競争やめたら学力世界一―フィンランド教育の成功 (朝日選書)

著者 : 福田誠治
  • 朝日新聞社 (2006年5月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022598974

競争やめたら学力世界一―フィンランド教育の成功 (朝日選書)の感想・レビュー・書評

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  • 2006年著
    フィンランドがPISAで好成績を収めたことから、フィンランドでの学校教育について述べた本。


    簡単に言えば、フィンランドでは学びたいときに学べる環境が整っている。
    同じ学年を再履修することは恥ずかしいことではない。
    むしろ、わからないまま進級していく方が問題。

    できる子は放っておく。
    だってできるから。
    できない子を支援する。
    例えば時間外に。

    できない子とは、特別に支援が必要な子や移民なども含まれる。しかし、フィンランドの場合、特別に支援することはあっても、最後は統合という形で元の形に戻すことを念頭においている。


    日本もゆとりカリキュラムにより、フィンランドと似た傾向の趣旨は考えていた。
    しかし、日本は落ちこぼしは想定できたし、見て見ぬ振りをしてきた。


    一方でフィンランドは、1人も落ちこぼしを作らないように教師側などが支援の方法を考えていく、
    その体制が整っている(国家として、財政面として、また社会的な風潮として)から、
    フィンランドは好成績を残す結果になったのだと思われる。


    余談だが、フィンランドでは、図書館利用率が高いというのも印象に残った。

  • 教育の無償化をしたフィンランドとは対照的に日本とアメリカは金を持っていないと教育の権利がなくなっている。教育格差が広まれば広まるほど危機意識のない群衆が育てられ、社会は金持ちの世界と貧しいものの世界に分断される。お互いへ共感できない距離感になることで自分の利益追求は加速する。
    また、生涯学習の重要性を理解しているフィンランドは短期的な成果を求めていない。日本ではいかに効率よく必要な知識を詰め込むかの競争でしかない。そんなでっちあげの知識なんて現実で役には立たないだろう。
    日本人の学力テストにおける無回答率も気になる。間違ってもいいから答える、自分の意見を伝える努力をする訓練ができていない。
    あとは教師とか学校に自由裁量の幅を持たせ、教師へ全責任を押し付けないことだ。
    授業の間、学生が90分間ずっと座って集中できるはずがないしそれぞれのペースにあわせて適宜休憩をとったりさせた方が効率がいい。
    教育とは知識の受容ではなく、自らそこに目的と価値を見出してそれにあわせて学んでいくものだ。受験勉強に価値を見出せなかったらやるきなんて起きるはずがない。教科書の知識は中立的なものではなく穴だらけなのだから核心(基礎の読・書・算)を固めていさえすればそれに準ずる必要などない。
    給食が無料ということにはさすがに驚いた。でも給食費を親が払わないことの被害を子供が被ったり、学校の経済状況によって給食の質が変わることを防ぐ手段としては良い。

    得るものがすごくたくさんあった。特に移民への対策は先進的だし、北欧の小国でしかないフィンランドが超大国アメリカが成し遂げられなかった教育を成し遂げていることからもフィンランドの教育がいかに良い人間を育て、社会へその知を還元できているかがわかる。でも日本はフィンランドとは逆方向へ向かいつつあるから、望みはないかもな。

  • 確かにこういう教育をすれば生徒の力は伸びるだろうというような説得力を感じなかった。

  • 2015.01.14
    読み始めるとアッという間で、ただ今5分の4くらい読み終わりました。
    フィンランドの教育がとてもスゴイことは分かったのだけど、それが他国にも合うかはどうなんだろう?というのが今のところの感想です。
    教育が充実している要因の一つに税金がかなり高いことがあるようだけれど、これをやったら日本じゃ反発されるだろうなあ。。。
    今週中に図書館に返却しなきゃならないので、明日には読み終わりたいところ。

    2015.01.15
    読了。
    総合学習の話題が少しありました。
    私も少し、それをやった世代なのでちょっと懐かしかったです。
    ゆとりとか言われて批判されてますけれど、自分から学ぼうという考えを持つ為には良かったんじゃないかなと思います。
    (この本では総合学習のことはメインで語られていませんが)
    普通にテストを受けるより大変だった記憶があります。

    それは置いといて、今の日本の教育がどうなっているのか良く知りませんが、良い方向に向かっていると良いですね。

  • 「競争しなくても世界一―フィンランドの教育」の加筆、修正

  • 学ぶべきはフィンランドの教育の手法ではなく、政治における教育の優先度だと思う。
    --
    http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=7376

  • 近年、教育立国として有名なフィンランド。このフィンランドの教育にはなにが隠されているのかを知ることができる一冊。教育政策を考える上では非常に興味深い内容が多かった。

  • PISAの結果が教育関係者に与えた衝撃は大きい。
    評価法の賛否からはじまって、日本での教育のありかたにいたるまで、大きく
    揺るがされたことは確かだ。

    フィンランドの戦略は、明快だ。
    「底辺を減らす。」
    PISAは、生徒の平均で評価するのであるから、この方法は有効だ。

    センセーショナルな題名にあるように、競争をやめて、平等をベースに教育を見直す。
    確かにすばらしいし、読んだ小生も衝撃を受けました。

    惜しむらくは、ほとんどの内容が教育関係者から聴取されたものであること。
    実際教育を受けている人たちからの情報がほとんどないので、他書にあたる必要がありそうです。

  • この本は2006年に購入したと思います。キーコンピテンシーなど、PISAの結果を読んで、何でこんなに違いが出るのかなぁ…?と気になりました。「競争やめたら…」という表現には惹かれました。

  • フィンランドには、家庭の所得による教育の格差、学校の違いによる教育の格差、人比較し競争することで学力を測定することは一切ないらしい。
    それはフィンランドの素晴らしい教育観に基づいている。
    日本の義務教育は本当に本当に終わってると思う。
    絶対に20代のうちに海外に出て、あらゆる世界を見てこようと思った。

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