『源氏物語の時代』一条天皇と后たちのものがたり (朝日選書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022599209

作品紹介・あらすじ

『源氏物語』を生んだ一条朝は、紫式部、清少納言、安倍晴明など、おなじみのスターが活躍した時代。藤原道長が権勢をふるった時代とも記憶されているが、一条天皇は傀儡の帝だったわけではなく、「叡哲欽明」と評された賢王であった。皇位継承をめぐる政界の権謀術数やクーデター未遂事件、当時としてはめずらしい「純愛」ともいうべき愛情関係。ドラマチックな一条天皇の時代を、放埓だった前代・花山天皇の、謀略による衝撃的な退位から書き起こし、現存する歴史資料と文学作品、最新の研究成果にもとづいて、実証的かつ立体的な「ものがたり」に紡ぎあげる。『源氏物語』が一条朝に生まれたのは、決して偶然ではない。

感想・レビュー・書評

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  • うーーーむ 面白かった~

    地球っこさんに教えていただいた この本。
    自分の人生に影響を与えた本が何冊かあるが、この本もその中の一冊。

    この本にもっと早くに出会っていたら。
    いや以前なら、そこまでは心に入ってこなかったのか。
    歴史的な一条天皇、定子、彰子、それぞれの女房 清少納言と紫式部。
    これまではなんとなくの歴史上の人物だったのが、この本によって、それぞれがその時代を生き抜いた生々しい一人の人間だった。
    一条と定子の純愛にも感動だったけれど、彰子の心の強さにも感動。

    歴史っていままであまり興味がなかったけれど、これまでの考え方が全く変わってしまいました。
    本当に素晴らしい一冊でした。

    地球っこさん ありがとうございました。。。

    • 地球っこさん
      いるかさん
      こちらでもおはようございます♪

      感動です!
      「人生に影響を与えた本」の一冊に加えていただき、嬉しいです。

      私もこの本は、自分...
      いるかさん
      こちらでもおはようございます♪

      感動です!
      「人生に影響を与えた本」の一冊に加えていただき、嬉しいです。

      私もこの本は、自分の人生に影響を与えた一冊です。
      この一冊から、「源氏物語」や一条朝に惹かれ、生涯かけて読んで、勉強していきたいと心から思ったからです。

      最初読んだときは、一条天皇の辞世の句の解釈や定子の純愛にばかり感動したのだけども、この時代を知っていくうちに彰子の人間性の凄さにきづくことができました。

      暫く、この時代から離れていたけれど、戻りたくなってきました♪
      2022/07/25
    • いるかさん
      地球っこさん

      おはようございます。
      本当に素晴らしい本を紹介してくださり、ありがとうございました。

      歴史上の人物がこんなに生々...
      地球っこさん

      おはようございます。
      本当に素晴らしい本を紹介してくださり、ありがとうございました。

      歴史上の人物がこんなに生々しい人間だったなんて。
      でも、考えてみたらそれぞれの人生。
      特にこの時代を生き抜いた人々。
      私も最初一条天皇と定子の純愛に目が行っていましたが、読み終わってみると彰子の生き方に感動しました。

      歴史がこんなに生々しくきちんとした資料が物語っているなんて、人生観が変わりました。

      この本を読んで本当によかった。。
      ありがとうございました。
      ブクログで地球っこさんに出会えたことに感謝です。
      2022/07/25
  • 読みながら、何度も何度も胸に熱いものが込み上げてきました。
    この本に記されているものは、『資料と学説のみに立脚し、あくまで‹伝えられてきた›一条朝の再現』です。つまり、小説という創造物ではなく、多種多様な資料が持つ情感の世界に耳を澄まし紡ぎ出すことで見いだされたストーリー。
    資料に耳を澄ますこと。
    そうやって著者である山本淳子さんは、この時代に生きた人々の想いを、読者へと‹伝えて›くれました。
    まさかデータにこんなにも心揺さぶられる物語が隠されていたなんて。

    快活な定子。きっと定子は一条の初恋だったと思うんです。少年の一条が定子と彼女の兄伊周と過ごした楽しく温かい団欒の日々。この場面は「枕草子」の中でも私の好きな場面でした。
    定子が亡くなってからも変わらぬ一条天皇の純愛。定子の子を育てる彰子。道長をはじめとした皇位継承をめぐる政界の動き。そして、その時代に生まれた「枕草子」「源氏物語」に秘められた作者の思い……
    彼らは教科書に登場する名前だけの人物ではなく、この世に生を享け時代を懸命に生きた人々だったのだと改めて深く感じ入りました。

    一条天皇が病床で最期に詠んだ歌は、現在五つの史料と作品によって伝えられているそうです。ところがそのすべてにおいて、歌句がみな少しずつ違っています。

    露の身の草の宿りに君を置きて 塵を出でぬることをこそ思へ 『御堂関白記』……道長の日記

    露の身の風の宿りに君を置きて 塵を出でぬることぞ悲しき 『権記』……行成の日記

    行成の『権記』に使われる「皇后」が定子、彰子のどちらを示すものかを読み取ったとき、一条天皇が最期に詠んだ歌の意味がガラリと変わることに驚愕しました。
    ああ、なんということでしょう。
    一条を理解したい、気持ちに寄り添いたいとの思いを抱いていた彰子。亡くなってなお一条の最愛の人だった定子。そして一人の男としての愛と天皇としての守るべき立場に葛藤する一条天皇。誰の側に立っても切なすぎます。もう私には涙をこらえることが出来ませんでした。

    • 地球っこさん
      KOROPPYさん、こんにちは。
      こちらの本棚にまで、ご丁寧にコメントいただきありがとうございます。
      KOROPPYさんとこの作品が出会...
      KOROPPYさん、こんにちは。
      こちらの本棚にまで、ご丁寧にコメントいただきありがとうございます。
      KOROPPYさんとこの作品が出会えたことに、私の拙いレビューが少しでもお役に立てたなんて!
      それだけでなく読んでよかったと思えてもらえて、とても嬉しいです(*^^*)
      こちらこそ、ありがとうございましたですよ♪
      2020/01/24
    • mofuさん
      地球っこさん、おはようございます。

      おすすめ頂いたこの作品を読みました。
      山本淳子先生の説明はほんと分かりやすいですね。
      お陰で今...
      地球っこさん、おはようございます。

      おすすめ頂いたこの作品を読みました。
      山本淳子先生の説明はほんと分かりやすいですね。
      お陰で今までさらっと読んできた平安朝のことも興味深く読めました。
      一条天皇はもちろん、定子と彰子との関係、『源氏物語』との関わりがとても面白かった(*^^*)
      『源氏物語』は単なる物語ではなかったんですね。
      そう思うと、ほんと深い世界なんだと感心しました。

      山本淳子先生の本をご紹介頂いて、本当にありがとうございました(^^)
      2021/02/06
    • 地球っこさん
      mofuさん、こんにちは。

      もう読んでくださったんですね!
      コメントまでいただいて、すごく嬉しいです(*^^*)

      山本淳子先生...
      mofuさん、こんにちは。

      もう読んでくださったんですね!
      コメントまでいただいて、すごく嬉しいです(*^^*)

      山本淳子先生の本を気に入ってくださってよかったです。
      この「源氏物語の時代」は、平安時代を紹介した本の中でわたしの一番のお気に入りです。
      ここから、一条天皇、定子、彰子への興味が湧き、平安時代へとハマッていきました。
      そこから「源氏物語」へと続き。
      「源氏物語」は本当に奥深い世界ですね♪
      2021/02/06
  • 古文・漢文の世界に苦手意識のある私。
    高校の時にサボっていたことがトラウマになっているのです。
    でも…。
    地球っこさん、いるかさん、お二人のレビューがなかったら
    この素晴らしい本を 一生 手に取ることはなかったかもしれない。
    心より、心の底より、 ありがとうございます!

    本書は、『源氏物語』が書かれた時代について
    研究者の山本淳子氏が 現存する歴史資料と文学作品を元に再構成したもの。
    なんというか、研究考察物語(?) みたいな感じ。
    読み始め、次々登場する天皇やキサキ、側近の名前と人々の関係に
    「まいったな~」と、トラウマ全開状態でした。
    ところが読み進めると、とても面白いのです。

    一条天皇(在位 986~1011年)が満6歳で即位。 …って、まず驚き!
    元服(満10歳)すると、従姉の定子(満14歳)をキサキに迎えます。
    後に定子付き女房に就いたのが清少納言。
    『枕草子』は定子のために書かれたと、この書にはあります。
    一条天皇と定子は慕い合っていたのですが、
    実家が原因のもめごとがあり 定子が一旦、出家してしまいます。
    後に 一条天皇に呼び戻されて、曖昧な立ち位置に置かれることになりますが。

    当時の天皇は、血筋を残すことが大きな仕事でしたから
    定子出家の間に、時の権力者 藤原道長の娘・彰子(満10歳か11歳)が入内します。
    ちょっと眩暈がするような年齢です。
    後に この彰子付き女房となったのが、紫式部。
    当時、紫式部は夫を亡くし、2歳の娘を抱えていたといいます。
    失意の中、現実にも運命にも束縛されない心に目覚めて
    『源氏物語』作者への道を歩み始めていたということです。

    天皇の心はずっと定子に向いていたようですが、彰子が21歳で懐妊。
    彰子は出産のため実家に戻りますが、
    内裏に帰るまでの間、紫式部に漢文の教えを乞い
    『源氏物語』の冊子制作を命じます。
    里帰りからの手土産として、彰子から一条に贈る品だったのではないか。
    このように山本淳子氏は考察します。
    彰子が一条天皇と向き合おうとした仲立ちに『源氏物語』が選ばれたと。

    一条天皇というのは、周りの意見に耳を傾けながらも
    きっぱりと意思決定をする聡明な天皇だったようです。
    32歳で崩御してしまわれるのですが、在位は25年間と長きに亘りました。
    定子は24歳の若さで亡くなりますが、
    彰子は、当時には珍しく87歳という天寿を全うします。
    でも長く生きるということは、近しい者たちを見送り続けるということ。
    波乱の人生だったと想像されます。

    彰子の側で、周りの人々の愛や 要職への執着を目の当たりにした紫式部。
    始めは、人生に絶望して架空の世界に居場所を求めただけだったかもしれません。
    それでも、彼女の知性と感受性と才能が 新しい文化の花を開いたのですね。
    そう思って『源氏物語』を紐解くと、これまでとは違った景色が広がりそう。
    失意や絶望をバネに大きく羽ばたいた紫式部、素敵です。

    • 地球っこさん
      yyさん、おはようございます♪

      この本は本当に大好きなんです!
      なので、ブク友さん方のレビューがアップされると、いちばん嬉しい気持ちになる...
      yyさん、おはようございます♪

      この本は本当に大好きなんです!
      なので、ブク友さん方のレビューがアップされると、いちばん嬉しい気持ちになる本なんです。
      yyさんのレビューを読ませていただいて、この本を丁寧に読み込まれたんだなぁと感動してます(*>∀<*)
      おまけに私の拙いレビューが、yyさんの古文トラウマ克服のきっかけになったとは、とても嬉しいです。

      そうそう、「研究考察物語」みたいな感じですよね。
      私はあまりにも深く入り込んじゃって、最後、一条天皇の辞世の句の解釈には大泣きしました。
      その時は定子と一条の純愛に感動したのだけれど、山本淳子先生の他の著作などを読むうちに、彰子の強さや思慮深さ、一条天皇への愛に、彰子が大好きになりました。

      私も古文・漢文は中高生の頃から苦手です。
      でもこの本を読んでから、平安時代の一条朝の部分だけは面白くなり、今になって「源氏物語」や「枕草子」などもちょっとずつ読むようになりました。
      紫式部も清少納言も、それぞれの主のため、自分の人生のために、筆を使って戦ったんでしょうね。
      2022/08/08
    • yyさん
      地球っこさん

      こんにちは。
      コメントいただいて、嬉しいです (^^♪

      本の中は、様々な人たちの想いであふれかえって
      もう大変なことになっ...
      地球っこさん

      こんにちは。
      コメントいただいて、嬉しいです (^^♪

      本の中は、様々な人たちの想いであふれかえって
      もう大変なことになってますよね。
      私は、幼くして即位した一条天皇の聡明さと
      定子への一途な愛に、胸がキュンキュンしました。
      定子の兄・伊周がもう少し冷静だったら
      この二人、もっと幸せに暮らせたかもですね。

      同時に、10歳か11歳で入内した彰子のことが切ない。
      英才教育を受けて育った彰子のプライドが
      幼い彼女を生きにくくしたかもしれませんね。
      でも、出産後の彰子の人間としての成長ぶりが、何とも愛おしい。
      一条天皇への必死の想いが伝わってきますよね。
      さらに、一条亡き後の彰子の自立ぶりが、素晴らしく見事。
      彰子も並外れて聡明な女性だったのだと思います。

      そして一条の辞世の句。
      詠んだ相手は 定子、彰子、あるいは 二人へ(私の解釈) ?!?
      ただ、耳元で聞き取ったのは彰子でしたね。

      地球っこさん、止まらなくなりそう。
      素敵な本の紹介、本当にありがとうございました☆彡
      2022/08/08
    • 地球っこさん
      yyさん

      熱いコメント、大歓迎!
      yyさんのコメントに、私は旨がキュンキュンですよ。
      ほんとにね、伊周ね。
      私は「枕草子」で描かれる、一条...
      yyさん

      熱いコメント、大歓迎!
      yyさんのコメントに、私は旨がキュンキュンですよ。
      ほんとにね、伊周ね。
      私は「枕草子」で描かれる、一条天皇と定子、伊周が楽しそうにしている場面がいちばん大好きなんです。

      実は「源氏物語」は、すごいと思うし大好きなのですが、紫式部は苦手なんです。「紫式部日記」がね、なんだか嫌みっほくてダメなんです。
      あとね、紫式部は彰子の「いじらしさ」を全面に押し出す感じなんですけど、彰子の魅力ってそこだけじゃないと思うんですよ。
      まさにyyさんのおっしゃる自立ぶりや聡明さ、定子の子を慈しむ愛情深さなどなどだと思うんです!

      なーんて、私のほうこそ止まらなくなってしまいました 笑

      一条の辞世の句。yyさんの解釈もアリですよ。そういうこと想像しはじめると止まりません。切なくなって苦しい〰️
      2022/08/08
  • 表題にもある「源氏物語の時代」。
    それは平安朝の帝・一条天皇の時代を指す。
    これまで一条天皇といえば、御簾の向こうで優雅に鎮座し、藤原道長など時の権力者に良いように利用されている傀儡のイメージがあった。
    とんでもない。
    常に国や民の平穏に気を配り、貴族との強調を重視しつつ率先して政に携わる。
    私生活では漢詩や横笛を好みお酒も嗜む。
    そして生涯たった一人の女性・定子への愛を貫く、信念の御方であった。

    『源氏物語』の作者・紫式部のことは陰湿でちょっと意地悪なイメージを持っていたため、今まであまり好きではなかったけれど、今回見直した。
    元来の性格が異なるため清少納言と何かにつけ比較されるけれど、紫式部なりに後宮の仕事に真面目に取り組み、一条天皇のもう一人の后・彰子への献身的な忠誠心を強く感じた。
    人付き合いが苦手な引っ込み思案の性格の紫式部が、物語を書くことで自らの世界を広げ、その物語が縁で後宮で働くこととなりそこで繰り広げられる騒動が物語に投影される。
    一条天皇・定子・彰子、3人の生き様があの『源氏物語』へと繋がり後世へと遺され、現代に至るまで語り継がれている。
    『源氏物語』を改めて読み直したくなる。
    今作を読んで紫式部をとても身近な存在に感じた。

    今回の作品も地球っこさんからのご紹介でした。
    ありがとうございました。

    • 地球っこさん
      mofuさん、こちらでもこんにちは(*^^*)

      とても引き込まれるレビューに、うんうんと何度も頷いてしまいました(*^^*)

      清...
      mofuさん、こちらでもこんにちは(*^^*)

      とても引き込まれるレビューに、うんうんと何度も頷いてしまいました(*^^*)

      清少納言も紫式部も、自分たちのやり方で主人を守ったのですよね。
      それが「枕草子」となり「源氏物語」となり……、そう思うとすごい女性たちです。

      わたしは一条天皇が最期に読んだ歌の意味に、大泣きしてしまいました。
      もうそれからこの3人、特に今は彰子が気になって仕方ありません。

      「源氏物語」は今年こそ読み終えたいと思います(*>∀<*)ノ
      ありがとうございました⭐
      2021/02/06
    • mofuさん
      地球っこさん、コメントをありがとうございます!

      清少納言と紫式部は性格は違うけれど、主人を思う気持ちや献身的な行動は似ていますよね。
      この...
      地球っこさん、コメントをありがとうございます!

      清少納言と紫式部は性格は違うけれど、主人を思う気持ちや献身的な行動は似ていますよね。
      この時代の女達の強さに痺れました。

      一条天皇の最期の歌には私もうるっと(;_;)
      そして彰子のその後にも驚かされました。色々な経験を経て、更に強くなったんだな、と。それを支える紫式部の強さも天晴ですね(^^)
      私も久しぶりに『源氏物語』を読み返したくなりました。

      山本淳子先生の作品を紹介してくださって、本当にありがとうございました(*^^*)
      2021/02/06
  • 歴史資料と文学作品を踏まえつつ、一条天皇の時代をくっきりと描き出した作品。

    とてもおもしろかった。

    藤原家の権力争いや、女房の活躍ばかりが注目されがちな時代。
    影が薄くなりがちな一条天皇その人に着目するという、切り口が新しい。

    歴史資料と文学作品を踏まえつつも、時に物語仕立てになっていており、その時代がありありと感じられ、読み物としてたのしい。
    人物系図や地理的な図も充実していて、わかりやすい。

    取り上げられている資料は有名なものが多く、「初耳!」という感じではないが、そこから導き出すそれぞれの心情や、物語としての構成がうまかった。

    一条天皇と過ごした時を胸に生きた、彰子の残りの人生など、特にグッとくるものがある。

    • KOROPPYさん
      >地球っこさんへ
      こんにちは。
      この本は地球っこさんのレビューがきっかけで、読みたい本リスト入りしたものでした。
      素敵な本との出会いを...
      >地球っこさんへ
      こんにちは。
      この本は地球っこさんのレビューがきっかけで、読みたい本リスト入りしたものでした。
      素敵な本との出会いをありがとうございます^^

      ほんと泣ける本でしたね~。
      知っていたエピソードが、こんなにも胸を打つ物語になるとは。
      どの人物の内面も真に迫っていて、グッときました。
      2020/01/24
    • 地球っこさん
      KOROPPYさん、ご丁寧に私の方の本棚にまでコメントいただきありがとうございます。

      私の拙いレビューが、KOROPPYさんとこの作品...
      KOROPPYさん、ご丁寧に私の方の本棚にまでコメントいただきありがとうございます。

      私の拙いレビューが、KOROPPYさんとこの作品との出会いのきっかけとなれたなんて!
      それだけでも嬉しいのに、読んでよかったと思えてもらえて、こちらこそありがとうございます(*^^*)

      実は私、安倍晴明や小野篁が好きなので、平安時代もなんとなく分かるかなぁ……くらいのものでした。
      なので、恥ずかしながらKOROPPYさんとは違って、この作品は初めて知ったことばかり。
      だからか、この登場人物たちの生涯をかけた恋への衝撃はとてつもないものでした。

      知らない世界に触れることが出来たり、作品を通じてKOROPPYさんたちと感動を分かち合えたり。
      こういうとき、本て素晴らしいなと思います(*^^*)
      これからもKOROPPYさんのレビュー楽しみにしてます。
      2020/01/24
    • KOROPPYさん
      >地球っこさんへ
      安倍晴明、私も好きです~^^
      彼を取り上げた本もたくさんあって、読む楽しみがありますよね。

      こちらこそこれからも...
      >地球っこさんへ
      安倍晴明、私も好きです~^^
      彼を取り上げた本もたくさんあって、読む楽しみがありますよね。

      こちらこそこれからもよろしくお願いします。
      これからもレビューを参考にさせていただきます^^
      2020/01/25
  •  源氏物語を完読するための参考書として、読んでました。
     一条帝が帝位につくまでの混乱から始まる歴史はほとんど学ぶ機会がなかったので、楽しかったですね。

     彼の前帝である花山帝が皇位を捨てて、宮廷から逃げ出して、出家してしまったいうのが何とも(;^_^A

     その当時に権力を持っていたのが藤原道隆。その娘である定子へ後宮に入ったのが14歳。彼女は一条帝の一番の寵愛を受けたわけですが、父の死後、兄と弟の失脚により出産間際に勢いで出家。

     この辺りは切ないですね。
     晴れて皇子を産んだというのに斜陽の中にある仮出家した元中宮の短い切ない人生。それに寄り添った清少納言。

     対して12歳という歴代最年少で後宮に入った彰子。彼女は定子に比べると後ろ盾はしっかりしていても、周りの女房は高位の貴族の子女ではあるけれども、定子の周囲にいたような機知に満ちた女房は紫式部が使えるまではいなかったという不幸。

     彼女に隠れて一条帝のために漢文を学ぶ姿はとても孤独で切ないですね。

     歴史に残る随筆や文学を生み出した一条帝の時代に平安文学サロンを生み出すことになった二人の后の人生は切なくて、時代の翻弄されたものだったというのが哀しいですね。

     読んでよかったと思います。定子が好きな私ですが、道長に影に隠れてしまった彰子のことを知ることができたのは幸いです。

    • ロカさん
      地球っこっさん、こんばんは。

      読んでよかったと本当に思います。いい本ですよね。

      一条帝の定子への愛情は深くて、真摯で、なのにこんな形で(...
      地球っこっさん、こんばんは。

      読んでよかったと本当に思います。いい本ですよね。

      一条帝の定子への愛情は深くて、真摯で、なのにこんな形で(´;ω;`)ウッ…

      実は私は彰子があまり好きではなかったんですね。彼女の姿を知らなかったということがこの著作を読んで思いました。

      私も年内に谷崎潤一郎訳の『源氏物語』を読み終えたいと思っています。

      わたしの方こそ、お勧めの『源氏物語』を教えていただけたら嬉しいです。

      2022/02/22
    • 地球っこさん
      ロカさん

      わたしも彰子のことは定子のライバル?みたいな感じでしかみてなかったのですけど、山本淳子さんの本で、彰子がどういう女性かを知って彼...
      ロカさん

      わたしも彰子のことは定子のライバル?みたいな感じでしかみてなかったのですけど、山本淳子さんの本で、彰子がどういう女性かを知って彼女のことも好きになりました。

      わたしはまだウェイリーの源氏物語しか読んでいないのですが、オリエンタルな雰囲気で、魅惑的な読み心地です。

      谷崎潤一郎は文章が美しそうなイメージがして、気になってました。
      まずはウェイリー版を無事読み終えたら、谷崎版の源氏物語を読んでみたいと思います。

      ありがとうございます!
      2022/02/22
    • ロカさん
      地球っこさん。

      私も同じです。ウェイリー版の源氏物語も捨てがたいですね。

      谷崎版を選んだのは、原文で読むべきか、それとも翻訳版で読むべき...
      地球っこさん。

      私も同じです。ウェイリー版の源氏物語も捨てがたいですね。

      谷崎版を選んだのは、原文で読むべきか、それとも翻訳版で読むべきかを悩んで、『細雪』のイメージかもしれないと思い、選びました。私は彼の翻訳好きです。この次は現代作家の角田光代さんの現代訳を読みたいとも思っております。

      こちらこそ、ありがとうございますm(__)m
      2022/02/22
  • おもしろい!とても充実した読書だった。

    山本さんの著書には何冊か触れながら、代表作ともいうべき本書は読む機会がないままだった。タイトルに引きずられ、『源氏物語』の解説書なのかなと思い込んでいたが、むしろサブタイトルがストレートに本書の内容を表している(メインタイトルの意味は山本さんが解説で明かしている)。

    冒頭は『大鏡』の「花山院の出家」から始まる。古典の教科書にも載っている有名な段で、初めて読んだとき、のけぞった。なんと、こんなことがあったなんて! 大宅世継と夏山繁樹というふざけた名前の200歳近いじー様たちが、かつて見聞きした内容を、虚実ない交ぜに、あーでもないこーでもないと言い合う『大鏡』の舞台設定も最高である。こうして私は古典が好きになってしまった。

    冷泉天皇や花山天皇、本書の主人公である一条天皇は、歴史の教科書ではほぼ取り上げられることはない。下手をすると1行で終わる。それが古典の授業では、1000年も前の彼らの日常、感情、息遣いが、当時の文章で読み解けることに興奮した。

    ただ、古典の授業は、物語や日記を抜粋するだけである。いわば点であり、全体が線になって見えてこない。そんなそこはかとない長年の不満が、本書を読むことで解消された。

    本書の前半は一条天皇と定子の純愛がメインとなる。中関白家の栄華、明るく闊達な定子のサロン、そして道長の横やり。ご存じの通り、一条と定子の純愛は悲恋で終わる。

    後半になり、ようよう紫式部、そして彰子の登場である。本書を読むまで彰子のイメージはぼんやりしていた。本書全体を覆うのは、やはり一条の定子への愛と影響である。しかし、本書で最も変わり、成長したのは彰子ではないかと思う。この人のことをもっと知りたいと感じた。

    感性の人である清少納言が私は好きだが、内省的で理が勝った紫式部もまたおもしろい。彼女たちの内面を鮮やかに描き出す山本さんの視点に興味が尽きない。

    上に挙げた人たちだけではない。1000年前に展開されていた無数の人間関係が咲き誇る。Netflixなんて目じゃないぞ。古典好き、歴史好き、そして人間ドラマが好きな人なら垂涎ものの一冊なのだ。

    • Minmoさん
      地球っこさん、こんばんは。

      とうとう読みました。地球っこさんにお薦めいただいたのが決め手となりました。

      彰子については、正直ぼやーっとし...
      地球っこさん、こんばんは。

      とうとう読みました。地球っこさんにお薦めいただいたのが決め手となりました。

      彰子については、正直ぼやーっとしたイメージだったのですが、まさかあんな風になるなんて。ある意味、父親の道長よりも大きな存在なのでは。なんで歴史の時間に教えないのでしょうね。

      純愛なんて言葉、初めて打ったかも(笑)。チープですがらそれより他に言いようがありませんでした。
      2022/08/30
    • 地球っこさん
      純愛……うふふ、ちょっぴり照れくさいですね。
      でも現実では絶対に使わないぶん、その言葉……ときめいて好きです 笑

      私は道長が第一皇子で定子...
      純愛……うふふ、ちょっぴり照れくさいですね。
      でも現実では絶対に使わないぶん、その言葉……ときめいて好きです 笑

      私は道長が第一皇子で定子の子敦康親王ではなく、彰子の子敦成親王を皇太子に立てたとき、彰子が反対したというエピソードを知って、なんて凛々しい女性だろうと彰子が強く印象づけられました。
      いじらしいだけでない強さと優しさと賢さを持つ彰子は、ほんと懐が深く、道長よりも大きな存在かもと、私も思いました。
      歴史の授業って板書を写すばかりの眠たい時間でした。
      今なら先生を困らしてやろうとたくさん質問してるかもしれません 笑
      2022/08/30
    • Minmoさん
      敦康親王を一時期育て、成人の儀では贈り物まで授けている、だから愛情はあったはずという山本さんの論考は説得力がありました。

      古典って、大まか...
      敦康親王を一時期育て、成人の儀では贈り物まで授けている、だから愛情はあったはずという山本さんの論考は説得力がありました。

      古典って、大まかなところがあって、そこがまた想像力をかき立ててくれますね。
      よい読書体験でした。ご推薦ありがとうございました
      2022/08/31
  • とても良かった。
    全部読み終えて、主人公は彰子さんだったのだと思いました。
    すごく感動。

    自分自身『枕草子』『源氏物語』はこの数年数冊の漫画
    そして酒井順子さん等による解説などで
    わかった気になっていました。
    「藤原家のこともっと知りたい」と感想に書いていて
    この本はまずその点で大いに満足できるものでした。
    やっぱり漫画は導入でしかありませんね。

    漫画『枕草子』では定子さんのことがとても素敵に描かれていたんです。
    そして彼女の兄、藤原伊周と隆家はジャニーズ風
    凄くかっこよく描かれていました。
    頭も良いから阿部亮平さんみたいなイメージかな。
    流されてのち戻ってきたエピソードも
    とても爽やかに描かれていたんです。

    でもこの本で私は真実を知ります。

    〈しばしば一条朝の漢文は、文章や儒学を活かしてよりよい政治を目指すというよりも、上層貴族たちの交歓の道具であり知的アクセサリーに過ぎなかったと批評される。確かに道長をはじめ一部の貴族たちにはそういった傾向が否めない。しかしこの詩に見えるように一条は、中国の古典を熱心に読み、古代の聖帝の政治に憧れ、ひるがえって自分を戒める、そんな一途さで学問と政治に取り組む人間だった。そうした彼の学びの原点は、おそらく定子や伊周との幸福な語らいの中にあったのである〉

    〈かつて、摂関期の天皇には政治的実権は無かった、と言われたことがあった。今も何となく彼らを「お飾り」と見る目が残っているように思う。だが一条は、それが違うということを私たちに教えてくれる。彼は明らかに、政治判断を下す天皇だった。そして定子の兄であり、私的にあれほど心を許している伊周に対しても、公の問題では決して馴れ合い的ではなかった。私情に引きずられることなく、峻厳な態度で公務に当たろうとしていたのだ〉

    この本を読んで、一条天皇ってすごく素敵だと思いました。
    でも彰子さんの立場に自分を置いてみるとすごく辛い。
    カミラ夫人(定子)のほうを向いているチャールズ皇太子(一条天皇)を想うダイアナ妃(彰子)のような気持ちでしょうか。

    彰子さんが語っているのではなく、行動を見て感じるんです。
    ただ彼女ずば抜けて長生きしたので、強い人だったのかもしれません。
    いえ、いろいろな経験で強くなったのかもしれないですね。

  • 平安時代の藤原家による摂関政治華やかなころ、藤原道隆がその娘定子を、道隆の弟道長は、その娘彰子を一条天皇のもとに入内させ、次代の天皇の外祖父となり政治の主導権を握ろうとする。それぞれの后が天皇の寵愛を得るため、後宮で有能な女房を配してサロンを設けた(実家の威信を示すためのものでもあるが、優秀な女房を持つことはその主人である后自身の格が高いということを意味し、その教養や趣味の良さなどにより天皇の関心を引くことも含まれていた)。その中で生まれたものが定子のサロンでは清少納言による「枕草子」、彰子のサロンでは紫式部による「源氏物語」である。

    このような基礎知識は日本史の教科書を読めば直ぐにでも得られる。
    しかし、上記の説明は通り一遍のものでまさに教科書レベルでしかなく、本書には驚きの事実が書かれていた。

    第一に、定子と彰子の后として後宮にいた時期はほとんど重なっていない。
    定子は990年に入内し、1000年12月に死亡しているのに対し、彰子は999年11月に入内している。約1年しか重なっていない。とはいえ、1000年2月には彰子が中宮となっているので、言わば「正室」が二人という異常事態は約10ヶ月は存在していたことになる。

    第二に、「枕草子」と「源氏物語」は同時期に競い合うようにして執筆されたわけではない。
    第一の点からも推測可能だが、「枕草子」は、定子の父藤原道隆が死亡した後、996年にその息子伊周と隆家が失脚したことに伴い、一時期定子が後宮から離れていた時期、清少納言も自宅に引きこもっていて、その頃に執筆を始めたと考えられている。その後、少なくとも書かれた内容等から1009年頃までは書き継ぎ作業を続けていたと考えられている。
    一方、「源氏物語」は紫式部が彰子のもとで働き始める1005〜1006年よりも前、1001年の夫の死亡後に寂しく空しい時間を埋めたのが趣味の物語とされ、この期間に誕生したのではないかと考えられている。もっとも、この数年間ですべてを書き上げたわけではなく、その後の出仕期間に得た様々な経験をも元にしながら大作を完成させたものと見られている。

    最後に、定子は一度自ら髪を切り、出家している。
    一番驚いた事実はこれだ。だからこそ、出家した以上天皇家の神道由来の祭事は行えないからいう理屈で彰子を中宮にしたらしい。
    996年の定子の兄弟伊周・隆家の失脚・配流にショックをうけた定子は、発作的に自ら髪を切り出家している。しかもその時、一条天皇の子供を妊娠していた。その後も一条天皇は定子を愛し続け、結局呼び戻し、更に2人の子供を生ませている(うち一人は男児)。しかし、さすがに内裏の中に住まわせることは憚られたのか、区画上は内裏の外、通りひとつ隔てた「職御曹司」といわれる場所に住まわせたようだ。つまり、一条天皇にとって定子はかけがえのない存在で、如何に他から非難を受けようとも傍におきたかったということだ。

    これらにとどまらず、この時代がどのようなものであったのかということをなぞっている。本書は、「資料と学説のみに立脚し、あくまで<伝えられてきた>一条朝の再現を目指し」たものとされているが、歴史小説のように読める。

    一条天皇と定子の関係は、当時ではほとんどその概念すらもなかったであろう「純愛」であり、「人のそしりもえ憚らせ給わず」というほどの思いは、「源氏物語」の桐壺帝の桐壺更衣に対する寵愛と符合する。外的な状況のみならず、天皇という立場ゆえに、妻の実家の政治力に応じて尊重しなければならないこと、男児をもうけなければならないことに対して、その道理を超えた感情を持つことの苦悩という精神的なものも符合すると、本書では指摘している。
    一条天皇の定子への「純愛」ぶりを示すのはその辞世の歌である。

     露の身の草の宿りに君を置きて 塵を出でぬることをこそ思へ

    これは、死の床で出家した一条天皇が詠んだもので、誰に宛てたのか定かではない。が、定子の辞世「煙とも雲ともならぬ身なりとも 草葉の露をそれと眺めよ」への11年を隔てて詠まれた返歌であると解釈することが可能だという。定子は「草葉に下りた露」を自分であるといい、一条天皇はその「君」を俗世において出家する悲しさを詠んでいるという。しかし、この歌を最も間近で聞いたのは彰子であった。彰子は、一条天皇の死後60年以上生き、当時としては珍しく87年の天寿を全うした。

    ところで本書とはあまり関係ないが、「源氏物語」の恐ろしさは、「藤壺」にあるだろう。桐壺帝の女御で桐壺更衣の面影を宿す藤壺と桐壺更衣の遺児光源氏との密通、その後藤壺女御は懐妊、男児を産み、その子が後に東宮、天皇となる。これは天皇家に対する不敬以外のなにものでもない(物語だから良いのかもしれないが・・・)。それを、彰子のみならず天皇にも読ませるとは、恐るべし紫式部。

  • 読書の楽しみの一つは、それまで何の疑問も持たずにいた既知の事柄や常識を、その道の専門家の明快な語り口で、鮮やかにひっくり返されてしまうことだろう。

    枕草子、源氏物語を生んだ一条帝の御代。通常は、藤原道長や清少納言、紫式部を主人公として語られることが多いが、彼らの中心に位置する一条帝を主体として置いたことで、これまで見えてこなかった事実が明らかにされる。

    定子と一条帝の悲恋と復縁が、桐壷の巻のモチーフになっていることや、源氏物語が一条帝と彰子を結ぶ絆だったのではないかという見立てなど、ページをめくるごとに、きれいに打ち負かされる爽快感を味わう喜び。

    読書の楽しみを堪能させてくれる一冊である。

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著者プロフィール

山本淳子
<プロフィール>
京都先端科学大学教授。京都大学文学部卒業。高等学校教諭等を経て、1999年、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都学園大学助教授等を経て、現職。『源氏物語の時代』(朝日選書、2007)でサントリー学芸賞を受賞する。他の著書に『枕草子のたくらみ』(朝日選書、2017)など。

「2022年 『古典モノ語り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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