街道をゆく 7 (朝日文庫 し 1-8)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.51
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本棚登録 : 179
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022601773

感想・レビュー・書評

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  • 地域の成り立ちを農業や漁業、製鉄などの産業と絡めて紐解く視点により、ブラタモリに通じる楽しみ方ができました。

  • ★3.5。
    いやいや、鉄を材料にした特に古代の妄想が凄い。これが才人の発想なんですなぁ。そして古代の世界の狭さに改めて驚き。寧ろ今の方が心理的に距離がある気さえします。

  • 1979年刊(週刊朝日初出1973~74年)。
    週刊誌連載の紀行文・歴史エッセイの第7巻。
    ①伊賀・甲賀、②飛鳥、③淡路島、④中国山地を叙述する

     その中でも、製鉄関連の④が断然面白い。勿論、現在では古い議論の可能性はあるが、半島に比し、列島は温暖湿潤な気候に由来する森林資源の富裕さのため、それが枯渇せず、たたら製鉄を長期にわたり維持し得た。
     これが列島全体の鉄器の広範な普及を進め、これに由来する農業生産力向上が商品経済のレベルを上げた。
     この違いが顕著に表れたのが中世~近世(ひいては近代)である、というのが印象に残る。そういう意味で、鉄の列島史、鉄の半島史、鉄の大陸史に注意喚起してくれた一書だ。

  • 島根に旅行に行くのに「砂鉄のみち」の部分を途中まで読んだ。弥生時代に入る頃、島根(安来)は鉄の製造が可能な地域として、豪族が力を持っていたであろうと推測される場所。豊富な森林を持つ日本で、鉄の製造が日本で貧富の差を生み出したという説明は腹落ちした。司馬史観、ちょっとずつ吸収していこう。

  •  国家とは宗教団体と同じ神秘性と呪術性をもっている。宗教団体は近代、それらを薄味にしているが国家は逆に濃くしている(参照P100~) また、国家の成立ちに稲作は欠くことはできないし、更に農耕を効率よくするための鉄器伝来は重要な意味をもつ。

  • 14/7/7読了 20/4/13再読

  • 鉄の話は勉強になった。

    やはり、地理、気候が歴史への影響が多いということがわかる一冊。

  • 明石は漁師の街であることをあらためて知った。瀬戸内の良い漁場を持ち、一匹狼の漁師達。今でもその面影はあるのだろうか。
    魚の棚は、そこそこ賑わっているから、多少は残っているのかもしれない。

  • 出雲の砂鉄文化と神話に絡みに興味があったので
    読んだけど、淡路の話の方がおもろかった。。

    漁師の話とか明石のたこの話とか。

  • 「高取城」へ行く際の参考文献。あわせて「おお、大砲」も読む。旅の気分がもりあがった。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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