暴力の学校倒錯の街―福岡・近畿大附属女子高校殺人事件 (朝日文庫)

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  • 朝日新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022613912

感想・レビュー・書評

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  • 藤井誠二週間にて。1995年の事件。当時高3だったはずだから、同世代の子が殺されたことになるなぁ。そんなショッキングな事件なのに、全然覚えがない。受験勉強でニュースも見てなかったのかな。それから20年近く経ってるのに、体罰で自殺とか、まだ体罰は全然なくなってないんだもんな。私のとこは高校はそんなことなかったけど、やっぱ中学の時ってスカートの長さとか靴下とかリボンの結び方とか、教師というより、先輩の目が怖かったもんな。遅刻して正座とかもさせられたなー。しかし、人が死んでるのにそれでも体罰をやめないで、と言った親がいるってのが衝撃。お前は自分の子どもが死んでもいいのか。そして街ぐるみの誹謗中傷。人が死んでるのに、刑期がたった2年ってのもひどい。実質1年で出てきてるしね。その後の態度もほんとにひどい。

  • 再読本。
    教師の体罰によって死んでしまった女子高生。
    しかし守られるのは加害者の教師で、被害者側は誹謗中傷にさらされるという異常な事態を描いた藤井誠二のルポ。
    刺青をしていたとか、被害者側のありもしないことがデマとして流れることはもちろん情けないことだが、それ以上に「先生の運が悪かった」「殴られる側に問題がある」「先生は正しい」などと、簡単に言える人間性が恐ろしい。
    どちらが弱者であるのか、残された遺族の気持ちは、など想像できないのだろうなぁ。。。

    事件が起こった福岡のこの都市全体が、権力者であるお上(ここでは麻生財閥)への服従=波風を立てない、街全体が学校化してしまうことで教師・学校側への批判は悪とする体制が出来てしまっていると著者は指摘している。
    その後は、この学校はどうなったのだろうか。
    再読してもよく出来たルポでした。

  • 1995年に福岡県飯塚市で発生した、
    教師の体罰によって女子高校生が死亡した事件の詳細なルポ。
    体罰を容認するのは学校だけでなく、
    その学校を含む地域も同様で、
    教師の体罰によって命を奪われた被害者と、
    遺族に関する悪意あるデマが蔓延していく様が恐ろしい。
    周辺住民の多くが、
    加害者がむしろ不運だったのであって、
    そのような行き過ぎた「指導」を招いた被害者に
    非があったに違いない――という思い込みを肯定し続けた結果、
    被害者は名誉を傷つけられるという形で
    「二度殺される羽目になる」。
    それに対する著者の怒りがバシバシ伝わって来た。

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著者プロフィール

*同名著者あり

1. 藤井誠二(ふじい せいじ)
1965年、愛知県生まれ。ノンフィクションライター。愛知淑徳大学非常勤講師。教育問題、少年犯罪などの社会的背景に迫る。テレビコメンテーターやラジオ、インターネット放送でパーソナリティも務めている。著書に『人を殺してみたかった―愛知県豊川市主婦殺人事件』、『少年に奪われた人生―犯罪被害者遺族の闘い』、『コリアン・サッカーブルース』、『殺された側の論理 犯罪被害者遺族が望む「罰」と「権利」』、『黙秘の壁―名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか』、共著に『沖縄 大人の社会見学R18』『肉の王国―沖縄で愉しむ肉グルメ』(ともに仲村清司氏、普久原朝充氏との共著)、『死刑のある国ニッポン』(森達也氏との対談)など50冊以上。
2018年、『沖縄アンダーグラウンドー買春街を生きた者たち』を刊行。

2. 藤井誠二(ふじい せいじ)
1984年生まれのライター。愛知大学現代中国学部卒業。大学で中国学に取り組む傍ら、複数の書籍、企業のパンフレットなどにイラストを提供してきた。第6回出版甲子園での入賞をきっかけに、『中国的名言を4コマ漫画にしてみた。』を出版。WEB専業のライターとして活動。

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