タンポポ・ハウスのできるまで (朝日文庫)

著者 : 藤森照信
  • 朝日新聞社 (2001年7月発売)
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  • 11レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022613479

タンポポ・ハウスのできるまで (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 以下引用

    フトした偶然に導かれて新しいイメージが生まれるのを、物をつくる人ならだれでも経験する。手が喚起し先導する。

    形の出現というのは不思議なものだ

  • (*01)
    2015年5月に著者の講演を聴講した内容は、1章と2章の大要であった。時系列に従えば、2001年にまとめられた本書のタンポポ・ハウスにいたる導入部が、2015年の講演で話され、以降の章は話されなかった。3章と4章は、タンポポ・ハウスという実験(*02)と反省にあてられている。「できるまで」というタイトルにあるように、本書は、理論と仮説、その証明のための実験、というプロセス(*03)をまとめたものであり、単体の建築に、あるいは神長官守矢史料館も含め一対の建築に、一冊の文庫本があてられたという事例もおそらく稀であり、故にこの文庫も建築の一連として一部をなしているとも考えることができる。

    (*02)
    実験は、結果からすると失敗であると読める。著者は失敗と結論するにいたっていないが、タンポポ・ハウスは普通の建築としては失敗であったと思われる。この失敗を露悪的に暴きつつ、施主である著者の素材へのこだわりを建築に強要し、住み手であるから構わないという無頓着は、路上観察学会や考現学のグループの作法の延長にあると考えられる。
    生体としての植物が建築に寄生するように規制することの難しさをこの実験の失敗は示している。光と大気と水と土としてふるまうこと、植物を建築に寄生させるために必要なこれら四つの環境条件のうち、特に土として建築がどのようにふるまうかが、外壁や屋根への緑化をサイクルさせるポイントとなる。土は土であるだけでなく水の媒体として柔に機能し、植物の身体を支持する構造としても剛に機能しなければならない。また、生長に対して化学的にも整えられる必要もある。土は、建築材料としては、特に壁としてはありふれているが、建材となっている土が、逆に、いかに土の諸機能を規制し成立しているかをも示している。

    (*03)
    本書には、設計のためのスケッチが何点か収録されている。理論と実践、仮説と実験を橋渡しする過程として、この作業と記録は重要である。

  • 家を建てるとき、建築家の知り合いに勧められて読んだ本。
    家作りは楽しんでよいのだ。

  • 藤森さんの自邸、タンポポハウスがどのようにして生まれたのかを、そのきっかけ、スタディ、素材、ディテールの苦悩、竣工時の悩み、実際に住みはじめてからの苦労にいたるまで、とにかく詳細におもしろく描いている。
    自邸をつくる前に手がけていた神長官守矢史料館の話がとても濃密でおもしろい。土壁ふうモルタル、屋根の鉄平石、屋根を貫く柱、手吹きのステンドグラス、手割りの板、、、なぜその素材を選ぶに至ったか、そしてそれらを入手したり自分の手で実験したりした苦労話がとても新鮮で勉強になる。
    建築と大地との関係性の重要さ、建築の自然との関わりにおける”寄生”という考え方などなど、他の本や雑誌でもしばしば書かれている藤森流の建築感を得たときの生々しい描写があるのが魅力的。頭ではなく、実体験に近いような感覚で納得することができた。

  • 藤森氏の代表作ともいえる、タンポポ・ハウスがどのような考えで出来たのか。また実際にどのように作られたのか、詳細まで書かれている。

  • 藤森先生の、縄文人的な活躍によるタンポポハウスのできるまで。信州・長野は縄文の里。

  • 東京にたんぽぽが生える家があります。

  • 「自宅の屋根にタンポポを植えた理由」について書かれてあります。

  • 都市の中の自然を追求したら、タンポポ・ハウスができました。

  • 壁にワラを生やして「もっと毛深く!」とかいうあたりに軽く萌え

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