冠 OLYMPIC GAMES

著者 :
  • 朝日新聞社
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本棚登録 : 32
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022578167

作品紹介・あらすじ

かつてあのように心を躍らせてくれたオリンピックが死に瀕している!開会式から閉会式まで、つぶさに観察した著者の奏でる痛切なレクイエム。果たして、オリンピックは滅びの道を歩みはじめているのか?アトランタ・オリンピックを描くスポーツ・ノンフィクションの決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 沢木さんのは結構読んでいますが、この本ほど素というか”感情”があらわになっている本をはじめて読んだような気がする。
    大事なものを汚された憤りが全編に表れているようで、それでも高揚する自分がいる、ような。
    批判と憤りと軽蔑と、期待を裏切られて斜に構えているような。
    この人も「団塊の世代」だなぁとしみじみ思った。
    これほどまでマイナーに目をむけ、大勢が気が付かない高尚さ、その輝きを見つけ拾い上げ大事にしているのに、彼自身がとてもメジャー、というのは、本当に感嘆する。
    今、彼は東京五輪決定をどう思っているんだろう。色々話を聞いて見たい。

  • 「杯(カップ)-WorldCup-」の対になる本。96年のアトランタ五輪の期間中、スポーツライターとして会場の多くを回った日記形式の記録。日本が敗れる試合ばかりを見た中で、女子バレーの悲壮感と女子バスケの明るさの対象が鮮やかです。バスケの中川監督という人の淡々とした正直なコメントが心を打ちます。明るさと暗さはの違いは日本の伝統種目(水泳、体操、柔道が全て悪成績だった!)とマイナー種目の違い!陸上の特に100㍍男子についての記述は圧倒的です。やはりこれぞ五輪のメインイベント!だからなのだからでしょう。それにしても著者の五輪への冷めた眼が印象的です。冒頭は冬のオリンピアから始まりますが、要するに古代オリンピックが1300年の歴史で形式化し衰退していったとのこと。それを著者は商業主義のアトランタ五輪に兆しを見るわけです。そもそも五輪をそんなに純粋なものとして見る事が間違っているのかも知れません。それにしてもやはり五輪は面白いですが・・・

  • 1996年のアトランタオリンピック観戦記。当初は『オリンピア』の一巻として刊行される予定だったもののようです。沢木耕太郎にしては珍しい、徹底した批判的文章が印象的。観戦をしながら旅をしているような感じはもちろん健在。懐かしい選手がたくさん登場します。

    2002年のワールドカップ観戦記『杯:緑の海へ』と対を成す作品です。

  • アトランタオリンピックのお話。アトランタはCNNの本社がある。経済戦略がオリンピックに絡むのは、本質的に間違い。

  • 11/9読了

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著者プロフィール

沢木 耕太郎(さわき こうたろう)
1947年東京生まれのノンフィクション作家、小説家。横浜国立大学経済学部卒業。大学卒業後、ルポライターとして活動、注目を集める。
浅沼稲次郎暗殺事件で刺殺された浅沼と、その犯人である少年を描いた『テロルの決算』で第10回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。以後、バックパッカーのバイブル『深夜特急』をはじめ、スポーツや旅などを題材にした多数のノンフィクション作品、小説などを発表。2000年に初めての書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し話題となる。
2003年これまでの作家活動で第51回菊池寛賞、2006年 『凍』で第28回講談社ノンフィクション賞、2013年 『キャパの十字架』で第17回司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞。

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