植村直己の冒険 (朝日文庫)

制作 : 本多 勝一  武田 文男 
  • 朝日新聞社
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本棚登録 : 25
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022606662

感想・レビュー・書評

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  • 前編 生前の植村直己をめぐって
    後編 遭難のあとに考える
    植村直己氏年譜


    ・ 疋田 冒険にかぎらず、英雄を仕立てて売る技術が今は驚くほど進んでいますから。 p29

    ・ でも冒険心なくしてものはできないんですよね。おれはそう思うんですよ。[more]それは、人はわかっているかもしれない、人はやっていてわかっているかもしれないが、おれ自身はやってなくて、知らなくて、そしてやりたいという気持ちがあって、これに自分の一番幸せを感じたときに、あえてできるという自信が経験の中から出たときには、やっぱり決行する。これもひとつの冒険的な行為であって、それは冒険家といえるのかどうか、ぼくは知らないけれど、そんなのは人が勝手に呼ぶことであって、本人はマイペースでやれればいいという気持ちを今でもしています。 p97

    ・明大OB隊は実によく頑張ったと思う。3月6日午後2時40分、植村氏が5200メートルの雪洞に残した大量の遺留品(リュックサック・カリブー生肉2キロ・レバー・寝袋・MSRストーブ・ヤッケ上下など35点)を発見した。これを天候がよくなった8日に聞かされて私たちは一驚した。これまで信じられていた「16日、4900メートルで手を振っていたのが最後の姿」という説が根底から崩れる新事実だ。「これだけの装備を残して登山家が下山することはあり得ない」(橋本隊長)。

  •  植村さんの遭難に関連した座談などを集めた本。どちらかと言えば批判的な本にしあがっています。
     わたしには、朝日新聞の「大」記者の上から目線が嫌味に感じられました。誰がいったい本多勝一に『世界探険史」の判定の権限を与えたのか?と思いました。新聞社がスポンサーであるうちは良かったが、「電通」がからんで植村は「ダメ」になった。と何度も何度も繰り返し言いますが。新聞社だって、結局、植村さんをクイモノにしたのは同じようなもんだと思います。そしてこんな不出来な本を出している本田勝一も同じです。
     「冒険者」と「マスメディア」の関係を批判するなら、まず自己批判すべきだと思います。
     本田勝一の場合、自分も「探検家」であったという思いがあるのかも知れませんが、
     「京大探検部派は「哲学」があるが、植村にはそれがなかった。」
    など、老人の繰言です。「冒険者」とは行動する人であって、解釈する人である「学者」でも、株式会社朝日新聞の「記者」でもないのは当然だと思います。

     これは本田勝一の「著」ではなく、「編」の本です。本田の文章は数ページの新聞記事と対談のみ。そんな思い入れしかないなら、いっそのこと、自分の文章は削るほうがよかったでしょう。もっと植村さんを好きだった、ファンだった人も沢山いるのです。もっと、立体的に植村の人間像をわかるような構成にするのが、鎮魂の本の作り方だと思います。

  • 植村さんがしてきた冒険がかなり批判されている内容な為、植村ファンにはつらい一冊。
    だけど遭難の現実を受け止め原因を追及して行くと、この本に書かれている内容が真意に迫っているのかもしれない。
    冒険の規模が大きくなり気づけばマスコミに利用され、失敗のできない冒険が続き不本意な冒険をした為に、自分の冒険に悩みながら植村さんは逝ってしまったのかもしれない。

  • 080509(s 080525)

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