天皇の玉音放送 (朝日文庫)

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著者 : 小森陽一
  • 朝日新聞出版 (2008年8月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022615862

天皇の玉音放送 (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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    http://boketen.seesaa.net/article/424206335.html
    小森陽一渾身の名著。
    70年前の8月15日、天皇の「玉音放送」で戦争は終わった。
    「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」という昭和天皇の甲高い声で記憶される「玉音放送=大東亜戦争の終結に関する詔書(いわゆる終戦の詔書)」。
    小森は、今日の自民党の「あの戦争は侵略戦争ではなく、自存・自衛、アジア解放の戦争だった」(1995年「大東亜戦争の総括」)という主張や、「新しい歴史教科書をつくる会」などの活動は、すべて「終戦の詔書」の欺瞞にみちた文章に埋め込まれていると解き明かす。
    実にスリリングな解読作業だ。
    (1)戦争を始めることができたのも、終わらせることができたのも天皇だけ。
    (2)ポツダム宣言受諾までなぜ20日間もかかったか。
    (3)クーデターを恐れて御前会議を召集。
    (4)日中戦争を無視。「敗戦」も「降伏」もない奇妙な文書。
    (5)憲法9条は、天皇の生命とひきかえ。
    (6)沖縄は25~50年、米軍が占領してほしいと天皇が要請。
    このほかにも、人間宣言、伊勢神宮への巡幸など、興味深い考察は限りない。
    あれほどの惨禍をアジアと日本にもたらした戦争を、その敗北を、日本国民はきちんと総括できていない。それどころかごまかしやすりかえをしてきたことで、再び同じ過ちを犯す可能性が大きくなってきている。
    「語られることなく隠されている」こと=天皇の戦争責任を徹底的に明らかにする、小森の「終戦の詔書」解読作業は、戦後70年を考えるためのはじめの一歩だ。

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