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- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022611628
作品紹介・あらすじ
日本国民は、沖縄のことをどれだけ知っているのだろうか?「沖縄戦の教訓が、沖縄の伝統的な平和思想とともに日本国民の共有財産になってほしいと切実に望む」著者が1982年に書き下ろした、沖縄からのメッセージ。沖縄の過去と現在について知り、日本の未来を考えるために必読の入門書。
感想・レビュー・書評
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初めて沖縄を訪れたのは5歳頃であっただろうか。神秘的な洞窟や、せり出す像岩と青い海、甘いパイナップルの記憶は鮮明に残っている。その後も何度となく訪れたが、最近はガマを始めとする戦跡を訪れる事が増えた。
今なお多くの基地が県民負担として存在し、所得差も改善されたとは言い難い。若い世代は観光地として異国情緒に溢れたこの地に憧れを持って滞在するに過ぎないが、著書にあるように悲惨な戦争を経験してきた場所。そこに住む人々の心から基地のある限り消え去ることは無いだろう。
元知事、社会学者である筆者の一視点ではあるが、膨大な研究の上に県政を担う責任感、リアルな状況が強く伝わってくる。
基地を無くし、平和主義に徹する事で平和が達成出来ると言う意見には、昨今のロシアのウクライナ侵攻や中国の力による台湾牽制をみても賛否両論あると思う。日本の外交力に全て任せられるか不安も残る。
ただ、唯一正しいのは沖縄県民の平和を愛する気持ち、著者の強い気持ちに間違いないと言う事だ。単なる過去の記憶・記録として受け止めるのではなく、同じ気持ちになって考えていかなければならない。『沖縄のこころ』も薦めたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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