安全保障の今日的課題―人間の安全保障委員会報告書

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  • 朝日新聞社 (2003年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022578631

作品紹介

西暦二〇〇〇年の国連ミレニアム・サミットで「人間の安全保障」に関する独立委員会の理念が上程されたとき、「欠乏からの自由」と「恐怖からの自由」が重要であるということには、一定の理解が得られていた。だが三年後の現在、恐怖と不安は残念ながら深刻さを増している。本書は、既知の問題と新しい不安に取り組み、そしてそれらの根底にある要因に対応しようとする試みである。

安全保障の今日的課題―人間の安全保障委員会報告書の感想・レビュー・書評

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  • 「人間の安全保障」と国家の安全保障は相互に補いあい依存している。「人間の安全保障」なしに国家の安全保障を実現することはできないし、その逆もまた同様である。「人間の安全保障」実現のためには強靭で安定した制度が必要であり、その裾野は一定の現象に焦点を当てる国家の安全保障よりも幅広い 。

  • なげぇ!!!
    ただ、読んでて思ったのが、
    「・・・。まぁね。理論はね。じゃぁ実際どうやるの?」ってかんじになってるんだよね。
    理想論に聞こえる。
    教育制度を整え、政治を整えみたいのはわかるけども、そうじゃない方向性を探すのも一つの手かなとおもう。
    というのが全部の国が経済大国になるなんてありえないわけだからね。


    とりま、内容ドン!

    ・女性を家長とする家計の割合は増え続けているが、女性が所有する土地は世界全体で2%にも満たない。
    ・多くの戦闘員にとって、戦争に参加することは職を得る機会以外のなにものでもなく、苦しい貧困状態から抜け出す道にすぎない。
    ・高付加価値なほど、高い障害をもっている。
    ・戦争のために国家予算と外貨収入の40~75%をつぎ込んでいる国もある。
    ・あと20年もすれば、50億人以上が水の問題を抱える国々に住むことにもなりえる。
    ・2010年までに10億人以上の雇用を創出する必要があり、そのうちの60%がアジアに需要が生じる。
    ・BRICs4カ国中、ブラジルを除く3カ国が、エイズ感染の次の波をうけると予想されている。
    ・世界総人口のうち約8億6300万人(7人に一人)は非識字率である。
    ・世界銀行と国連は、世界で費やされる年間軍事支出の4日分を毎年教育に振り当てれば、2015年までには全世界での初等教育の実現にい必要な資金がまかなえると見積もっている。
    ・報道機関に実質的な自由がある国は、世界の薬40%にすぎない。
    ・世界人口の10分の1以上を占める6億6000万人の児童が学校に通っている。つまり自分たちは10人に1の幸運者。


    国家ではなく人々を中心とした安全保障概念

    従来の考え方では、国民を守るための権限と手段は国家が独占し、秩序と平和は、国家権力と国家の安全保障を確保し拡大することによって維持できるとされてきた。
    しかし今日、国家は往々にしてその責任を果たせないばかりか、自国民の安全を脅かす根源となっている場合さえある。
    だからこそ、国家の安全から人々の安全、すなわち、「人間の安全保障」に視点を移す必要がある。
    「人間の安全保障」は、国家の安全保障の考え方を補い、人権の幅をひろげ、人間開発を促進する。

    「生」の中枢とは、人が享受すべき基本的な権利と自由をさす。
    しかし何が人によってかけがえがなく、生きていく上でなくてはならないものであり、決定的な意味をもつかは、個人によっても社会によっても異なる。だからこそ、「人間の安全保障」はダイナミックな概念でなければならず、委員会はこの概念を構成する要素を列挙するうようなことは避けたい。

    人間開発は機会の拡大を通じた公平な進歩、すなわち「成長下における衡平の確保」に光を当てた上昇志向の考え方である。
    人間の安全保障は人間の生存と日々の生活、さらにはその尊厳を脅かしうる要因を考慮に入れ、「状況が悪化する危険性」をきめ細かく取り込むことにより、人間開発の考え方を補う。

    人間の安全保障は「人間が享受すべき真の自由」を守り、人々が自らのために立ち上がれるような潜在能力強化を進める。そのための手段として「保護」と「能力強化」ばある。
    人間保障の実現のために不可欠な要素は、人々が自らのために、また自分以外の人間のために行動する能力である。

    人々が社会制度を見直す眼を養い、自らのために団結して行動を起こせるようになるためには、教育と情報が不可欠である。

    国際社会のかかわり方は非常に多様化している。
    カンボジアなどは選挙が実地されるようになるまで国連が事実上の行政を担った。
    一方、アンゴラやソマリアなどでは、治安の悪さや政治的意図や関心の欠如から、国際社会の関わりは部分的でしかない。そのほかグルジアのように国家再建のための国際的な努力がほとんど行われていない地域も多い。
    (WorldFutとしては、国連がある程、深く介入し、国の基盤が整ったところに入っていく。)

    労働人口の急増によって、より多くの自営業者が生まれる傾向がある。
    正式な雇用契約などを経ずに人々が生活を営んでいくには、貧しい人々自身の能力と創意工夫の上に立ち、所得とやりがいのある仕事を確保できるような想像的な方法が欠かせない。
    (これ!まえ日記でかいたこととがっつりやん!!)

    地球規模の不平等を緩和し、「人間の安全保障」を向上させるには、市場と非市場制度とを組み合わせて活用することが最善の道である。


    国際貿易は開発のための重要な手段である。しかし貧しい国々が直面するのは、これらの国の輸出に対して、富める国が維持する高い貿易障害である。


    健康であるということは、客観的な身体の健全さと主観的な精神衛生の安全および将来への自信を含む概念である。


    なるほどねー。また一歩前進。

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安全保障の今日的課題―人間の安全保障委員会報告書はこんな本です

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