犬を殺すのは誰か ペット流通の闇 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 72
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022617705

作品紹介・あらすじ

C0136【社会科学/社会】犬の大量殺処分の実態と、背後に潜むペット流通の闇を徹底取材。「命の衝動買い」のツケを告発した本書は、動物愛護法改正のうねりをつくった。文庫化に際し、法改正を巡るペット業界と政府の攻防を大幅加筆。命を大切にする愛犬家の必読書。

感想・レビュー・書評

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  • どうしてこんなに簡単に命を奪ってしまうのだろう?しかも全くの無駄死にをさせている、その裏側にあるのはどんなことなのか?

    読み進んでいくうちに、2012年の動物愛護法改正に向けてのパブリックコメント、僕も全身全霊を込めて書き送ったことを思い出します。あの時、「8週間規制」を骨抜きにしたのは誰か?やっと答えを見つけました。こいつは許せんな、という業界擁護派のバカな国会議員の名前はしっかりと覚えました。

    今年は動物愛護法の見直しの年のはず。うっかりしていましたが、この本を手にとって一気に読みきった勢いで今宵、改めて調べてみようと思います。

  • 年間約20万匹。日本で殺処分される犬や猫の数である。野良犬や
    野良猫がほとんどいなくなった現在の日本で、殺処分される犬猫は
    勿論ペッとしての犬猫である。

    本書は雑誌「アエラ」に掲載された犬の殺処分に関連する記事に、
    追加取材・加筆をして文庫化されたものである。

    犬や猫に限らず、ペットとして迎え入れた動物はその死まで共に
    過ごすことが当たり前だと思っていた。私自身、実家にいた時に
    マルチーズを飼っていた。

    このマルチーズ、父の仕事関係の知り合いの家から妹がもらった
    犬だった。手放した理由を聞いた時、呆れた。「子供が飽きたから」。
    だったら飼うなよと思った。

    実家に来て数年後、血液の病気が見つかり通院が欠かせなくなった。
    最期は母と私が見守るなかで息を引き取った。

    安易に犬を飼うことから何が起きるのか。保健所に引き取られた
    犬が、どのように処分(嫌な言葉だ)されるのか。漠然と「犬を
    飼いたい」と思っている人に考えて欲しい。

    飼い主が迎えに来てくれるのを待ちながら、ガス室に送り込まれ
    殺されることを想像して欲しい。

    個人ばかりではない。ペットショップで売れ残った犬がどうなるか。
    悪質なブリーダーが繰り返し保健所を訪れることも多い。

    どうすれば殺処分される犬を減らすことが出来るのか。本書では
    熊本市の取り組みを紹介している。獣医師の資格を持った職員
    が犬を持ち込む飼い主に対応し、時には声を荒げても説得に
    あたる。時には飼い主を殺処分に立ち合わせる。

    自分の腕のなかで鎮静剤を注射された犬が、けいれんを繰り返し
    死んでいくのを眺める。その時、安易に飼い、安易に捨てようとし
    た飼い主は後悔し、命の重みを知るのだろうか。

    殺処分ゼロのドイツの取り組みも興味深い。行政ではなく、寄付金
    で賄われる動物保護施設と、引き取り手の見つからない動物の
    終生飼育施設があるそうだ。

    また、5年ごとに見直される動物愛護法が前回の見直しでいかに
    骨抜きにされたかの章では、ペット流通団体の身勝手と命の
    軽視に憤りを感じた。

    人間の最古の友人・犬。だが、その命はバーゲンセールのように
    扱われている。命は消耗品ではないのにね。

    尚、殺処分される犬の写真なども掲載されているので、本当に
    動物が好きでその命の最期まで面倒をみる気で飼っている人
    には衝撃が大きいかも。

  • 相当前に読み終わったのにレビュー書いていなかった。
    是非、動物愛護ってなに?とかボランティア行ってみた、とか、殺処分に対して異議申し立てている方、読んでください。あまりに無知識な人が多いこと、感情的な人が多いことが原因で進まないことが多いのです。巻末に、愛護法の記載があり、12年度かな?殺処分数や譲渡返還数が犬種ごとに記載されてます。是非ご一読頂き深く考えて頂きたいです。

  • きっと犬を飼っている人の多くは、あえて闇の部分を避けているのです。見たくない現実、知りたくない現実。
    でも犬を愛するならこういうことも知るべきだと思います。

  • ペット流通の問題をわかりやすく実例を交えてレポートしています。我が家では里親会で紹介された犬を飼っていますが、こうした流れが広がることを期待していますし、そのためにも多く人にこの本を読んでほしい。

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