誰も国境を知らない 揺れ動いた「日本のかたち」をたどる旅 (朝日文庫)
- 朝日新聞出版 (2012年11月7日発売)
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感想 : 6件
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784022617408
みんなの感想まとめ
テーマは、国境や社会的ルールが人間の思考や行動にどのように影響を与えるかという深い探求です。著者は、子供の頃の「白線の外は地獄」という感覚や、大人になってからの国境に対する思い込みを通じて、国家や社会...
感想・レビュー・書評
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小さい頃、横断歩道の白い部分だけが安全でそれ以外は地獄だと思いこんだ。滑り台の上や高い所は安全でその下は海の中だった。大人になってもそうした感覚は消えず、より大人っぽい設定に変わるだけで、思い込みのルールは更に増えていった。社長や東大は偉いという設定。死んだら靖国に集まり、そこに参拝するとポイントアップするという設定。しかし、別のチームから狙われ易くなるルール。
誰も国境を知らない。確かにその通りだ。行ったことのないその場所を一歩も譲ってはならないというルール。見たこともない場所のために、命をかけて戦わなければ、チームはアイデンティティを失って解散するかも知れない。
北方領土、沖ノ鳥島、竹島、対馬、与那国島、尖閣諸島。とにかく行ってみる。あらゆる無茶をして、行ってみる。ポリシーもルポの中身もないのかも知れない。それなら迷惑ユーチューバーと変わらないのかも知れない。もちろん、著者は迷惑をかけている訳ではないと思うが。
いつから天国と地獄のルールが設定されたのかというと、これは生まれる前からだ。生まれる前から、既に世界には線が引かれていて、ここからが日本。ここからは外国。こちら側が味方で、向こう側が敵。英霊、祖国、領土、校区、社格、偏差値。
白線の外は地獄ではない。しかし、子供の頃は本当に地獄だった。同じように、大人にとっての「国境」や「国家」や「社会的地位」も、単なるフィクションだと言い切ることは難しく、実際にそのルールによって、人は就職し、排除され、結婚し、殺され、勲章を与えられる。虚構なのに現実を動かしてしまう。人間社会は巨大な共同幻想の装置なのだが、それで動くしかないのだ。
著者は島へ向かう。「なぜ自分たちはそこに意味を感じるのか」、いや、もしかしたら本当にそんなものがあるのか。人間の頭の中に引かれた線を確かめに行ったのかも知れない。そして、この本を読んでも尚、そんな領土は本当は無かったのなら。
人は「ただの場所」を聖地化し、「ただの線」に命を賭ける。同じ場所に、複数の設定が同時に上書きされ干渉し合う。
行ったこともない島を守れるだろうか。日頃当たり前だと思っている常識について、立ち止まって考えさせられる本だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
少年の日、国境とは憎むべき障壁でありながらも憧憬の地でもあった。当時読み耽っていたヘッセの影響であろう。旅人は国境を憎むと唄いながらも南伊へと峠を越える旅の描写は哀しいまでに美しかった。日本は島国の宿命から国境は全て海上となり国境巡りは必然、島旅となる。私が知るのは対馬と与那国だけであり島々を取り巻く状況を思えば、北方領土、沖ノ鳥島、竹島、尖閣諸島の地を踏むのは当面難しそうだ。以前、釧路の友人と国後の爺々岳への道を夢想したのが妙に懐かしい。尖閣諸島に関する纏まった文書を初めて読んだ。沖ノ鳥島が島かは微妙。
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素人ぽい文章と考え方がすごく良い。褒めてます。右にもよらず左にも寄らず。
「日本周辺の白地図を広げて「日本の領土ってどこまでだと思う?」とたずねてみても、正確なところを答えられる人はわずかだろう」
「僕は「国境の島」が押し付けられた痛みを想像したい」 -
国境の島のルポ?
ちょっと意識が高く行動力が少しある人の書いた旅日記?
まぁ、この薄さがいいのか? -
なんか、釈然としない。
報道を目的としているのであれば、理解できるのだが、
読んでいると、単に興味本位で竹島や尖閣諸島、北方領土に
行っているような気がしてならない。
行ったことがあるならば、もっと伝えることがあるはずだ。
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