- Amazon.co.jp ・本 (990ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022603647
感想・レビュー・書評
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一九六四年四月、 桜の花が咲き乱れている頃、 世界一周無銭旅行を計画し、 友人たちに見送られて、 東京駅を出発しました。 ~
私は、まず故郷の沖縄へ行き、 そこから、 海外への道を見つけようとしました。 運良く沖縄から南米への
移民団を乗せたオランダ船に、 無料で香港まで乗船することに成功し、 香港のヒルトン・ホテル内にあるファーカス・スタジオで働くことになります。
一九六四年八月、 「トンキン湾事件」の直後、 はじめて、 南ベトナムのサイゴンへ行き、 すっかりベトナムに魅せられてしまいました。
この年、石川さんは二六歳でした。 それから、一九八〇年六月、アンコール・トムの記事の四二歳までの一六年間の間の写真と記事が集められています。 ベトナムとカンボジアの戦争そして一人の青年の成長が描かれています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
990ページの大作を通勤時間の積み重ねで読了。
ベトナム戦争に従軍した沖縄出身の記者の生々しくも哀愁溢れる手記。
死線を潜り抜けて紡がれた文章に、文字通り命を賭けて撮ったスナップ。
現実の重さが容赦なくのしかかるけれどページをめくる手が止まらない。
良書。 -
パラパラめくってたらグレネードランチャーでバラバラになった人体の写真があって興味をそそられた。
実際に戦場に身を置いた一般人の心境が切々と書かれており実に面白い。
自分は広島県民なのでとりわけ平和学習はやらされてきたが
本当の戦争はこんな所に居る自分が想像することすら出来ない世界だということがよく判った一冊。
ベトナム中心、インドシナの戦争。
政府軍に従軍しているが解放戦線側のことも書かれていて、どちらかを一方的に非難しておらず読みやすい。
銃撃戦時も束の間の平和な一時も兵士たちと一緒に居て、彼らの裏表の顔を詳細に書き記している。
色んな作戦(行く必要のない所にまで)に付いて行っており、読み応えあり。
従軍→後悔→また従軍→また後悔の連続が人間らしくて判る気がする。 -
ベトナム戦争の従軍記者の本。豊富な写真がいっぱい。えぐいのもあり。戦場カメラマンやピータアーネットにあこがれた時代もあったが、いまとなっては遠い昔・・・
ただし今でも通じるワクワク元気になる本である。冒険記として読むのがいいと思う。