マグマ (朝日文庫 ま 27-1)

著者 :
  • 朝日新聞社
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本棚登録 : 640
感想 : 91
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  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022615657

作品紹介・あらすじ

外資系ファンドの野上妙子は、地熱発電を運営する会社の再建を任される。地熱発電に命をかける老研究者、それを政争に利用する政治家、欧米からの執拗な圧力など、さまざまな思惑が交錯する中で、地熱ビジネスは成功するのか-ドラマ「ハゲタカ」の著者が描く大型経済情報小説。

感想・レビュー・書評

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  • あの震災から一年二ヶ月。
    原発はすべて止まった。
    でも、再稼働を含めて問題は何も解決していないし、山積みだ。
    電気の使用、少しでも減らしていってますか?
    恩恵を受けていた国民は、もっと節電に励むべきだし、少し高くても新しいエネルギーへの後押しをしないといけない。
    本書は、そんなことを突き付ける一冊のような気がする。

  • 実際地熱発電をもっと増やすことは、できないのだろうか?

  • またまた真山さんの小説を読みました。
    完全にハマっております(笑)

    今回のテーマは地熱発電所の企業再生。
    もともと企業生成に興味のあった僕にはど真ん中ストレートな内容で、
    あっという間に読みきってしまいました。

    う~ん、これで真山さんの作品は全部読み切ってしまって、
    これからどーしよーと悩み中。。です。
    何か、他に面白い小説あったら教えて下さいー。

  • 地熱発電

  • なんか不完全燃焼な感じ。ハゲタカのようなわくわく感はなし。

  • この作者の作品は初めて読みましたが、経済が絡んだ難しい内容のはずなのに非常に読みやすかったです。
    個人的にエネルギー問題に着目していて、本作のことを知ったんですが、それらの問題についてもリアリティーがあって興味深かったです。

  • 1

  • ゴールドバーグコールズの野上妙子は地熱発電開発会社の再生を任される。

  • 311の前にこのような原発反対・地熱発電の成功を書いていたこと自体、真山氏の先見の明を感じる。真山氏の本を初めて読んだが、政治・エネルギー・環境ビジネスを色々な角度から切り込んでいて実に面白かった。プルサーマル・高速増殖炉・採算性の無さ(地熱発電)・高温岩体発電・再生可能エネルギー・地球との共生・六ヶ所村・環境問題との戦い・退路を確保・地球のためそして日本のために仕事をせよ・

  • ・あらすじ
    電気とお金と策略のなかで頑張るキリッとした女性。
    ・かんそう
    いいね。強気な女性。弱者の追い詰め方。非道さに痺れる。なんで地熱発電しないん?

  • 2014.7.24ー54
    原発に関わる電力会社と利権の絡みがよく描かれている。原発に代わるエネルギービジネスが、この小説のように政治指導で進むことを願いたい・・。

  • ヤバい。

  • 原子力発電に固執する政府、事故を隠蔽する電力会社など3・11前にここまで具体的に描いて警告していた作品。

  • 2005年に書かれた小説だが、原発の問題点と地熱発電を取り巻く環境は、3.11以降も全く変わっていないことがわかる。「歴史に名を残す為に原発ゼロ」を検討する首相が現れることを予言している箇所には驚いた。この人の作品は本当に面白い。

  • 東日本大震災より前に、外圧、マネーゲーム、政治と電力という構造を描いた小説。
    発表当時はいざしらず、今多くの人が思うような政治と電力の関係、電力会社の態度といったものが現れて驚きです。図らずも、そういう構造を断片的にでも知ってしまった状態で読むと、フィクションとも思えないほどで、また一方で、原子力以外のエネルギーであっても、利権で曲がっていくということを十二分に示唆しています。

  • ↓を読んで頂けたら嬉しいです。

    http://ameblo.jp/yomuyomunovels/theme-10048576191.html

  • 固定買取制度ができるこのタイミングで、WOWOWでドラマ化されているのはなんとなく世論誘導の意図を感じますが、はたして、この小説にあるような地熱開発の拡大が、スピード感をもって現実世界で実現するかどうか。現実的には、この小説にあるようなある種の力技での地元温泉業者との交渉が実はもっともボトルネックなのではないかと思っています。その意味では、ドラマはWOWOWではなく地方TV局で流してほしいですね。

  • 素晴らしい、小説の内容も力強いが3.11の前に原発についてこのような小説を書いていたと言うことで★一つプラス。WOWWOWのドラマは見る気しないが小説は最高。出張で一気読み。

  • 「ハゲタカ」でお馴染みの真山仁さんの小説。
    本作品は2006年のものとなっている。

    舞台は地熱発電をめぐるターンアラウンドマネージャーの話。

    本作品では、総発電量0.2%である地熱発電をいかにビジネス的に成功に持っていくかを描くため、電力利権に食い込んでいる。その対抗が「原子力」である。

    本作品がすごいのは2006年時にこのような取材の元でのテーマを取り上げたことだ。たしかに京都議定書批准の削減目標があったため、こういったテーマを書いたとも取れるが、作者の慧眼には舌を巻く。

    テーマが広大なため、落としどころは個々人の怨恨などの金融ではお馴染みのテーマで終わるのが残念だが、現代のコンテキストと一緒に読むと深く考えさせられる内容であった。

    やっぱり真山さんの小説は好きだな。

  • 結末が何だかなーだが,全体としては一気に読める。

    ちょっと前の本だが,現時点でもインパクトはある。

    2012/04/14図書館から借用;その日から読み始め;4/16の夕方読了

  • 何度も読んだ。震災後の今だからこそ原発のこと、エネルギー全体のこと、もっと考えないといけない‼

  • 2011.11.15(火)¥262。
    2011.11.17(木)。

  • 地熱発電について学びたくて、大好きな真山氏の小説を読む。
    小説自体は盛り上がりが8割くらいでとまった感じ。もうちょい盛り上がりが欲しかった。

  • 地熱発電を理解するのに最良の入門書。現在地熱発電が直面している問題を鮮明に切り取った一作。原子力勢力、温泉利権、国立公園の問題、出力の不足。フィクション仕立てで分かりやすく頭に入る。
    特に、真山作品にしては人物が複雑すぎない程度にまっすぐに描かれているため後味もよく、最後までさわやかさが残る。

  • エネルギーと云うまだ旬な題材に釣られて買ってしまったが、男も女も濃くて熱い人ばかり。久々に一気に読んでしまった。

  • この時期にこの本に出会ったことに、何か意味を感じた。

  • 2011/9/6読了。

  • ずっと未読のままだったが、昨今の一連の騒動もあり読破。この時代から各業界より警鐘が鳴らされていたのに、対応しなかった業界も、その事実を知らなかった我々の罪は重いのでは?この今、読むべき一冊。

  • 地熱発電は最も有望な日本を支える電力源であると思う。原発とは違い毒を撒くこともないし、石油と違い枯渇することもない。太陽光や風力のように天候に左右されずに安定的に電力を供給できる。利権や規制法さえなければ、一気に開発に弾みがつくだろう。

    登場人物の1人の待田は黒木亮の「獅子のごとく」の主人公・逢坂丹とモデルの人物が一緒なので、そのキャラクターを楽しむ事が出来た。

  • 原発問題が顕在化した中で代替の1つとして地熱発電って選択肢は十分あると思った。利権絡みが進展しなかった原因だろうけれど。真山さんの経済小説は丹念な取材と的確な分析が読んでて感じられるから好き。ハゲタカと同じくらいのスピード感で読めます。

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著者プロフィール

1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年、企業買収の壮絶な舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー。映像化された「ハゲタカ」シリーズをはじめ、 『売国』『雨に泣いてる』『コラプティオ』「当確師」シリーズ『標的』『シンドローム』『トリガー』『神域』『ロッキード』『墜落』『タングル』など話題作を発表し続けている。

「2023年 『それでも、陽は昇る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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