21世紀の中国 軍事外交篇 軍事大国化する中国の現状と戦略 (朝日選書)

  • 朝日新聞出版
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022599933

作品紹介・あらすじ

急速な経済成長を背景に、世界に台頭する中国。軍事予算はほぼ毎年2桁のペースで増加しており、その額は現在、米国に次ぐ世界第2位である。この急激な軍事力拡大は、アジア・太平洋地域に情勢不安を生じさせ、国際社会にも大きな影響を与えている。周辺国との間で繰り広げられる軍拡競争が、緊張にさらに拍車をかける。アジア・太平洋地域でのプレゼンスをめぐって米中関係も緊張している。中国はなぜ軍備を増強するのか?何を目指しているのか?世界は、日本はどう対処すべきか?本書は膨大な量の客観的データを用い、背景にある歴史的・地政学的諸要因も交えながら、中国の軍事大国化戦略とその問題点を考察する。

感想・レビュー・書評

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  • ページ数が限られているとはいえ、事前に期待した内容と比べ切り口も分析も浅かった。章毎の関連性も薄く、第二章の結論(中国においても過激な行動をとりにくくするよう員が増えているのではないか)と第三章の実例(中国の海洋進出に伴う周辺国との軋轢)が全く乖離している。そして、一部の用語について専門家が書いた書籍とは思えな基本的な間違いがあった事も残念である。

  •  書名は「軍事外交」である。中国で使われる概念のようだが、軍事交流の類にとどまらず、軍に関わる幅広い対外関係を指すようだ。本書の内容にあっと驚く内容があるわけではないが、米中、中台、海洋、宇宙、軍自体の改革・変貌、体制維持、多国間活動への参加と幅広い分野を扱い、中身は基本的。これ一冊で軍を巡る状況を俯瞰するにはよい。2012年発行の本であり、2017年の現在とは異なる内容もある(たとえば習近平体制での軍の掌握、台湾の「台湾化」進展と蔡英文政権誕生、東シナ海での中国の活動の一層の活発化など)。しかし、各分野についてPRC成立前後からの歴史的経緯を解説している部分も少なくなく、現在でも有益だった。「国家の安全と発展には『力』が必要であるという『力の信奉者』的な見方がある」という指摘は今でもそのとおりだろう。
     他方、前書きや後書きにあるように、ことさら「中国脅威論」を煽る本でもなく、「硬軟両面から客観的に紹介」したとしている。経済的にも国際社会でも中国が発展した現在では過激な行動をとりにくくなる要因が増加する、米中軍同士の一定の意思疎通の枠組み、といった指摘もなされている。

  • 軍事大国化する中国って、ほんとうに厄介だ。
    迷惑で危険な隣国。
    正直に言えば、早く崩壊して、民主的な国家になって欲しい。

  • 中国のEEZの面積は世界で第15位であり、第6位の日本の約5分の1にすぎない。海洋権益の擁護を重視する中国は「管轄権を及ぼす海域は約300万平方キロに達する」と主張。中国は中国大陸から伸びている大陸棚の上に存在する海域全体に対して管轄権を持つとみなしているのではないか。

  • 中国が宇宙開発を推進するのは新しい戦略空間への進出であり、宇宙空間の開発調整で有利な条件を獲得するなど宇宙開発や管理での既得権の拡大戦略である。

    2011年の中国の衛星打ち上げはロシア(21回)に次ぐ19回でアメリカをしのぐ世界2位の記録を残している。

    米国防総省レポート2008年版ではハッカー攻撃とともに中国における軍事能力強化に警戒感を示している。

    中国での兵器近代化は情報化時代に入ってこれまでのキャッチアップから独自開発の段階に進むだろう。

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著者プロフィール

茅原 郁生(拓殖大学名誉教授)

「2016年 『なぜ核はなくならないのかII』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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