池田勇人とその時代 (朝日文庫)

著者 : 伊藤昌哉
  • 朝日新聞社 (1985年8月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022603395

池田勇人とその時代 (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 非常にいい本。復刊して欲しいレベルだと思う。
    筆者は池田勇人の秘書の伊藤昌哉。池田の人となり、その理念を場面を追いつつ鮮明に記述している。その記述は現代においても色あせていない。

  • 池田勇人は、高度経済成長を実現させた立役者の一人。歴代総理大臣の中で最も興味深い人物である。


    1:新聞記者も悪いが、そう書かせる俺のほうも悪いのだ。こっちの真意をハッキリ記者にわからせようとする努力が足りなかった証拠だ。
    →晩節の佐藤栄作に伝えたい言葉。

    2:カールシュミットの言葉
    政治とは敵と見方を分類することだ。

    3:民主主義の基礎は、ときの政治的優位者の寛容(トレランス)と忍耐(ペーシェンス)なのです。
    →池田勇人が低姿勢路線を全うするスタンスを一番あらわす言葉。

    4:池田は経験主義者だった。素敵な茶碗があるとすると、ステキな茶碗とは言わず、どういう材料でできていて、どこの土で、産地値段はいくらで、小売価格はいくらかまで知らずにいられない性質だった。

    5:池田勇人の経済成長に対する考え方
    経済というものは人間の身体と同じように、体質がまだ柔軟な時に伸ばさなければならない。年をとって筋肉が固くなってからでは、伸ばそうにも伸ばすことができない。伸びられなくなった国の見本は老大国イギリスである。日本はまだまだ伸びるに違いない。どんどん伸びるときに、去年の古着をきているようでは、つんつるてんになる。
    →引き締めばかりだった大蔵官僚から、大胆な策をどんどん出していった。

    6:野党が与党の法案に反対するときは、きまって反対意見がある程度国民的支持を得られると思ったときである。

    7:総理在職中、ただ一度も花街などに行かなかった。ゴルフも行かなかった。→政治家としての信念の強さを感じる。

    8:「人づくり」が目的だった高度経済成長
    豊富は精神の退廃を生まないとはかぎらない。たのもしい、しっかりした国となるには経済的独立の奥に精神の独立が必要。
    所得倍増計画は人づくりのための手段にすぎない。

    9:軍事的解決と政治的・経済的解決のいずれかが重要化と聞かれ・・
    →軍事的解決と答えた。諸外国の首脳と接しながら、いかに海外各国が裸の暴力そのもので外交に臨んでいるかを目の当たりにした。

    10:池田首相の功績は、希望を見せたこと。そして、国民に自信を取り戻させたことであった。

    11:病気に倒れなかったらこうしていたかった
    人づくりはまだ掛け声だけに終わっている。総理を辞めたら、寺にこもろう。全国を行脚して青少年と話してみよう。

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