- Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022606075
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
ベトナム旅行をきっかけに
気になったので
開髙さんを通してみた
「ベトナム戦争」
を幾編か通読。
やっぱり
どの戦争も国民は無知
知らされていないし
もともと政治に興味も無い
ただただ
思想のどちら側に
物理的に近かったか
という気がします。 -
前半の仏教徒についてのところと、
沖縄出身の日本人「当間さん」のところで
涙がボロボロ出てきて止まりませんでした。
後半は生きるか死ぬか。
古来より中国に干渉され続け、フランスに搾取され、
次に日本人がやってきて、そしてアメリカ。
ベトナム戦争後に生まれた世代なので、
当時の皮膚感覚としては理解できていないけども、
ある程度俯瞰した「歴史」として知った後でも、
ベトナム戦争の入門書としても、
本書はいまだに価値があると思います。
むしろ今だからこそ重要かもしれません。
(蛇足)
開高さんは相方の薦めと、数年前に自分の中で
「ベトナム戦争ブーム」(学術的な意味で)だったので
この本を手に取りました。
その前は「オーパ!」のイメージが強く、
今でも「釣り好きで人のいいオッサン」という印象は変わりません。
その「自分と地続きの感覚」、ストリート、在野の匂い。
そこが大事なとこなんじゃねえかなあ?と、思っています。
これをきっかけに「輝ける闇」「裸の王様」等も
読んでみたいと思いました。 -
一度は読みましょう
4.7点 -
@mundburg『ベトナム戦記』開高健 朝日文庫 1990年 小松左京の「親友」のベトナム戦争ルポ。「機械のごとく、憲兵たちは並び、膝を折り、引き金を引いて去った。子供は殺されねばならないようにして殺された。」(169頁)作家は見た、読むのは私たちだ。 #嵐の本棚
-
解説に、「このルポタージュは小説的である」とあって、まさにそうだなぁと。
開高健さんの本は、サントリーの「やってみなはれ、みとくんなはれ」しか読んだことなかったのですが、改めてその独特の語調に惹かれました。
極限状況に居ながら、どこか臨場感に欠け、第三者的視点からどちらかと言うと飄々とした態度で表現するというのは、読むものの心を離さないでしょう。
内容も、ちょうど戦争に興味がで始めたので、勉強になりました。アメリカ兵、ベトナム兵の生の息遣い、生の考えが伝わってきます。 -
ベトナム戦争の中でも特の初期~中期にかけてだったと思います。とはいっても、ベトナム戦争は「宣戦布告なき戦争」と言われてて、厳密にはいつ始まったのかはっきりしない戦争なんですが・・・
開高健氏の絶妙でちょっと毒っけのある論調や関西弁など、ただ歴史をなぞった本とは全く異質な一冊。
そして、「戦争」の持つ意味は全然単純じゃないということをあらためて感じました。
立つ位置によって景色も違えば「正義」も違う。 -
1964年末から1965年初、ということは40年以上前の話であるが、ベトナム戦争初期の頃に現在のホーチミンシティ、当時のサイゴンに住み、また実際に米兵を含む政府軍の作戦にも従軍し危うく命拾いをした筆者の現地からのベトナム戦争報告。ベトナム戦争の経緯・経過はにわかには記憶にのぼってこないけれども、国と国の関係、とはほとんど何の関係のない立場の弱い人たちが結局は一番悲惨な目にあうという構造には、戦闘自体の悲惨さに加えて二重の痛ましさを覚えざるを得ない。
-
ベトナムへ行くにあたって、鞄にいれた本でした。
「プラトーン」を見ても、それはあくまで鑑賞しただけでした。
でも、この本を読んでいるとき、私はその場に居ました。
なぜなら、この本ほどベトナム戦争を忠実に、何ものにも属さずに描いた作品はないからです。
戦争を知らない私にとって、戦争そのものについて教えてくれた、貴重な本です。