ネオ・ファウスト (朝日文庫 て 3-1)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022607270

感想・レビュー・書評

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  • 手塚治虫の絶筆作品の1つ。
    ゲーテの『ファウスト』を現代日本に置き換えて描かれた作品。
    完成していれば、手塚治虫の代表作の1つになっていただろうと思った。
    第一部の最初と最後が繋がっていて、緻密に構成された内容に驚いた。しかも、『ネオ・ファウスト』のような質の高い作品を描きつつ、さらに別の作品も同時連載していたことを考えると手塚治虫は天才としか言いようがない。
    ゲーテの『ファウスト』は読んだことがあるので、なおさら続きが気になるし、自分なりにこのセリフからこうなるだろうなと、自由に想像できるのでそこも楽しかった。

  • 今年は手塚治虫先生の没後30年だそうです。
    生きていれば90歳。
    本当ならまだまだ生きられる年齢だったのに…。

    手塚先生の作品をできるだけたくさん読みたいと思いました。
    そんな思いで読んだこの本。
    「絶筆」でした。
    素晴らしい作品、だから本当に残念。

    下書きを掲載してくださったことで
    須賀敦子さんを思い出しました。
    志半ばで命を失ってしまうこと
    どんなにか無念だったことかと思います。

    今日、イチローの引退記者会見を見ました。
    私は天才と真逆にいる人間ですけど、
    天才の皆さんから多くを学びたいと思っているんです。
    彼らは実は、ものすごい努力をしているのですね。

    そして、じぶんの命
    大切にしないとね。

  • 手塚治虫の遺作。最後の章では遂に完成されえなかった下書きが載っている。どうしよう、かなり面白い。しかし、ゲーテ、森鴎外、手塚治虫にまで転生をさせたファウストとは一体何者なのか?台湾の救い手である李登輝にも生涯最高の書とまで言われるゲーテ作のファウスト。ボクが読んだ感じはいろんな人がいっぱい出て来て意味分かんねえ、であった。、、、。読み返してみる必要があるかもしれない。

  • 続きが読みたい

  • 続きが読みたいッ<br>構成がすばらしいなぁ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「続きが読みたいッ」
      私も読みたい!
      手塚治虫って「ファウスト」好きですよね。きっと己の欲望の大きさが途方もないコトを知っていたからなんだろ...
      「続きが読みたいッ」
      私も読みたい!
      手塚治虫って「ファウスト」好きですよね。きっと己の欲望の大きさが途方もないコトを知っていたからなんだろう と思うのです。。。
      2012/11/12
  • 再読。完結しなくて残念。60歳は若すぎるよなあ。

  • 2017.11/04

    命、神様、運命、どうしようもならないものや理解するには大きすぎるものについて
    完結してたらめちゃくちゃ大作だったんだろうな、、、

  • ループものは手塚氏お得意の構成だろうが、挟まれる挿話や台詞は何気に戦後日本の文明批評の面を感じずにはいられない。未完であるのは残念な一方、病床の中でもペンを忘れなかった手塚氏に敬服。手塚氏子息の真さんの追想が涙を誘う。

  • ドイツの巨匠の大作に日本の巨匠が挑む。ファウストを読んだ人はその大胆でち密な舞台の置き換えにうなり、ファウストを読んでいない人は必ず読みたくなるはず。未完に終わった最後を見るたび、ああ、あと20年手塚先生が長生きしていれば・・・!と思わずにいられない。

  • 未完のファウスト。現代の話になってるけど、根元的なところは火の鳥と一緒なのかなあ。
    なんのためにいきるのか、宇宙を把握できるのか

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著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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