日本神話の考古学 (朝日文庫 も 10-1)

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  • 朝日新聞出版
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022612588

感想・レビュー・書評

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  • 歴史や考古学なんて面白くないものでした。
    もちろん学校教育の賜物です。

    大人になったからなのか、
    教科書以外の本に接するようになったのか、
    歴史は面白いものです。

    それは物語として読むからなのです。

    歴史だって神話だって、考古学だって、
    物語として思えばこんなに面白いものはありません。

    それが創作であっても、史実であっても、
    物語としてすぐれているのであれば面白いものです。

    そう、島根の出雲って島根島だったのですね、
    宍道湖は海だったのですね、
    という前知識をもって出雲へ行ってきました、
    ほら、そういえば平地ばかりです、洲なのですね、
    そして向こう側だけ険しい岩山のようです。

    なるほどねー、

    歴史をしって各土地に行くと、
    それだけで面白い。

  • 神武東遷の話が面白かった。

    古代では水路の方が重要とか、河内は湾→潟→湖だったとか、現代に生きていると忘れがちなことを、素人にもわかりやすく解説してあるので、無理なく読める。

    『紀』で地名の後に「邑」がついている場合、そこにはしばしば弥生時代前後の大遺跡がある、等の知識も散りばめられていて、考古学によって記紀の神話部分が肉付けされ立ちあがってくることに、思わず興奮した。

  • 立花隆『ぼくはこんな本を読んできた』
    考古学の専門家が日本神話を見直すと、何が見えてくるか。

  • 考古学と古文献学を横断して,常に多くの知的興奮を齎してくれる著者の,ちょっと古いけど好著.本書で特に面白いのは,絶対に目に出来ない草薙剣の寸法や形状や素材を大胆に予測するあたり.まかり間違うとトンデモ憶説になってしまい,イロモノ扱いになるようなギリギリの危険なテーマに肉薄する筆致は,まるでスピン寸前のマシンを魔法のように操るレーシング・ドライヴァの如し.

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著者プロフィール

考古学者。1928年大阪市生まれ、2013年没。同志社大学大学院文学研究科修士課程修了、元同志社大学名誉教授。旧制中学時代から橿原考古学研究所に出入りし、考古学と古代史の接点である古代学を専門とする。「地方の時代」や「古代ブーム」の推進者的存在で、学界最後の重鎮として知られた。2012年第22回南方熊楠賞を受賞。『日本神話の考古学』(朝日文庫)、『倭人伝を読みなおす』(ちくま新書)など著書多数。

「2022年 『敗者の古代史 「反逆者」から読みなおす』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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