モーツァルトの食卓 (朝日選書)

著者 : 関田淳子
  • 朝日新聞出版 (2010年12月10日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022599735

作品紹介

いまもなお、世界中の人々を魅了してやまないヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。この天才音楽家は生涯のおよそ三分の一を旅に明け暮れた。6歳でのミュンヘンへの旅を皮切りに、郵便馬車に揺られヨーロッパを縦横に駆け巡った演奏旅行は、貴族や聖職者たちの食を観察し、各地の料理やレストラン、カフェを楽しむ旅でもあった。旅先で空腹を満たした街道沿いの惣菜屋の安い料理や修道院の精進スープ。一方、貴族の贅沢な食卓やハプスブルク家の最高級宮廷料理にも接する。

モーツァルトの食卓 (朝日選書)の感想・レビュー・書評

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  • これでもかというくらいメシの話を盛り込んだモーツァルトの伝記です。食がテーマではあるものの、モーツァルトの伝記という骨組みがくっきりしているので、モーツァルトという人の人生をざっと眺めたいという人にもおすすめできます。

    家庭、旅先、修道院、宮廷、カフェ・・18世紀後半のヨーロッパの食文化が生き生きと描かれています。"「私は真に良いもの、本物で美しいものなら、すべて手に入れたい」"(P.230)と語ったモーツァルト、35年という短い生涯の中で、一冊の本が成り立つくらいになんでもかんでも食いまくっている。

    モーツァルトの生涯はよく知られている通り、これだけの天才にしては不釣り合いにお気の毒なものです。わたしも小学生のころ、モーツァルトの伝記マンガを愛読していて、深い憧れと哀しさを感じておりました。しかし、本書を読んでいくと、あの多大な借金の裏側、モーツァルトの「信用能力」みたいなものも見えてきてとても興味深い。

    モーツァルトという男が動かすカネの大きさ、そして彼が生み出す音楽の素晴らしさという利子を考慮に入れると、借金を踏み倒された知人の皆様がモーツァルトに気前よくカネを出したことも、うなずけなくはありません。むしろ、あのとき彼にカネを貸してくれたおかげで、メシを食わせてくれたおかげで、モーツァルト晩年の傑作群が残ったのかもしれません。

    (2015/10/03)

  • 目からウロコ!こんなに面白い本はありません。

  • 諸国を巡ったモーツァルトは一体何を食べていたのか?という疑問を通して、当時のヨーロッパの食がわかる本

  • 図書館で借りた。

    モーツァルトの一生に沿って、その時々で食べていたものを紹介している。さらに、その食べ物がどこの国から輸入されていたかであったり、当時いくらして現在の日本円でどの程度の値段かなども解説している。
    所々で当時の世界情勢も解説している。

    音楽家が世に認められるまでは本当に大変なのだと思った。生まれ故郷では音楽家が召使いと同様に扱われているため、他の国でポストを得るために方々へ旅をするのは辛いものがありそうだった。
    食べ物を得られる場所が限られ、道中も安心して飲める水がないので携行食には気を使っていたのだと思う。
    モーツァルトの父が栄養管理を行っていたことに驚いた。

    当時のスープは今イメージするスープと違って、煮汁でやわらかくなったパンを指したらしい。パンにかけたりもしたそう。

    「トスカーナ人の豆食い」という言葉を初めて知った。

    文中に出てきて気になった書名を挙げる。
     『新ザルツブルク料理本 (Neues Salzburgisches Kochbunch)』
       今でも改訂版の古書が手に入るらしい。
       貴族向け料理だけでなく庶民の料理も載っている。
     『修道院料理の秘密 (Geheimnisse aus der Klosterküche)』

  • モーツアルトの時代には、まだドイツ語圏に「じゃがいも」がなかった、というのにびっくり!今では、じゃがいもなしは考えられませんもの。

  • モーツァルトの生きた時代は、ハプスブルグ家の広がりとともに
    音楽家達も新たな仕事を求め、ヨーロッパ中を旅しました。
    そこで彼らが出会うのは、悲惨な道中の食事から、各国の宮廷の垂涎のメニュー。
    モーツァルトも厳格な父の健康を考えた薬草スープから、最高勲章をいただいて初めて飲めたココア。大好きなカキ。
    多額の収入にもかかわらず、多額の借金をした背景には、最高の者を求める姿勢から、食事にもその気外を失わなかったモーツァルト。
    演奏旅行先で得た、食文化は、彼の芸術にも投影され、そして、今の私達も味わうことができるのです。

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