老いの超え方 (朝日文庫)

  • 朝日新聞出版 (2009年8月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (332ページ) / ISBN・EAN: 9784022616401

みんなの感想まとめ

老いをテーマにした本書は、著者の吉本隆明が86歳という年齢での心身の変化や老いに対する独自の視点を語りかけます。特に、老いは単なる身体の衰えだけでなく、精神的な側面も含むことを示し、性欲や意志の表現に...

感想・レビュー・書評

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  • 猫好き、長女は漫画家のハルノ宵子、次女はよしもとばななの吉本隆明(1924.11.25~2012.3.16 享年87) 著「老いの超え方」、2009.8発行です。 老いは超えられないと思ってますがw、著者の存念、しかと受け止めました。最も心に響いた箇所は:性欲は精神的な要素と身体的な要素の両方を結合したもの。男性も女性も灰になるまで性欲(性交欲に限らず)はなくならない。(老人ホーム、80過ぎ、90過ぎのお年寄りがトイレでマスタベーションをする)男性にとって女性の存在は死ぬまで意識するもの。活きる源ですね!

  • 吉本隆明の著作って初めて。とはいっても、これは老いをめぐる心身の変化などを聞き書きスタイルでまとめたもの。吉本隆明って、最期までかくしゃくとしていた印象だったのでここでの語りや、特に写真を見ると意外な感じ。それだけに、老いは誰しも逃れられないのだとも思ったり。
    それにしても、世間で当たり前になっている高齢者の理解や対処法って、「老人というのは動きが鈍いからだとか、用心しながらお風呂に入ったりするからくたびれるという理屈を付けると思いますが、僕はそうではなくて、意識したこととやることの分離が、若いときや壮年時に比べてはるかに大きくなっている、これが特徴だと言いたいのです」(p.82)なんて言われるとだいぶ違っているし、さすがにこの発言のほうが(まさに高齢者が言っているのだから当たり前だけど)理にかなっている気がしてくる。こういうことをなかなかことばで表現してくれる高齢者って少ないと思うので、これは考えを言葉にすることを生業にしてきた吉本隆明ならではのことかも。

  • (欲しい!)/文庫

  • 今年86歳の吉本隆明さん。86歳でも頭脳は明晰。老いてかくありたいと思った。

    だいたい老いた方はあまり自己表現をされなかったりする。言葉を発せられなかったりする。でもそこは吉本さん。86歳でも言葉が迸っている。

    老人は、吉本さんによれば「超人間」。意志と行動が反射的に直結しているのが動物。意志と行動との間に思考が入って少しずれるのが人間。そして老人は、頭の中に奔流の如き意志がある、言葉があるのだが、それが行動に出るまでに時間がもっと掛かる。意志と行動との間の時間が動物と人間とを区別するなら、もっと時間が掛かる老人はなるほど「超人間」だ。

    この感性、すごいと思った。

  • まだ年寄りじゃないけど、
    いつかは年をとって死にますものね。

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著者プロフィール

1924年、東京・月島生まれ。詩人、文芸批評家、思想家。東京工業大学工学部電気化学科卒業後、工場に勤務しながら詩作や評論活動をつづける。日本の戦後思想に大きな影響を与え「戦後思想界の巨人」と呼ばれる。2012年3月16日逝去。

「2025年 『吉本隆明全集36 2007-2012』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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