サザエさん旅あるき

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 101
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022613417

感想・レビュー・書評

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  • 長谷川町子さんによる旅エッセイ漫画。
    長谷川作品を読むのはウン十年振りである。実家に住んでいた幼い頃、「サザエさん」「いじわるばあさん」を繰り返し読んでいた。2021年にBSで「マー姉ちゃん」が再放送し、このドラマきっかけでもっと長谷川町子さんについて知りたいと思い手に取ってみた。
    国内外の旅行記、旅先でのドタバタがとにかく面白い!改めて言うことでもないが、起承転結が本当にキレイで、さすがである。お母さんやお姉さんのキャラはドラマで何となく把握していたため、読むたびニヤニヤ。身内のワガママに振り回されながらも、いい歳して(雷で)母の膝に座っちゃうところなどフフッと笑わされる。
    クスクスしんみりジワジワやれやれと、感情が忙しい。昭和の国内外の観光エピソードが興味深いだけではなく、旅先での人との思い出がやはり印象的。個人的ツボはお人形のような外国人兄妹とのプチ国際交流話かな。あと、リスやおさるさんの動物ネタも微笑ましかった。
    本書も、昔読んだ長谷川作品のように何度も読み返している。買ってよかった、こんなにハマるなんて。

  • 癒される一冊。
    疲れた時におすすめ。
    長谷川町子美術館に行きたくなった。

  • なんて楽しい旅の記録。
    コミックエッセイのハシリですよねぇ。

    途中で町子さんの描いたミッキーの絵があって
    ディズニーランドがもうあったことに驚いた。
    (連載は昭和62年だったとのこと)

    お母さんやお姉さんとの旅も楽しそう。
    意外と海外も飛び回っておられる。
    取材旅行というよりは
    本当にリフレッシュするためのよう。
    団体旅行に加わってスペインや
    ニュージーランドまで!

    でも、ほっこり可愛かったのは
    子供の頃の夏休みの旅の思い出でした。

  • 長谷川町子本人がいかに魅力的であることか

  • 202008/長谷川町子先生の旅行記。ただただ単純に、楽しそう・行きたい・いいな~って思わせられる名著。

  • アニメスペシャルがとても好みだったので購入。

    アニメの"孝行旅行"の話が好きで買ったのですが……ぜひ漫画で読んでください。

  • チビ2号、移動図書館にて

  • 多くの旅エッセイにありがちな、
    (あるいは、旅の報告SNSにありがちな...)
    「旅は辛いし大変なんだけど、私ってほら、日本でずーっといるのは、できないような人なんですよねえ。
    なんていうか、旅に生きるっていうの?ねえ?
    なんていうか、こうやってさすらって、世界を見るのって、価値のあることだよねえ」
    というような、読む側からするとゲンナリするような(笑)。
    そういう臭みが、イッサイない、ふわふわした素敵な一冊。
    #
    昭和62年に新聞連載されたマンガ、というか漫画風エッセイ。1987年ですね。
    長谷川町子さん「サザエさん旅あるき」。朝日文庫。
    #
    名著「サザエさんうちあけ話」もそうですが、この場合の「サザエさん」とは、最早、漫画「サザエさん」世界内のフグ田サザエさんのことではありません。
    まあ、ほぼ意味のない枕詞というか、要は「長谷川町子さん」という意味ですね。
    長谷川町子さんは、1920年生まれで、1935年になんと15歳でプロ漫画家デビュー。
    1946年、26歳から「サザエさん」連載開始。
    1949年、29歳。「サザエさん」は朝日新聞に連載の舞台を移します(それまでは地方紙だったようですね)。
    ま、つまり、色々ご苦労はあったでしょうが、30歳くらい以降は押しも押される日本を代表する漫画家さん。
    ご結婚を一度もされてないので、言ってみれば、
    戦後最大にして最初の、細腕一本、完全自立の、高額所得な職業婦人だった訳ですね。
    #
    その長谷川町子さんが、1987年ですから、67歳の頃に連載した、「いろんな旅について、あるいは、人生や老いを旅に見立てて描いた、軽いタッチのマンガエッセイ」です。
    実に色んな海外に行かれています。
    それはつまり、自由業で、お金もあるし、夫や子供と言う拘束も無いでしょうからねえ。
    なんですけど、長谷川町子さんの作家としての個性なんですが、金持ちだから、自由だから、職業婦人だから、
    文化教養があるから、というような、「プライド」や「見下し」、といった「臭み」が、ほんとにない。
    なんというか、生臭さが無いんですね。
    お刺身ぢゃなくて、藪の蕎麦をつるっと食べたような後味の良さ、エグさの無い歯ごたえ。
    (ああ、藪の蕎麦、長らく食べてないなあ。行きたいなあ。でもちょっと、お高いんだよなあ。)
    #
    どこに行っても誰に会っても、
    「とんでもない悪人だ!酷い場所だ!」
    とののしることはなく。かといって、
    「これこそ素晴らしい!日本は、日本人は、こうなるべきだ!」
    とのたまうこともなく。
    はたまた、冒頭挙げたような、自己陶酔系の、自己愛表現に陥ることも、無い訳です。
    #
    で、なにがあるかっていうと、つまりは、
    「どーでもいい、あははなオハナシ」
    なんですね。
    ●詰まらぬものを買ってしまった。
    ●宿でこんな失敗をしてしまった。
    ●こんな変わった人がいた。
    ●こういうリスがいて、可愛かった。
    みたいな。
    何にも考えずに、ぼーっと読んで、きっちり軽く、きっちり楽しい。
    でも、何の役にも立たないし、感動に撃たれてしばし唖然とするようなことも、ゼッタイありません(笑)。
    言ってみれば、オチはあっても、意味はない。教訓な人生訓なんてものはイッサイない(笑)。
    そんな素敵な本。
    #
    でもこれって、すごいことだと思います。
    「どーでもいい、あははなオハナシ」
    のつもりで、書き手の側は書いていても。
    読み手の側で読むと、なんだか結局、自慢げな自己愛文章になってたりするんですね。
    そこンところが、ホントに長谷川町子さん、すごいです。
    長谷川町子さんの、エッセイ風漫画と言うか、漫画風エッセイというか、まだまだ読んでみたいものです。
    (でももう、あまり無いのかなあ)

  • 明朗快活!

  • 旅行に行ってみたくなる。

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著者プロフィール

漫画家。1920年、福岡生まれ。女流漫画家として、日本で初めて大成功を収める。『サザエさん』は1949年から1974年まで朝日新聞に連載され、全国津々浦々、男女長幼を問わずみんなに愛された。1992年逝去。

「2015年 『ベスト・オブ対訳サザエさん 白版 オーモーレツの時代 The Best of Sazae-san』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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