建築探偵奇想天外 (朝日文庫 ふ 15-4)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022611819

感想・レビュー・書評

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  • 建築探偵・藤森照信氏の事件簿も四作目にしておしましい。
    チェコなど他の人はなかなか取り上げないような国・建築家を追いかけて異国に飛び、独自の推理を展開するのが読んでいて楽しい。
    アントニン・レーモンドが日本村をアメリカに作って空襲に協力した、という話を別の本で読んで、親日家じゃなかったのかとショックを受けたことがあったけれど、彼がユダヤ人であったという事実に目を向けて、空襲に協力するという行動をとらざるを得なかったのではないか、と推理する藤森氏の推理はすっと心に落ちるものがあって、レーモンドへの意識がまた少し変わった。
    大倉財閥を潰した「川奈ホテル」の編の語り口調はまさに面目躍如といった感じで痛快きわまりなく、笑ってしまった。
    こうやって通してこのシリーズを読むとしみじみ建築は面白いな、と思う。
    最後の鈴木博之氏の解説がなんか友愛に満ち満ちていてすてきだった。

  • 原爆ドーム(旧・広島産業奨励館)の設計者であるチェコ人のヤン・レツルのルーツを探しに、チェコまで行ってしまう建築探偵。さすがです。

  • ただ単に建物の様式などを紹介しているだけではなくて、建主とか建築家の生涯を踏まえて紹介してあるところが「建築探偵」だなぁ。と感心。

    国会議事堂の複雑な生い立ちはおもしろかった。
    辰野金吾さん、駄々っ子すぎ!!

    行きたいところ
    ・横浜ニューグランドホテル
    ・長野片倉館(日帰り温泉!)
    ・長崎グラバー邸
    ・旧朝香宮邸(もう何度も行ったけど…)

  • 表紙がすでに物語ってます。
    ああまた庭園美術館に行きたくなっちゃう。

  • 建築は楽しい。

  • 朝日文庫建築探偵シリーズの4。表紙は朝香宮邸(現東京都庭園美術館)のステンドグラス。アールデコの傑作です。

  • 著者の気になる(どこか変わっている)建物を取材し、その由来や建築家について書かれています。写真が豊富で、見ているだけで楽しい。

  • 2006/09/17 再読

  • この本で、「原爆ドーム」も近代建築物件だったと知りました。

  • 藤森さんの建築本はどの作品をとっても、実際見てみたい!という建物が多いです。延々と続く塀の中には、想像も出来ない素敵な洋館があるのかもと、わくわくしますね。

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著者プロフィール

1946年長野県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。専攻は近代建築、都市計画史。東京大学名誉教授。現在、工学院大学教授。全国各地で近代建築の調査、研究にあたっている。86年、赤瀬川原平や南伸坊らと「路上観察学会」を発足。91年〈神長官守矢史料館〉で建築家としてデビュー。97年には、〈赤瀬川原平邸(ニラ・ハウス)〉で日本芸術大賞、2001年〈熊本県立農業大学校学生寮〉で日本建築学会賞を受賞。著書に『日本の近代建築』(岩波新書)、『建築探偵の冒険・東京篇』『アール・デコの館』(以上、ちくま文庫)、『天下無双の建築入門』『建築史的モンダイ』(以上、ちくま新書)、『人類と建築の歴史』(ちくまプリマー新書)、『藤森照信建築』(TOTO出版)などがある。

「2019年 『増補版 天下無双の建築学入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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