シンセミア(上)

著者 : 阿部和重
  • 朝日新聞社 (2003年10月17日発売)
3.57
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  • 54レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022578709

作品紹介

二〇世紀最後の夏、神の町で何が起きたのか?著者最高の傑作長編1600枚。

シンセミア(上)の感想・レビュー・書評

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  • この世界観はすごかった。

  • おそらく、21世紀入ってから出た日本の小説では一番好きなものです。
    かなり長い小説で、ハードルが高いと感じる人も多そうなので、あえておすすめしてハードルを下げます。

    この小説、ページ数が多いだけでなく登場人物も多いのですが、その登場人物全員が悪人かバカか変人で、誰にも感情移入なんかできやしません。それでも、一度この小説の世界を認識・把握できたら読むのが面白くて仕方なくなります。感情移入できなくても、小説は読めるといういい例なのではないかなと思います。

    著者の出身地である山形県の神町を舞台に繰り広げられる群像劇で、それぞれの人物の点の動きがつながって線となり、その線がさらに交差して図形に変わっていく。そのように発展していく物語を読む快感を教えてくれる本です。
    登場人物たちの悪意の持ち方や、ストーリーの無慈悲さを好しとするか悪しとするかは人それぞれだと思いますが、圧倒されるのは間違いないと思います。

  • 内容に辟易するも、
    途中からストーリーを追うような展開になった感じで、
    ようやくあきらめずに読めるようになったところで
    上巻終了。

  • 2010/8/1(~66)2(~186)3(~268)4(~?)終

    友人が読んでいたので、気になって読んでみた。
    阿部和重氏は「インディヴィジュアルプロジェクション」で初読でそのあとも何冊かお世話になっており、この、なんともいえない深いダークのようで、明るいとも言いがたい世界観に魅了されていました。

    今回もかなりねっとりとしたダークがあり、謎があり、上下2冊で半端ないページ数があって「これ、こんなに長いけど大丈夫なのか・・・」と長編読むときにいつも湧く心配が頭をよぎりましたが、上を読んだ時点で私の中でかなりアクションがあり、好きになりました。

    久々に読んでいて興奮が止まらない1冊でした。

  • 登場人物が多くて、話が広がる広がる。
    文学的な深みにやや欠けるところもあろうかと思われるが、
    かなりの力作である「神町サーガ」の第 1 部(?)。
    片田舎の閉鎖社会に暮らす人達の、
    ダークな部分が相互作用・干渉作用を起こし、
    崩壊へとひた走ってゆく。
    途中 David Lynch の Twin Peaks を少し思い起こしてしまった。

    2004 年 第 58 回毎日出版文化賞受賞作品。
    2004 年 第 15 回伊藤整文学賞受賞作品。

  • 阿部和重 気持ち悪いぞ。上下2巻でしかも内容がねちっとどろっとしているんだから読み終えるのにかなり力が必要。全くよくぞここまで変態的な人間が書き込めるものだ。阿部さんあなたももしかして…いやいやそんな事はどうでもいいい。神町という田舎町にうごめく悪意と非常識と変態的情欲。こんな町には住みたくないNO.1を進呈しよう神町に。できれば夏ではなく涼しくなってから読むべし、でないと食中毒になる。

  • 登場人物が多すぎ。。。前半は眠気に襲われながらも、ただ文章を流して追ってるだけ状態に陥り、この人誰だっけ…と人物の説明ページを見て…の繰り返し。(百年法の再来か~・汗)


    中盤でふと「1Q84」を思い出した。小人とか出てきそうとか思った。


    こんな濃い、濃すぎることはないけど、農村部のコミュニティは時にカルトっぽくもなるし、監視体制強すぎ、余所者を嫌うとかあるけど、これはそれをぎゅっと閉じ込めて凝縮しているような…。そして黒く微グロ。村民の悪と狂気を煮詰めた感じ。農村育ちなので若干懐かしさを感じた。


    少し変だ。時間軸が気になる。人間関係入り組んでるし、星のように謎が散りばめられていてクラクラするけど、面白い?のか、(たぶん面白いんだろう)とても先が気になる。


    後半は田宮明、麻生繁芳などの先代の人物たちが懐かしく感じる。中山とか隈元とかが好きな私は変態なのかもしれない。あと新宿こと水口も気になる。(中山死ぬんじゃないぞー、とてもハラハラする)


    ツッコミ。いくら何でも真っ裸で夜のドライブはいけませんよ。


    下巻、きっとビッグバンのように見事なことになるんだろうな~…と思いつつ、物語を逆再生で見ているような気もする。


    読むの大変だけど先が気になる。阿部さんのサービス精神、宣伝に笑ってしまった。そして実家がパン屋と知り驚いた。と同時にこわくなった(笑)



    『THE BOOKS 365人の本屋さんがどうしても届けたい「この一冊」』から、シンセミアにたどり着いた。←読みだしたら止まらないと紹介されていたけど、ほんと、その通りです。

  • 川上未映子つながりでこちらも読んでみましたが、エロスと暴力と退廃・歪みや超常現象・タナトスにメタフィクション・・・いろんな要素がてんこもり。登場人物が3世代まで登場する。本の最後の淡い光に包まれたもの静かな正面はずした著者のポートレートが印象的。

  • 山形県の神町を舞台に不可解な事件が連続し、幼なじみのパン屋と警察官が中心に話が進んでいく。

    多数の登場人物の性癖、性格、弱さを含め、すべてに共通しているのは、歪みだと思う。主人公格の二人も世間的には軽蔑されるだろう性癖の持ち主である。

    自殺、交通事故、失踪した人々をめぐる動きは、住人の欲望や弱さとからみあって斜め上の方向へ向かっていく。

    系統的には文学に傾斜しているとは思うのだけれど、暴力や濡れ場や卑語が読者を選ぶかもしれない。僕はたいへんおもしろく読んだ。警察官が不良少年を叩きのめすところが爽快。

    タイトル通り、麻薬が多くかかわっているし、性癖に対する中毒も意味しているかもしれない。

  • 阿部和重の他の作品はいまいちあわなかったけど、この作品はめちゃくちゃ面白い。

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