最貧困シングルマザー (朝日文庫)

  • 朝日新聞出版 (2015年1月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784022618160

みんなの感想まとめ

この作品は、シングルマザーが直面する厳しい現実と、その中での生きざまを描いています。特に、貧困に喘ぐ女性たちが、どのようにして自らの生活を維持しようとするのか、その実態がリアルに伝わってきます。読者は...

感想・レビュー・書評

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  • YouTubeでひろゆきの切り抜きを視聴していたら、旦那が不機嫌。「あんな嘘つきの動画を見るな」というから「なら岡田斗司夫の方がいいの?」と訊いたらその方がいいと言うからYouTubeで初岡田斗司夫を見た。その切り抜き動画で岡田斗司夫が紹介していたのが本書。BOOKOFFオンラインにて購入。

    シングルマザーの貧困というのには元々興味はあった。一般的に女性の方が給与は低い傾向にあるのだから、小さい子供を抱えていたりすれば思うように働きにも出られないし、貧困はすぐ目の前にある。

    足りない生活費を捻出するために出会い系で売春するシングルマザーというのが本書で主に語られるのだが、そういった傾向は「頼れる実家がない」場合に特に顕著だ、という指摘はなるほどなと思った。

    あとは、生活苦のシングルマザーの精神科の受診率の高さ。お金の心配や生活の心配が常にあるなら心がおかしくなるのは当然だ。

    あとがきで室井佑月が書いていたように、本書の内容は対岸の火事ではなく私も一つ間違ったらそんなこともあったかもしれないと思う。

  • シングルマザーの売春の垣根が思いのほか低くなっている。自分の年齢や容姿など、簡単なプロフィールを登録した上で、異性に向けメッセージを書き込む。これに対して男性は返信することもできれば募集の書き込みもできる。出会い系サイトにおける売春交渉は、実質上いまだ野放し状態。風俗業界の経験もほとんどないシングルマザーが、どうしようもない事情の中で足を踏み入れていく。貧困に喘ぐ女性たちの実態、衝撃的な現実。身の毛もよだつ最底辺の世界が驚くほど身近にある。

  • なかなか身につまされるアレでしたよ!! まあ、興味深かったんで良いんですが…やはり内容が内容だけに読み終わった後、ずーんと…胸にしこりのやうなものが残ります。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    取材されているママさんの大半がなんというか、他人への依存度が高いと申しますか…ともかく誰か居ないとダメなんだな、と思わせるような人たちでしたねぇ…。

    まあ、人間、一人では決して生きられないものだとは思いますけれども…誰もが自分のことを救ってくれるわけではないんだゾ! ということを彼女たちには申し伝えたいと言いますか…

    けれどもまあ、こういう人たちってこのようにしか生きられないんでしょう、きっと…それにしても!

    彼女らの子供たちが気がかりですねぇ…まあ、殺されないとは思いますけれども…劣悪な環境の中で大人になるしかないのですね! 彼らには強く生きてってもらいたいと…遠くから祈る僕でした。さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 他の人にぜひ読んでほしいと強く思った。読書感想文の課題にしてほしいくらい。中学だと厳しいかもしれないので高校くらいで。

    どんな人でも同じ境遇になり得ること、うまくいっていても板一枚下にはつらい境遇が待っていること、それらを知る心の準備をするため。それから、もしその境遇になったときにどんな方法があるのかをあらかじめ知っておくため。
    その境遇になってからでは調べる気力もなくなり、抜け出せなくなる。

    最貧困シングルマザーと聞いて「自己責任」とか「甘え」とか思い浮かんだ人は、本書を読んでみると考えが変わるかもしれない。いや、そもそも想像力が欠けているから批判しているのだろうから、批判は変わらないか。
    それよりも「なぜ抜け出せないのか」「あれは使えないのか、これはどうだろう」と考えられる人にこそ読んでほしい。筆者がその考えを代弁し、一つ一つ否定されていく。

    自分が、圧倒的に持たざる者で、子供がいて病に倒れたら、いったいどう抗えるのか。

    救いの手を握れない理由は、とてもとても根が深い。地道に改善しようにも、頭・お金・容姿のなにかしらを持つ側の多くに想像力が欠けているのでは、訴えても効力がない。

    現実が見えて、かつ力のあるものが制度設計をしないと、変わらないのではないかと思う。本書には、その視点の提案がある。
    政治家にも読んでほしい。
    福祉に関心のある議員に働きかけよう。

  • かなり正直ベースで書かれているという印象。
    ただ、逆にそれだからか、単に私の性格なのか、共感はあまり出来なかった。
    日本の中にある難しい問題の中のひとつだと思います。

    2018.7.7

  • 救いの手が必要な人ほど、知らずに自分から遠ざかっているのかもしれない。

    「女は体売ればいいよな!」って簡単に言っても、その「売り」の世界でも、ともすれば「普通」の仕事以上のシビアさが待っているのだ。

  • すごい個人的な好みだけど、ルポってこういうものなのかもしれないのだけど、語り口調が感情的でなんか嫌だった。解説の室井さんのところまでも。あぁ!!無情な!!!みたいな。

    でも子どもに対する価値観は同じだったし、最悪な状態にあるシングル家庭がいることも痛切にわかった。

    弱者に冷たい人が多い国だと思う。野次馬的というか、震災のボランティアとかは勿論大切なんだけど、深くは考えられない人が多い国なんじゃないかと思っちゃう。でももしかしたら、みんな自分のことで必死なだけかもしれないし。どうしたらいいんだろうなぁ。

  • 出会い系シングルマザーの話。

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  • シングルマザーに優しい社会は一部だったのか。
    根強い貧困と差別、精神的な弱さと依存。

  • 悲惨だとは思うけど、あまり共感も同情も持てなかった。
    セーフティネットが機能しないのは、確かに制度の問題ではあるけれど、結局は無知なことが悪いんじゃないか、と思ってしまう。

  • 368.4

  • 2016.01.27

    ずっと読みたかった鈴木大介さんの本。

    どうして今女性と子どもの貧困が社会問題になっているのか、どうして貧困になってしまうのか、それを少しでも知りたくて読みました。
    子どももおらず、今は安定した職業に就いていますが、2年半前の私は無職。そしてその前は年収250万円ほどのいわゆるワーキングプア。実家がなければ、私もとっくに貧困に陥ってたはず。そうした漠然とした恐怖から女性の貧困問題に興味を持ちました。

    『圧倒的に持たざる者』
    このワードが心に刺さりました。
    頼れる実家もおらず、幼児を抱え、精神を患っているため職に就けず、売春をして、なけなしのお金をもらってやっと食いつないでいる綱渡りの生活。
    その孤独と不安は私には想像がつかないほど壮絶なものだと思います。

    シングルマザーで生活保護を受けている友人がいます。未婚で子どもを産み、1人で子育てをしている彼女が生活保護を受けていると知った時、複雑な気持ちになりました。
    『働いているのにどうして生活保護?』『親の援助は?』『どうして未婚なのに子どもを産んだのか』…
    鈴木さんが冒頭で語っていた「自己責任論」を語りそうな自分がいました。
    しかし、地方には本当にシングルの女性が子育てしながら十分な生活費を稼げる職業なんて皆無なんです!本当に!

    もっともっと女性・子どもの貧困問題は多くの人(特に、男性)に関心を持ってもらい、老人だけでなく若年層の女性に手厚い福祉の充実を望みます。

  • 数多くのインタビューをして、いろいろな事例を見せてくれてはいるが、突っ込み不足。最貧困シングルマザー問題をどのように解決していくべきかについての視点もない。今の政治が悪いのだ、的なところから抜け出していない。大学院生のレポートレベル。

  • どうしょうもない。

  • 同じく鈴木大介氏が著者で、幻冬舎新書から出版された「最貧困女子」の姉妹版ともいえるのが本書。

    本書の方がよりきめ細かく、様々な立場の人を取材対象としており、読み応えがある。

    タイトル通り、売春を続けるシングルマザーだけでなく、風俗業者のスカウトマン、NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」代表の明石千衣子氏に取材をしており、生を声を聞くことができる。

    女で一つで子供を育てることが尊ばれるこの国において、彼女らのように、福祉を拒絶し、自らの精神を病み、売春を続けてまで子育てを行う姿はどう考えても健全ではない。

    しかし、子供への差別を極度に恐れるがあまり、彼女らは出口の見えない生活を延々と続けるのだ。


    貧困問題を語る上で必ず出てくる自己責任論。これは本書を読めば、本当に有害無意味であることが分かる。彼女らは、もう十分に頑張り過ぎているのだから。しかも、頑張り方が間違っている。いや、間違っているというより、他に選択肢がなかったのだ。

    この救いようのない現実を目の当たりにしても、やはり著者の言う通り、本当に貧困に苦しんでいるのなら、躊躇なく福祉が手を差し伸べるべきであるし、福祉の世話になったとしても、それによって差別や不利益を被ることがあってはならないと強く願う。

    余談だが、出会い系にアクセスしてくる男性のクズぶりも印象に残った。

  • ストレートな言葉で書かれる影

  •  なんとも言えない重苦しい気持ちになった。恵まれない家庭に育ち、精神的に弱く、男運も悪く、コミュニケーションも下手でいじめられ体質。そんないろんな条件が重なって、ここまで行っちゃうのかもしれない。どうしたらいいんだろう。

     著者の鈴木大介さんも努力はしてみたが、何も解決はできなかったようだ。
     それでも、こうして本にしてくれたのだから、この現実を多くの人が知ることで、少しでも社会がよくなったらと思う。

     解説で室井佑月さんが心を病んだ人を助けようとしたら全力でしがみつかれ、ストーカー被害に遭ってしまったと書いていた。確かに個人では難しい問題だ。

  • 出会い系サイトを利用して売春するシングルマザーを丁寧に取材したルポルタージュ。
    2010年刊行、『出会い系のシングルマザーたち』の改題。
    文庫化までのたった5年でも、ツールとか細かいところは変わってんだろうな。
    だけど、困っている人ほど助けがえられない状況は変わらない。むしろ悪化しつづけている。

    生まれたときに与えられた資源が少なくて、そこから能力を育てる余裕もなく、頼れる人もない。
    生活も経済も精神もどうしようもなくて、母親たちは出会い系という「闇のセーフティネット」にすがる。
    著者は「第三者的なルポ」にせず感情をもって、そういう人たちに相対してる。
    その姿勢にとても安心できる。
    でもまあ、「棄てるな」ってあんまり言わないでほしいかな。
    私は心中するくらいなら捨てたほうがいいと思ってる。


    これと同じ日に『原発ホワイトアウト』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4062186179を読んだ。
    てっぺんとド底辺。あまりにも違うのに、確かに同じ場所で起こっている。
    どこか通じる問題は、人を大事にしない社会のあり方を根っこにしてつながっている。

    読んでるだけで息がつまるような、でも知っておかなければいけないと焦燥にかられるような本を一気に読んだあと、室井佑月の解説がほっと息をつかせてくれた。
    ぎりぎりでもこっち側にとどまっていられる限りは、へなちょこながらも何かはせねば。


    絶対に生活保護は受けないという母親が、その理由を「子どもがスポーツを続けられなくなるから」と説明していた。生活保護世帯のくせにスポーツなんて贅沢だと言われるからと。
    社会的援助は子供をきちんと育てるためでもあるはずなのに、こう言わせてしまう。
    きちんと子供を育てたければ公的扶助より売春のほうがマシだなんてどんな国だ。
    『ひとり親家庭』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/400431481Xに、日本では子供の誕生日プレゼントや趣味のための出費を「贅沢」とみなす人が多いというデータがあったのを思い出す。

  • 読んで、衝撃。本当に必要なところに行き届かない福祉(生活保護)って何なんだろう。酷な言い方だけど、この本に出てきたシングルマザーたちの子どもも将来、同じように貧困に陥るんだろうなと予測してしまう。

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著者プロフィール

文筆業・ルポライター。1973年千葉県生まれ。子どもや女性、若者の貧困問題をテーマにした取材活動をし『最貧困女子』(幻冬舎)などを代表作とするルポライターだったが、2015年に脳梗塞を発症して高次脳機能障害当事者に。その後は当事者としての自身を取材した闘病記『脳が壊れた』(新潮新書)や夫婦での障害受容を描いた『されど愛しきお妻様』(講談社)などを出版。2020年、援助職向けに書き下ろした『「脳コワ」さん支援ガイド』(医学書院・シリーズケアをひらく)にて日本医学ジャーナリスト協会賞大賞受賞。近刊に『貧困と脳──働かないのではなく働けない』(幻冬舎新書)など。

「2025年 『専門家なしでやってみよう! オープンダイアローグ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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