身体のいいなり (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
4.08
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本棚登録 : 224
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022617767

作品紹介・あらすじ

【文学/随筆】38歳で乳がんと診断されてから、なぜか心身ともに健やかになっていく……。頑張らない闘病体験を、『世界屠畜紀行』の著者がつづる。働き盛りの女性に贈るオンナのカラダとココロの不思議に迫るエッセイ。講談社エッセイ賞受賞作。島村菜津との対談も収録。

感想・レビュー・書評

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  • ―――なんか癌なのに 元気になっちゃったんだよ―――

    講談社エッセイ賞受賞作。

    アトピー、腰痛、無排卵性月経など、生まれてからずっと百パーセント元気で健康だと思えたためしのない著者が、乳癌になった。
    癌の治療にと、はじめたヨガで、人生は生き生きとよみがえる。

    著者のひねくれた物言いが、私には心地よかった。

    ―――人間なんてどうせ死ぬのに、なぜみんな致死性の病気になると深刻になり、治りたがり、感動したがり、その体験談を読みたがるのか―――

    癌になりました、の本の最後が、そして彼女は死にました、ではなく
    元気になっちゃいました、だからイイのだ。

    癌じゃないけどだるいし、百パーセント健康じゃない。
    そんなひとってたくさんいて、ひとって切羽詰らないと動けないんだと思う。
    著者は癌になったからこそ、自ら動いて健康へ近づいた。
    癌は、そのきっかけだった。
    もちろん、癌にもレベルがあって、彼女は運よくとても軽度の癌だったから、という大前提のもとである。
    じゃあ、わたしは?
    まだ何も発症していないうちから自ら動けるかどうか。
    身体のいいなりになるか、意志をつらぬくか。
    そこが問題だ。

  • 乳癌だった母親の蔵書からの1冊です。
    この本を通じて、乳房を全摘する事がどういう事なのか、心の葛藤、悲しみや悩みがあったであろう母の気持ちを想像する事が出来ました。
    深刻さを感じさせない、笑いありの文章で読んでいて楽しいです。癌になる疑似体験が出来ました。
    面白いのは、虚弱体質の筆者が、癌をきっかけにヨガを始めどんどん健康になっていくところ。
    ハマっていく様子がとても面白いです。私もヨガを始めて、年中気だるい疲れやすい身体を何とかしようかな。

  • 死ぬかもしれないけど死なないかもしれない、そんな状態で生きなきゃいけないことの過酷さを実感しました。治療費もかかる上に病でろくに働けず、サポートしてくれる人もいなかったら?病と貧困。なんて恐ろしい…
    だけどそんな状況下でも色々なことに冷静に対処し、生きていく内澤さんはすごい。癌の友人を亡くして落ち込んだエピソードや、傷のある再建した乳房への思いや、苦しくなるような箇所もあるんだけど、それでも一貫して静謐で知的で、夢中で読みました。
    癌になってしまった人におすすめしたいし、私が癌になったとしてもまた読み返したい一冊。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「一貫して静謐で知的で」
      著書を読むとバイタリティ溢れる凄い方ですが、講演ではボソボソ独り言を言うように話される。面白い方でした。。。
      「一貫して静謐で知的で」
      著書を読むとバイタリティ溢れる凄い方ですが、講演ではボソボソ独り言を言うように話される。面白い方でした。。。
      2014/04/03
  • 腰痛、アトピー、ヨガのこと。そして乳癌。友だちの死、東京事變「告知」
    「因果を問われることには徹底的に反発してきた。癌だけでなくあらゆる病気は、いや人間に降りかかるすべての不幸には、理由はないと思っている。ただどう対処するか、どう向き合うか、それだけだ」

  • 祝文庫化!

    朝日新聞出版のPR
    「腰痛、アトピー性皮膚炎、ナゾの微熱、冷え性、むくみ…著者がずっと付きあってきた「病気といえない病気」の数々。ところが、癒治療の副作用を和らげるために始めたヨガがきっかけで、すっかり体質が変化し、嗜好まで変わってしまった。不思議に仕事も舞い込むようになり、いまさらながら化粧の楽しさに目覚めてしまう。そして乳腺全摘出を決断。乳房再建手術の過程で日頃考えたこともなかった自分の「女性性」に向き合わざるを得なくなり―。ベストセラー『世界屠畜紀行』の著者が、オンナのカラダとココロの不条理を綴った新境地エッセイ。講談社エッセイ賞受賞作。 」
    内澤旬子 空礫絵日記
    http://kemonomici.exblog.jp/

  • 面白い。これほど性に自覚的な人でも逃れられないというのが絶望的ではある。

  • 読んでたら私も乳がんになる気がしてきた。
    でもがんの中では乳がんが一番いいね、って思ったのからこの本すごい。
    乳房再建も、私ならしないなーって読んでたけど、やっぱりえぐれるのはちょっと…って思ったし、本は読んだらすぐ捨てる主義なんだけど、この本は将来のためにとっておくことにした。

  • やっかいなひとだなあ

  • 割かし気に入ったエッセイだったので、単行本を読んでいたにも関わらず文庫版のコレも読んでしまいました…。

    まあ、取り立てて内容に違いなぞ無いんですけれどもね…あ、最後の、誰かさんとの対談は単行本の方にはありませんでしたねぇ…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    アトピー性皮膚炎やら鼻炎やら…そういったアレルギー持ちの人は癌とかには罹り難いみたいな記述をどこかで見た記憶がありますけれども、アトピー持ちの著者はこうして乳がんになっている現実があり…健康なんてどうなるかわかんないな! と率直に思いましたよね…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    けれども、著者は乳がん手術をした後、身体が今までにないくらい健康になってしまったんだとか…乳がんとか診断されたけれども、実際は違ったのかも…? と僕などは思うんですけれども、こればっかりは分かりませんね…。

    ともかく人は必ず死ぬんだ!! ということを病気になって初めて自覚させられたとか…そんな感覚が芽生えましたね、僕ん中で。

    もちろん僕は男性なのであまり乳がんになる確率は無いのですけれども…他の癌に罹患した際は本書を読むと少しは気晴らしになるかもしれんですな! おしまい…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 著者の癌り患前の生活は「そりゃ体の声を無視しすぎやろ・・・」と思うが、それも出産を経て自分の体と向き合う経験があった経産婦であるためなのかもしれない。ヨガと出会ってからの著者の変化が驚異的。がん闘病記であるかもしれないが、それは単にきっかけにすぎず、がんであるということに動じずに自分の考え方で体の声に対峙していく著者の姿勢が読後に残る。みんなもっと「身体のいいなり」になるべき。

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プロフィール

1967年、東京生まれ。ルポライター、イラストレーター。著書に『身体のいいなり』『世界屠畜紀行』、共著に『印刷に恋して』『「本」に恋して』(共に文・松田哲夫)、『東方見便録』(文・斉藤政喜)などがある。

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