最貧困シングルマザー (朝日文庫)

著者 : 鈴木大介
  • 朝日新聞出版 (2015年1月7日発売)
3.25
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  • 19レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022618160

作品紹介

日本の母子家庭の約半数が、年収125万円に満たない「貧困層」-。虐待、DV、うつの末、貧困の蟻地獄に堕ち、出会い系サイトで売春するシングルマザーの実態に迫った衝撃のルポ。途方もない孤独感と絶望感の中で、彼女たちは何に「救い」を求めたのか?

最貧困シングルマザー (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • シングルマザーの売春の垣根が思いのほか低くなっている。自分の年齢や容姿など、簡単なプロフィールを登録した上で、異性に向けメッセージを書き込む。これに対して男性は返信することもできれば募集の書き込みもできる。出会い系サイトにおける売春交渉は、実質上いまだ野放し状態。風俗業界の経験もほとんどないシングルマザーが、どうしようもない事情の中で足を踏み入れていく。貧困に喘ぐ女性たちの実態、衝撃的な現実。身の毛もよだつ最底辺の世界が驚くほど身近にある。

  • なかなか身につまされるアレでしたよ!! まあ、興味深かったんで良いんですが…やはり内容が内容だけに読み終わった後、ずーんと…胸にしこりのやうなものが残ります。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    取材されているママさんの大半がなんというか、他人への依存度が高いと申しますか…ともかく誰か居ないとダメなんだな、と思わせるような人たちでしたねぇ…。

    まあ、人間、一人では決して生きられないものだとは思いますけれども…誰もが自分のことを救ってくれるわけではないんだゾ! ということを彼女たちには申し伝えたいと言いますか…

    けれどもまあ、こういう人たちってこのようにしか生きられないんでしょう、きっと…それにしても!

    彼女らの子供たちが気がかりですねぇ…まあ、殺されないとは思いますけれども…劣悪な環境の中で大人になるしかないのですね! 彼らには強く生きてってもらいたいと…遠くから祈る僕でした。さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 他の人にぜひ読んでほしいと強く思った。読書感想文の課題にしてほしいくらい。中学だと厳しいかもしれないので高校くらいで。

    どんな人でも同じ境遇になり得ること、うまくいっていても板一枚下にはつらい境遇が待っていること、それらを知る心の準備をするため。それから、もしその境遇になったときにどんな方法があるのかをあらかじめ知っておくため。
    その境遇になってからでは調べる気力もなくなり、抜け出せなくなる。

    最貧困シングルマザーと聞いて「自己責任」とか「甘え」とか思い浮かんだ人は、本書を読んでみると考えが変わるかもしれない。いや、そもそも想像力が欠けているから批判しているのだろうから、批判は変わらないか。
    それよりも「なぜ抜け出せないのか」「あれは使えないのか、これはどうだろう」と考えられる人にこそ読んでほしい。筆者がその考えを代弁し、一つ一つ否定されていく。

    自分が、圧倒的に持たざる者で、子供がいて病に倒れたら、いったいどう抗えるのか。

    救いの手を握れない理由は、とてもとても根が深い。地道に改善しようにも、頭・お金・容姿のなにかしらを持つ側の多くに想像力が欠けているのでは、訴えても効力がない。

    現実が見えて、かつ力のあるものが制度設計をしないと、変わらないのではないかと思う。本書には、その視点の提案がある。
    政治家にも読んでほしい。
    福祉に関心のある議員に働きかけよう。

  • 悲惨だとは思うけど、あまり共感も同情も持てなかった。
    セーフティネットが機能しないのは、確かに制度の問題ではあるけれど、結局は無知なことが悪いんじゃないか、と思ってしまう。

  • 368.4

  • 2016.01.27

    ずっと読みたかった鈴木大介さんの本。

    どうして今女性と子どもの貧困が社会問題になっているのか、どうして貧困になってしまうのか、それを少しでも知りたくて読みました。
    子どももおらず、今は安定した職業に就いていますが、2年半前の私は無職。そしてその前は年収250万円ほどのいわゆるワーキングプア。実家がなければ、私もとっくに貧困に陥ってたはず。そうした漠然とした恐怖から女性の貧困問題に興味を持ちました。

    『圧倒的に持たざる者』
    このワードが心に刺さりました。
    頼れる実家もおらず、幼児を抱え、精神を患っているため職に就けず、売春をして、なけなしのお金をもらってやっと食いつないでいる綱渡りの生活。
    その孤独と不安は私には想像がつかないほど壮絶なものだと思います。

    シングルマザーで生活保護を受けている友人がいます。未婚で子どもを産み、1人で子育てをしている彼女が生活保護を受けていると知った時、複雑な気持ちになりました。
    『働いているのにどうして生活保護?』『親の援助は?』『どうして未婚なのに子どもを産んだのか』…
    鈴木さんが冒頭で語っていた「自己責任論」を語りそうな自分がいました。
    しかし、地方には本当にシングルの女性が子育てしながら十分な生活費を稼げる職業なんて皆無なんです!本当に!

    もっともっと女性・子どもの貧困問題は多くの人(特に、男性)に関心を持ってもらい、老人だけでなく若年層の女性に手厚い福祉の充実を望みます。

  • 数多くのインタビューをして、いろいろな事例を見せてくれてはいるが、突っ込み不足。最貧困シングルマザー問題をどのように解決していくべきかについての視点もない。今の政治が悪いのだ、的なところから抜け出していない。大学院生のレポートレベル。

  • どうしょうもない。

  • 20150723読了。2015年35冊目。

  • 同じく鈴木大介氏が著者で、幻冬舎新書から出版された「最貧困女子」の姉妹版ともいえるのが本書。

    本書の方がよりきめ細かく、様々な立場の人を取材対象としており、読み応えがある。

    タイトル通り、売春を続けるシングルマザーだけでなく、風俗業者のスカウトマン、NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」代表の明石千衣子氏に取材をしており、生を声を聞くことができる。

    女で一つで子供を育てることが尊ばれるこの国において、彼女らのように、福祉を拒絶し、自らの精神を病み、売春を続けてまで子育てを行う姿はどう考えても健全ではない。

    しかし、子供への差別を極度に恐れるがあまり、彼女らは出口の見えない生活を延々と続けるのだ。


    貧困問題を語る上で必ず出てくる自己責任論。これは本書を読めば、本当に有害無意味であることが分かる。彼女らは、もう十分に頑張り過ぎているのだから。しかも、頑張り方が間違っている。いや、間違っているというより、他に選択肢がなかったのだ。

    この救いようのない現実を目の当たりにしても、やはり著者の言う通り、本当に貧困に苦しんでいるのなら、躊躇なく福祉が手を差し伸べるべきであるし、福祉の世話になったとしても、それによって差別や不利益を被ることがあってはならないと強く願う。

    余談だが、出会い系にアクセスしてくる男性のクズぶりも印象に残った。

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