッセンスを巧みにとりだして、心ゆくまで楽しみながら本を読むためのヒントを教えます。『大人のための残酷童話』の著者が、世のすべての小説好きに贈る、最初にして最後の小説読本。

  • 倉橋由美子の小説論。ブレない視線によって紡ぎ出される切れ味のよい論調と、それらを総して名付けられた、「あたりまえのこと」というタイトル。諸手の同意など求めずに、「あたりまえのこと」と言い切るその姿勢。かっこいい。以下すこし引用。倉橋由美子の言葉はなんだか他の方にも言いたくなるのです。

    “全体が大嘘の塊であることを承知の上でその嘘が楽しめるならばそれは立派な小説である。(…)ただしそれは読者の精神を宙に支えて飛行させるに足る強力な文章を必要とする。”

    “私小説はいわば僧院の中だけで読まれていた生活記録から俗界の信者にも読まれる信仰体験の記録ヘと変質したわけで、私小説の「私」がそれだけ社会化されたとも言える。それでもこれが根本的には自分のことにしか興味がなくて他人あるいは大人はわかってくれないという無邪気な前提を固守する人間によって書かれている限り、根本的には私小説の性格を失うことはない”

    “裸体なら裸体を見せる時はそれが見せものになり、裸体が衣装になっていなければならないなどということはなおさら理解されそうにない。何しろその種の裸体主義者は裸を見せること自体に「コロンブスの卵」の如き価値があると信じて疑わないのである”

    “こんな変な話は普通の人にはまず思いつけないから独創的だ、というのでは必要条件を挙げたにとどまります。それを文章でいかに正確かつ具体的に書けるかということが変な話を見事な作品たらしめる十分条件なのです”

  • 小説論ノート
     もののあわれ
     勧善懲悪
     愚行
     恋
     自殺
     女
     告白
     運命
     性格
     真実
     嘘
     秩序
     小説の効用
     小説という行為
     小説の読者
     名文
     純文学
     狂気
     悪
     小説の制約
     小説の基本ルール
     通俗性
     努力
     批評

    小説を楽しむための小説毒本
     小説の現在---「第二芸術」としての純文学の終わり
     小説を楽しむこと
     長い小説
     一品料理としての短編小説
     小説の評価
     文章の巧さということ
     小説を読む時のBGM
     老人に楽しめない小説
     人間がつまらない小説
     話がつまらない小説
     書かない作家
     想像力について
     人間を作り出すということ
     歌としての小説
     創造された作品としての小説
     思想より思考
     「決まっている」文章
     娯楽小説の文章
     中身は腐る
     文体の練習
     幻想を書く
     何を書けばよいか
     恋愛小説
     自慰行為としての小説書き
     「からだ」を描くこと
     「こころ」というもの
     恋愛という錯誤
     リアリズムということ
     小説の読み方

      主な引用した本
      あとがき


    ■朝日新聞社出版局 2001.10.1
     装幀 菊地信義
     オビコピー「初の小説読本」「小説を楽しむには、どうしたらいいのだろう? カフカ、鴎外から春樹に詠美まで、作品のエッセンスを巧みにとりだして、心ゆくまで楽しみながら本を読むためのヒントを教えます。 『大人のための残酷童話』の著者が、世のすべての小説好きに贈る、最初にして最後の小説読本!」
    ■朝日文庫 2005.02

    ※小説トリッパー 「小説を楽しむための小説読本」連載誌

  • 朝日新聞社、エッセイ、「波」「小説トリッパー」に掲載、2001年11月1日、第1刷発行、定価(本体1400円+税)

  • <b>その行動が悪であり異常であればあるほど、釣合をとる必要上、その動機の至誠は絶対化されなければならない。</b><br>
    (P.19)

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