街道をゆく〈24〉近江・奈良散歩 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞社
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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022605214

感想・レビュー・書評

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  • 司馬遼太郎の歴史知識とそれを検証するかのような味わい深い歴史紀行。
    近江紀行は、作者か好きで何度も訪れているとこのことで、現代まで続く住民の営みと琵琶湖の景観がよく描かれれている。織田家と浅井長政が戦った姉川の合戦の経緯など短編読み物として成立しておりお家の意地が戦争に発展する経緯がよくわかる。におの浜の鳰の語源(カイツブリ、県鳥)など豆知識もあり、近代の琵琶湖自然破壊など多岐にわたる内容で興味深い。
    奈良紀行については宗教的な話が多くを占め、あまり興味がわかず。作者は宗教に関しても造形が深く徹底的な考察に感心する。
    興福寺での、明治維新での神仏分離に従い打ち壊される経緯に残念な思いが募った。

  • 特に近江のくだりを読んでいると、田舎に住む人間と別場所からふらりやってくる人の視線の違いを感じますな、この手の郷愁的指摘は。分かるけれどもそこに生きる人には結構しんどい面もあったりするしねぇ、、、ただまぁテクノロジーの進化で当時よりもましになっているのかも知れませぬ。少しばかり手厳しく言えば、この本での指摘が金に成ることに気付いたからかもしれません。
    いずれにせよ、今の日本の中での奈良という存在は、偶然の要素もあったしょうが、確かに先人に感謝すべきかと。

  • 2013 読了

  •  万城目学の『偉大なるしゅららぼん』と並行して、こちら偶然に『街道をゆく 近江、奈良散歩』を読んだ。昭和の一時期、農地拡張のために琵琶湖沿岸の埋め立て工事が行われていたらしい。現在は滋賀県の「琵琶湖周辺の景観を守る条例」で自然と調和がとれている。これ以上、琵琶湖を汚せば湖の龍が怒り狂い、人々に禍を与えると信じられているとかいないとか…

  • 奈良についてはやはり中国の話になってしまう。
    ウテン国。ロマンがありすぎる。

  • 読む度、奈良を歩きたくなります。
    あったままに淡々と描いているような、読みやすい文章なのに、奈良の空気感がよく味わえる、司馬さんのすごさを感じます。通して読んだり、気のむくままパラパラとめくった頁を読んだり…と、何度も読んでます。

  • 旅行合わせで購入しざっくりとですが読みました。やはり司馬先生の文章は自然と引き込むものがあり、空気感も独特のものがあって好きです。また時間をおいて読んで、旅の事を思い出したい。

  • 再了。奈良散歩に入ると司馬は東大寺二月堂の修二会を軸に筆を進めます。1200年以上同じように続く修二会の諸儀礼。天上では一晩行われるが人間世界では数百年かかるという儀礼を人間世界で行うにはどうしたらいいのか。実忠は走ってやることで一晩の儀式としたという。
     夜、呑みに出た司馬たちが興福寺の塔の下を通るくだりが好きだ。上司海雲さんが病院で眠れぬ夜を過ごした後の朝の雲の描写も好きだ。今年(2009年)奈良を三度訪れたが、いつもその前にはこの本を読んでいる。数百年を一晩に縮めるここで一夜を過ごすしながらこの本を手にすると、この旧都の千年を感じるような気がする。(mixiソーシャルライブラリーより転記・修正)

  • 久しぶりに司馬遼太郎の文章を読んだ。膨大な知識とそれを再構成して解釈して示すところにあらためて驚嘆した。意外なほどに素直な驚きや感動が記されている。刺激を受けた一冊だった。

  • 近江はシリーズ第1巻に続いて2度目の登場。1巻は琵琶湖の西側だったが今回は東側。浅井長政や信長など主に戦国以降の話題。 奈良は飛鳥時代など古代がテーマ。奈良っていうと歴史の宝庫のようなイメージがあるけど、実際には古代までなのね。

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著者プロフィール

司馬遼太郎は、1923年、大阪市生まれの日本の歴史小説家・エッセイストである。故人。
本名、福田 定一(ふくだ ていいち)。大阪府大阪市生まれ。筆名の由来は「司馬遷に遼(はるか)に及ばざる日本の者(故に太郎)」から来ている。
特に歴史小説の大家として知られ、代表作は「竜馬がゆく」「坂の上の雲」「翔ぶが如く」「燃えよ剣」「新撰組血風録」「菜の花の沖」「花神」「世に棲む日日」「梟の城」「関が原」「功名が辻」「国盗り物語」「街道をゆく」「十一番目の志士」「城をとる話」「風神の門」「二十一世紀に生きる君たちへ」他多数。その多くが大河ドラマ化、テレビドラマ化、映画化、コミック化などの形でマルチメディア展開されている。

司馬遼太郎は産経新聞社記者として在職中の1960年に、『梟の城』で直木賞を受賞。
1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞を受賞したのを始め、数々の賞を受賞。
戦国・幕末・明治を扱った作品が多い。
1996年2月に72歳で逝去。
2001年には、東大阪市の自宅隣に司馬遼太郎記念館が開館。

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