シンセミア(下)

著者 :
  • 朝日新聞社
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本棚登録 : 340
レビュー : 39
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022578716

感想・レビュー・書評

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  • 文体が硬かったり、かと思うと急に動的になるのでいつもより時間をかけて読んだと思う。終盤は引き込まれっきりで読むスピードが最後まで落ちなかった。
    出てくる人物がどの人物も憎めないのに、やってることはあくどいww
    星谷影生あたりを書くときは特に作者は楽しかっただろうな、と思う。
    あと神話的だけど、救いは(松尾夫婦を除いて)ないっていうのが特徴なのかな。最後の阿部本人になりすました金森年生が不気味だ……

  • 話のスケールが桁違いだった。読み終えて「はぁー、やっとこの世界観から解放された~」とホッとした。もやもやと漠然とした不安が残るのはなぜ?

    世代交代、新旧交代なんだろうか。次々と人が死んでいくのにスッキリした。そんな自分に驚く。

    それぞれの目の上のたんこぶが消えていく。予定調和なのか。……結局、残った者たちがこわい。土地に刻まれた因習というか呪われた?神の土地の血なのか、また新しい悪の新芽がちらほらと。

    ラストにうううーっと唸ってしまった。つらいけど面白いってどういうことなんだろう。

    そして山形の女は、やはり芯が強いな。したたかに耐える。さすがおしん県だ。未央、智子、和歌子、彩香、園子、慶子。実は女の物語だったのでは…。でも作者、最強(笑)



    余談になります。偶然にも本のリサイクル市で「グランド・フィナーレ」を発見!50円で入手。「シンセミア」でいっぱいいっぱいだー!と思ったのに買ってしまった…。不思議な阿部マジック。

  • 少しずつ読もうと思っていたけれど、7時間一気読みしてしまった。

    洪水で発見される死体、パン屋の受難から終盤、主要人物ほとんどが同じ運命を迎えることによって神町に安定が訪れる。

    女に殺される男がやけに多いのは、何かの示唆だろうか。

    隈元のおばあさんの話がむごい。熊女→隈元という連想か。

  • 疲れた。
    ぶん投げたくなるくらい嫌な人達ばかり。
    でも、やめられなかったんだから、すきなのか?

  • とにかく長かった。この作者の小説は初めてだが、長いわえげつないわ、それでもついつい読み進めてしまいたくなる麻薬的な魅力のある作品だったなと。
    正直、あまり人にはお勧めしにくいかな。

  • この突飛さはひとつ間違えばついていけない作り話になりそうだが、緻密などろどろしたもうひとつの一つの現実を作り出してしまったのがこの作品。
    幾種もの狂気が重層をなし東根市神町を包んでいる。

  • すごく完成された物語だった。上巻は寝る前とかにちょこちょこ読んでたが、下巻は一気に読んでしまった。
    田舎特有の閉塞感がものの見事に滲んできて、嫌な感じがするものの、話の中に引き込まれていってしまうというか、目が釘付けになってしまうというか。
    荒唐無稽といってしまえばそこまでだけど、村山弁の会話とともに進む、神町の話にはなんとなく説得力があった。なまじっか知っている土地の知らない話だった分、おもしろさもひとしおだった。
    でも、この閉塞感は神町じゃなくても田舎ならどこにでもあるような、そんな気がしてしまう。
    のどかな田園風景の中に異物があるというか、だからこそ利権に食らいつく人々がいるというか。目立つということなのかもしれない。麻薬とか、暴力とか田舎に似つかわしくないイメージがあるものの、その違和感が逆にリアルだった。
    田舎で事件が起きるのは、やはり着火点に外部からの来訪者があるのだなと再認識。

  • 上下巻、1か月以上かけてやっと読了。たいそうカロリーの高い作品ではあったし、ストーリーテリングは巧みではあるが、世界観が好きになれなかった。

  • この世界観はすごかった。

  • 以前は内容に辟易して断念したものの、
    ようやく上下巻通して読んだ。

    適度にぼんやりしつつもある程度は結末がはっきりしてくれてよかった。
    嫌な描写・題材でやはり何度も投げ出しそうになったが、
    話が徐々に展開して行ってくれたおかげでなんとか読めた。

    ピストルズを先に読んでしまったので、
    こちらを先に読んでおけばよかったと思った。

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著者プロフィール

1968年生まれ。『アメリカの夜』で第37回群像新人賞を受賞し作家デビュー。’99年『無情の世界』で第21回野間文芸新人賞、2004年に『シンセミア』で第15回伊藤整文学賞・第58回毎日出版文化賞、’05年『グランド・フィナーレ』で第132回芥川賞、’10年本作で第46回谷崎潤一郎賞をそれぞれ受賞。他の著書『クエーサーと13番目の柱』『IP/NN 阿部和重傑作集』『ミステリアスセッティング』ABC 阿部和重初期作品集』対談集『和子の部屋』他多数。

「2013年 『ピストルズ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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