ウルトラマンを創った男―金城哲夫の生涯 (朝日文庫)

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  • 朝日新聞社
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022612083

感想・レビュー・書評

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  • 1997年9月1日、初、並、帯無
    2017年3月27日、松阪BF

  • ウルトラマンの製作に中心的役割を果たした金城哲夫の伝記です。著者は、玉川学園高校で金城哲夫の一学年上で、当時から面識があったとのこと。
    ノンフィクションの伝記としては、やや感情移入が過多で根拠の不明確な推測が多く、様々なエピソードの出典明記も不十分だと思われます。
    とはいえ、金城哲夫という人物とその波乱に満ちた人生の魅力には抗しがたく、一気に読んでしまいました。

  • 単行本刊行時のタイトルは『ウルトラマン昇天』。文庫化時に改題されました。
    初期の円谷プロダクションでメインライターとして活躍した金城哲夫の評伝であります。
    「ウルトラQ」「ウルトラマン」「快獣ブースカ」などで華やかな活動をしてゐたことは良く知られてゐることですが、私にとつての最大の関心事は、彼が円谷プロを去つた理由と沖縄へ帰つてからの活動ぶりであります。本書はさういふ要求にかなり応へてくれたと思ひます。
    もちろん本当の理由は金城氏本人にしか分からぬことですが、推測することは出来るし、実際さまざまな関係者が推測してゐます。総合すると、「ウルトラセブン」後半から制作に関つた橋本洋二プロデューサー(TBS)の存在が大きいやうです。金城・橋本両氏の確執は凄まじいものがあつたと。
    この辺の事情は『ウルトラマン大全集Ⅱ』(講談社)といふ本で詳らかになつてゐます。(鼎談)


     市川(森一) 企画の段階で、金城さんと橋本さんはよく衝突してましたね。
     橋本 「怪奇大作戦」のテーマについては、激論したよね。(中略)そもそもの始まりは戦争中に、小学生などの非戦闘員を乗せた対馬丸が、沖縄沖で沈んだということで、沖縄各地によってはいろいろな説があるんだけど、その沈んだ日になるとひとつの亡霊が浮かぶという話があるんだよ。それを題材にして金ちゃんに一本書いてくれと、たのんだことがあったんだ。結局、彼は書けませんでした。彼の故郷で起こった惨事であるから、何か感ずるものがあって書けなかったんだね。実に軽薄なことを言ったと後悔しています。(中略)僕は「怪奇大作戦」を書ける人は、怨念とか、執念とかいったものを持った人だと思ってたから。でも、彼は書けなかった。金ちゃんが、円谷プロをやめて沖縄に帰る直前に電話をかけてきて、その日は雪が降っていたんだ。彼は雪の降るなか、外で風呂にはいってますというんだよ。こっちは、せつなくなってきて、もう一回、いっしょにやろうといったんだけどね... 彼が帰るとき、晴海海岸まで見送りにいけませんでしたね。


    同席の市川森一・上原正三両氏は、口を揃へて「金城の帰郷の理由がわからない」と言ひます。あすこで帰るといふことは脚本家としての自殺行為であると。
    山田輝子氏の見立ては、「怪奇大作戦」で事実上メインライターの地位を橋本氏に追はれたことがきつかけと見ながらも、当時の沖縄の事情に注目するのです。
    1972(昭和47)年の沖縄の本土復帰を目前にして、自分は故郷に対して何も恩返しできてゐないといふ思ひが強かつたのではないかと。東京にすつかり染まつた自分は、故郷との間に大きな溝が出来てしまつたのではないか...さういふ焦りがあつたことは確かだらうと。ふむ、門外漢の私でも何となく納得できる説であります。

    それにしても、沖縄へ帰つた後の金城氏を綴る部分は、読むのが辛いですね。酒に溺れ、レギュラー番組も強制的に下ろされ、家族から精神病院に入れられる。そして転落事故で最期を迎へてしまふ。あの「ウルトラマン」の基本設定を創つた男の最期としては、あまりに悲しいではありませんか。
    その後も新しいウルトラマンは続々と作られますが、その都度、「金城哲夫のウルトラマン」の呪縛からいかに脱却するかで苦労してゐるやうに見受けられます。それほど完成されたものを彼は作つたとも申せませう。

    http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-70.html

  • 人一倍故郷を愛しながらその想いを理解してもらうことができなかった一人の情熱的な男。彼こそは、異星からやってきた宇宙人として地球上で孤独な闘いをたたかったウルトラマンそのものだった。08.3.14読む。

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