日本とドイツ 深き淵より―戦後50年〈2〉 (朝日文庫)

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著者 : 朝日新聞社
  • 朝日新聞社 (1995年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022611147

日本とドイツ 深き淵より―戦後50年〈2〉 (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 1995年刊。ドイツの第一次大戦後から現代への過程は簡明な書で読みたいなと思い続けている。本書はそのうち第二次大戦後から東西独の合同までを、日本の戦後と比較しつつ検討する。①戦前における経済力・工業力は日より独の方がはるかに進んでいた実情、②戦後、共産圏に直接対峙してきた地政学的現実、③対戦国の仏・蘭等が西独の背後に地続きで存在、④国民を構成していたユダヤ人隔離・虐殺という戦争犯罪の特殊性、⑤EU的な枠組みを形成しようとした戦後欧州大陸の基本方針。かかる特色は日本の地政学・政治経済・歴史的立ち位置と異質。
    とはいえ、戦後補償(国家賠償や現地資産放棄ではなく、ドイツの戦後責任は対個人補償が主らしい)の金額が94年時のレートだが、独は日の約九倍もの額を負担。ドイツ政府自らナチ戦犯を裁き続け(のべ10万人を捜査対象とし、6千人を有罪に)、また、仏との間の外交官交換制度、仏・波も構成員に含め、教科書の記述に関して勧告を行う仕組みを作った実績、ワイツゼッガー元大統領の戦争責任論(「過去に目を瞑る者は現在に対しても盲目になる」の外、結果責任論も提唱)等、ある種徹底した真摯な姿勢には目を見張るものがある。
    なお、知日派ドイツ人(父も自身も日本大使を務めた)の言。「日本は帝国主義的な政策をとって…。誰が戦争を始めたかというのは本質的な問題ではない。私の孫の世代の…教科書には日本は侵略者だと書かれるだろう」「植民地からの解放を助けたと…歴史家は評価しない…。フィリピンでも…すぐに疎まれ…。ドイツがウクライナで経験したのと同じ…」「ユダヤ人虐殺の数が六百万人ではなく五百万人…という…議論はあまり意味がない。…真実を隠したがると疑われる」「被害にあった人…に曖昧な言葉で語ると真実を隠そうとしている…と疑われる」等々

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