黒川温泉のドン後藤哲也の「再生」の法則

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  • 朝日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022579898

感想・レビュー・書評

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  • 分野は違っても、大事をなす人というのは、行動力がすごいし、とにかくブレない。、

  • 一人の想いが街を作る。
    信念と行動、ビジョンの大切さを感じる一冊。

  • 雑木林を基軸とした地域コンテキストデザインの手法をとくとくと説明した本。

  • 黒川温泉に泊りに行ったわけでもないのに、何か心がほっこりした著書でした。
    黒川温泉に人々を呼び込んだ後藤哲也氏、小国の知人に伺うととっても、いいおじいちゃんだそうです。
    人々が求めているものは何か、それを考えなければならない企業や人にとって、とても学ぶべきことが多い本でした。
    一度、新明館に泊りに行きたいなあと思いました。

  • まちづくり
    環境作りとは

    をわかりやすく述べている。
    後藤哲也さんの想いがつまった一冊

  • 行きつけにしている川崎の温泉「志楽の湯」があまりに好きで興味が湧き、作り手の後藤哲也氏の事を知りたくなって読みました。
    黒川温泉を立て直す為の彼の執念と、お客様がどう思うかを最優先に考える姿勢を知り、「志楽の湯」になぜあれほどまで心の安らぎを覚えるかが分かりました。

    また、同じ温泉街を共有している限り、旅館同士は競合ではなく、力を合わせて街を魅力的にし、お客様を呼んでお互いに利益を上げるパートナーであるという考え方が根底にあることは、東京におけるデベロッパーの姿勢と同じように感じ、共感しました。

  • 集客に困る温泉地が多い中、黒川温泉は集客力が強く繁盛している。
    その立役者による書。
    方言で書かれた文章は親しみやすいが、所々に厳しさもあり人柄が伝わってくる。
    ・温泉地には統一感が必要で、個々の旅館がバラバラだとうまくいかない。
    ・人工的でなく自然そのままを表現できるように。
    など豊かな経験に基づく解説は説得力がある。
    黒川温泉へ旅行を計画中であったが、この書を読んで歴史を感じることができたのでますます楽しみになった。

  • このおっちゃんヤバイです~
    温泉に対する熱意もさることながら、この行動力と執着心といったら・・・脱帽しました。
    私たちが行きたいと思う場所はこういった努力と相互支援から生まれたものなのですね。
    この力をいろんな地域の活性化につなげられるようにしていけらればいいのに・・・と本気で思いました。

  • 愛知県日間賀島のホテルのオーナー、中山勝秀古さんが、
    「黒川の取り組みが参考になるんじゃないか」
    といわれていたので、読んでみました。

    本当に、粟島の、特に釜谷地区では、
    「釜谷地区一旅館」の民宿経営スタイルができるんじゃないかと、妄想が膨らみました。

    地域おこしのヒント満載で、本当に、出会えてよかった1冊です。



    以下、メモです。




    黒川温泉の魅力は、「日本のふるさと」の雰囲気を思いっきり味わえる、というところにある。

    昔の民家のたたずまいがそのまま


    今の日本は「安らぎの時代」に入っている。

    「演出」・・・どれもこれも人が作ったということを感じさせない作り方、さも昔からそこにあったように思わせる作り方をしている。


    「地域性を活かした町づくり」


    今の日本人は田舎に「洋」を入れたものにもはや感動しない。

    お客さんに感動をもたらすような仕組みは、考えようと思えば考えられる。

    駅の待合室に田舎らしい壁掛けや花を飾ってもいいし、イス1つとっても素朴なものを置くだけで雰囲気が変わってくる。




    駅を見て、「もう京都には行きたくない」というような人も出てきている。


    いろいろな自然の木の中にモミジを絡ませて、しかも人間が植えたんじゃなくて自然に生えてるように見せるのが絵になる。

    もっとお客さんに感動を与えるように、きれいに見せる方法がある。

    こうしたことは時代に合わせて変えていかなきゃいけない。




    「この間、長野の蓼科に行ったが、空以外に写真を撮るところがなくて困った。風景を撮ろうとしても、青い屋根など洋風の建物が入ってきて、蓼科の雰囲気を写真におさめられない。日本は、どうして、こんなばらばらな風景になってしまったのかしら」




    地方自治体の「ハコモノ」作りが風景を壊すのに拍車をかけている。


    黒川温泉では、女将さんも従業員も作務衣を着ています。

    要は、お客さんへのサービスに集中できる環境を作ることが大切。




    ディズニーランドも僕たちも、お客さんを喜ばせるためには、どうしたらいいかというのを常に考えている。

    ディズニーランドと黒川の共通点。お客様のリピート率が高いこと。




    ディズニーランドのすごいところ。
    自分たちがお客さんに提供する風景を守り抜くのに、多額の投資をしていること。




    「日本のふるさと」づくりとは、「和」の心を形にする作業。




    「地産地消」
    地元で取れたものを、お客さんに食べていただく。
    今だったら、最高のサービス。




    「もてなしの心」
    客が求めるものを見極めて、それを提供する姿勢。





    温泉地の売り物は、温泉に始まり、温泉に終わる。




    与えられた条件の中ですべてを考える。




    苦しいときほど、腹式呼吸。




    自然を楽しむためには、「雰囲気」が一番大切になる。

    雰囲気というのは、ある地域ならその地域全体で感じるもの。




    都会人は自然を求めている
    →黒川温泉に「本物」の自然があれば、客さんが着てくれる
    →そのためには、各旅館が庭木を排除するなど、温泉地全体に自然を感じさせる仕掛けを施す必要がある。
    →旅館が一致して取り組めば、黒川全体に自然を感じる「雰囲気」ができる
    →観光客が増え、それに比例して、各旅館の利益も増える。





    「当たり前のことができないから、黒川が前進しないのではないか。当たり前のこととは、何か。周辺を含めた地域全体を自分の旅館に見立てて、まずきれいにすることが大事。川にごみが落ちていたり、道端にたばこの吸殻が捨てられたりしていたら、旅館の経営者が率先してそれらを拾う。そういう姿勢が必要。」



    「目先のこと、たった今ばかりのことを望んでも、結果は出ない。望むものは、長い期間をかけて努力して手に入れていかないと、何も実現しない。それは、何をすればいいのか。古くからあるここの文化を、お客さんにアピールするように工夫するのが一番」




    「これからの温泉地の人気を決めるのは、温泉地全体がかもし出す雰囲気。それには、一軒のりょかんだけが雰囲気を変えてもだめ。地域全体の雰囲気を変えていかないと勝負にならない。黒川全体がよくなってこそ、初めて個々の旅館が光る。」




    「町づくりの原点は、自分の町を好きになることから始まる。まずは、ふるさとをよく知ることだ。阿蘇の温泉地にも、きっと地域独特のいいものがあるあhず。まずはそれを探し出してほしい。そして、自分の旅館を経営するだけでなく、半分のエネルギーを地域のために注ぐぐらいの気持ちを持て」




    雑木こそが本物の自然を感じさせる。




    都会の人は、どうして旅行するのか。毎日の仕事でたまったストレスを、発散させたいから。黒川に自然を作って、田舎の雰囲気作りをすれば、お客さんが来てくれます。本物の自然を感じてもらうには、雑木を植えるのが一番」



    まず、やってみせないと人は動かない。常に「実績」を見せて人を説得する。




    「黒川温泉一旅館」

    「地域全体が1つの旅館。道は廊下、各旅館は部屋」



    「安らぎの時代」に入った今、お客さんは、ストレス解消を求めている。「体の治療」よりも心や頭を「治療」したがっている。温泉地は「心の治療」「頭の治療」のための場を提供する時代に入っている。


    「心の治療」「頭の治療」とは何か。

    ゆっくりくつろいで、お客さんがよけいなことを考えなくていいようにしてあげる、そんな環境が一番。




    いまや、「人間の心理」をつかむ勉強をしないと、やっていけない時代に入っている。




    今の人は、食事の時には食事を楽しみたい。それには、景色よりも雰囲気のいいところを求める。


    景色のいい観光地にあるホテルや旅館に、今の人は泊まりたいとは思わない。そういうところは昼間に観光するだけでよくて、とまるのは山の中の静かなところがいい。静かなところのほうが落ち着けて、ストレスが発散できるから。



    自分ではなく、お客さんの感動をまず考えなければならない。




    好奇心をそそるような仕掛け

    高さが1m20cmのところを潜り抜ける。
    人はかがまないといけないからこそ、そこを通り抜けようとする。




    ストレスを発散させるための雰囲気作りが大切。

    「まずはざぶとんカバーを変える。カバーなら1枚1000円もしない。金のかからないところからはじめてみるのがいい。」


    お客さんが求めているのは、落ち着いてくつろげる雰囲気。

    金をかけたからといってできるものではない。ささいなこと、ほんの「隅っこ」のことでいいから、まずできることからはじめる。これが大切。




    床の間に大きな花を飾ってもお客さんにたいした感動は与えませんが、座敷机に一輪挿しがさりげなく置いてあると、お客さんを歓迎する「もてなしの心」が伝わる。



    京都でも、カップルが相席してでも和の文化を楽しみたいと思うようになってきている。




    「いかにも見てくれ、といっている山や木、庭は飽きる。」




    日本人が縄文の文化に学ぶのには必然性がある。

    今の日本の停滞は、「弥生」的なサラリーマン文化が行き詰った結果。だからこそ、日本人の原点である、「縄文文化」に学ぶ必要がある。


    お客さんが、何を見て感動しているか、どんな光景に「わーすごい」という声が出るか、逆に、どんなことをお客さんが嫌がっているか、どんなことをもとめているか、これがわからないと、サービスを提供する側にとっては致命的。




    「感動」・・・カップルやグループがどこで写真を撮るかで、判断できる。

    写真のバックに何があるかを見れば、お客さんが何が「いい景色」と思っているかがわかる。




    「後姿」の声は、男性よりも助成のほうが参考になる。




    「社員に対して「売上を伸ばせ」とだけいうのは、もうやめにしたほうがいい。それよりも、「お客さんに喜びを与えて来い」といったらいい。そのほうが社員も育つし、会社も伸びる。」


    「お客さんがふるさとに帰ってきたと思えるようなサービスをしなさい」


    田舎のばあちゃんが孫が帰ってくるのを楽しみにしていて、実際に孫が帰ってきたときにどうして歓迎の姿勢を示すか。




    「地域おこし」にかけてみようという人なら、とにかく勉強を続けるしかありません。
    とにかく日本全国を回って勉強することです。
    そのうえで、自分の地域を見つめなおして、外から来る人に感動を与える「地域性」を見極めていく。
    自分のところしか知らない、「井の中の蛙」ではだめ。
    視野を広くして全国を見て回れば、時代の流れも読めてくるようになる。




    日本に来る外国人が少ない理由。
    日本らしい風景画ないから。
    「ちぐはぐな風景」が全国に広がってしまっているから。



    昔の町おこしで作った奇妙な形のハコモノを雑木で隠すのも1つの手



    「ふるさと」を外から訪れた人たちがほめてくれる、これこそが人生で一番嬉しいこと。

    かつての黒川は、子どもたちが旅館の跡を継ごうとは思わないようなところだった。旅館が流行らなくて、親が苦労しているのを見ているから、あえて苦労を買って出よう、というようにはならなかった。しかし、改革が成功して、お客さんが押し寄せるようになると、途端に子どもたちの態度も変わってきます。生き生きした表情で、「跡を継ぎたい」といい始めた。



    人生最大の喜びとは、「ふるさと」を人がほめてくれること。

    お客さんが喜ぶ声、これこそが人間を成長させてくれる。

  • 日本中を雑木林を

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