- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022618054
作品紹介・あらすじ
子役、女優、政治家までマルチに活躍した著者が、長年人生を共にした母・幸子さん。彼女に囚われ縛られてきた日々を整理し、分析しながら振り返るエッセイ。家族とは何かを考え直すための思索に満ち、母娘関係に悩む人にとってヒントともなる画期的な記録。
感想・レビュー・書評
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いわゆる毒親の話。比較対象が見えにくい母親のことを書くのは苦しい作業だろうな、と思う。書き上げることが、自分の自立・自律になるのだろう。
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母子関係についてつづられた記憶。もっと恨みがましい感じのものかと思っていたけれど、冷静に母を分析している。
私が子役であったために金銭問題や交友関係への口出しなどもっとドロドロしているのかと思いきや、作者が感情的ではないためにまるくおさまっている。ただ、小さい頃からまるくおさめるように自然と振舞っていたのだろうと思うと、そのストレスや感情の抑圧はものすごいものがあるのだろうと思う。 -
小説形式をとっていない分、率直で生々しい。
母親を“嫌い”と言ってみるところから始まったらしいが…
本書を読む限り、そう単純なものではない。
むしろ、作者は母親に対して、できる限りのことはしているのである。
書くことによって、癒された?何か吹っ切れたらしい。
そうだろう、と思う。
読者も、読むことで、自分の親子関係に思い至り、癒される、吹っ切れることもある。
共感する、という形で。