わが回想のルバング島 (朝日文庫)

著者 : 小野田寛郎
  • 朝日新聞社 (1995年7月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022611093

わが回想のルバング島 (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 1995年(底本1988)刊。陸軍中野学校出身の著者は昭和20年以来、約30年間、フィリピンルソン島、マニラ湾外延部のルパング島に潜伏、遊撃戦(ゲリラ戦)に従事(が、純客観的にはゲリラ戦・諜報活動ではない。ゲリラ戦は一般民衆の中に紛れ込める状況下でないと成立せず、比国の実情と乖離)。が、取得情報の解析が単線的すぎてインテリジェンス能力は不十分。井の中の蛙、大海を知らずの実態。熱帯山間部のサバイバル記録なら良。なお、発見者鈴木紀夫氏とのやり取り(特に帰国後)は、著者の温かな人間性を感じさせて良。

  • 著者小野田氏、哀悼読書。

    第二次対戦が終わっても、終戦を信じずフィリピン・ルバング島で30年近く戦闘活動をしていた実話。

    終戦は敵の謀略だと思っていて、戦争が終わり、日本全土が占領されていても、日本軍は中国大陸に本部を移し、戦っていると思い込み、家族が呼び掛けに来ても「アメリカに言わされているのだ」「軍人として家を出た以上、家族よりも上司からの命令を優先する」と姿を表さない。「作戦中止」のビラも少しの誤字、不自然さを見つけては信じない。

    小野田氏の思い込み力もあると思うが、色々な人の説得にも耳をかさず、哀れだとは思うが、感覚の違いに笑ってしまう。

    とうとう「死亡報告」が出される。

    しかしながら小野田氏は、生存を仲間に知らせるために、作物に火を着けたり、テリトリーに入った住人を脅したり。

    「日本が失ったものを、小野田さんが持っているのではないか」と興味を持った一人の旅行者が、彼に会いに行き、話し合う。その後、彼が上官を連れてきて、終戦の命令を受け入れる昭和49年3月9日、終戦から28年7ヶ月の事。

    日本に帰ってきた小野田氏は、「強風に吹き抜かれまいと一生懸命に耐えていた雨戸が、強風が止むと、自分の耐えていた力でかえって戸外に転がり出す事があるが、その感じを受けた、自分に愛想がつきた。」と綴っている。

    帰国後、敗戦後30年たっても、軍人精神を持っている事から英雄視されたり、逆に忌まわしい戦争の亡霊が表れたと疎ましく思った方々もいて、メディアに追い回されてしまう。

  • ううむ。切ない。

  • 最後に小野田さんは記している。
    この島で、私はいったい、だれのために、何のために、三十年も闘ったのか。
    この言葉は重い。。
    帰国後の彼の人生は流石だった。

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