- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022577702
作品紹介・あらすじ
浦!とある海辺の集落に、時が淀み、謎が漂う。教師と恋に落ちた少女、奇妙な昔語りにふける4人組の老人。半世紀あまりの脱線につぐ脱線の記憶と現在の物語。第15回三島由紀夫賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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作者の小野さんの父が建設業、母が水産業で働いていたそうだし、小野さんの幼少期の体験がベースになっていることは間違いない。ほかのひとがいうように性描写がわかりづらいけどとりあえず汗をかいたり毒とか血とか何か液体を混ぜたいのはよくわかった…修飾語が多いのと例えがあまりピンとこなかった。
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わりとうその世界ってか・・・こういうのも一種の幻想小説っていうんかな・・・
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070926貸出。
「村」の閉鎖性がよく書けている小説。 -
田舎と現実に倦んだ少女は、夜な夜な抜け出し、先生の車の中で、夜を過ごす。
湾に住む人たちのさまざまな人たちが、脱線し、混線し、語られる。
ちょっと干渉的過ぎるけど、ひなたの泥のようなあたたかさも持つ人間関係。
言葉がまとわりつく波のようで、物語の渦に巻き込まれていく。
嵐がおさまり、少女が顔をあげると、少し様子が変わっている。
それは、明るい兆しだった。
湾に光が差し込むような。
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小野正嗣の比喩表現に拒否反応を示してしまうのは何故だろう。島田雅彦の擬人法とかには別段イヤなものは感じないのに。それはともかく、これは面白かった。中上健次をライトに変換した感じ。