なぜ若者は保守化したのか 希望を奪い続ける日本社会の真実 (朝日文庫)

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著者 : 山田昌弘
  • 朝日新聞出版 (2015年3月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022618245

作品紹介

【文学/日本文学評論随筆その他】「さとり世代」などの言葉が生まれるのに先んじて、保守化する若者世代の傾向を喝破していた書籍の文庫化。現実と社会制度や意識の間に横たわるさまざまなひずみが若者の希望を削いでいる社会の実情に警鐘を鳴らす。

なぜ若者は保守化したのか 希望を奪い続ける日本社会の真実 (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • かつてフリーターは自らの才能で会社といった枠にとらわれず自由に才能を発揮する存在としてそれなりに羨望の眼で見られていた。若い女性は自宅で親から一人部屋を与えられ、衣食住を保障された状況で非正規の仕事でも収入をすべて余暇に使える状況ではリッチな生活を送ることができた。(バブルの頃は男におごってもらうだけでも生きて行けたかもしれない) いつかはまたバブル時代のような仕事はいくらでも選び放題、いい男もごろごろして将来を安心して暮らせる結婚のチャンスにも困らない時代が来るだろう・・・ だが現実は、保護者の両親は高齢化して年金暮らしとなり、一歩間違えば介護しなくてはならない対象になっている。いつまでたっても景気は回復せず、気がつけば婚期も逃している・・・ 漠然と抱いていたそのうちいいこともあるだろう・・という根拠のない期待は完全に色あせてしまった・・
    その状況の中でなぜギリシャやスペインのように「怒れる若者」ではなくネトウヨだらけになるのか・・ ネオリベのもたらした格差社会における若者たちの希望格差、の論考には納得できるけど、ここまで保守化している理由については今ひとつ納得まではいきませんでした。

  • 図書館に置いてなかった。

  • そりゃ、希望なしの新しいことはまあよさそうでなしのであれば、保守化するわなあ。

  • 「努力が報われると思えば希望が生じ、努力が無駄になると感じれば絶望が生じる」

    規制緩和、自由競争の美名のもとに大多数の「特に目立つ才能もなく、日本語しか話せないごく普通の若者」が就職市場、結婚市場に放り出される。

    激化した競争は「消費者」に高品質で安価なサービスを提供するが、「生産者」には低賃金で不安定なストレスのたまる労働を強いる。 -「コンプライアンス」の制約付きで- 

    誰もが不労所得で消費を享受できる富裕層、高額の年金を貰う老人、理想的な結婚相手を捕まえた専業主婦  -保守の支持層-  にあこがれるが、現実には運不運に左右される一発勝負の就職活動に敗れた非正規労働者か、正社員に就職できても理不尽な勤務条件を強いられ、それでも企業にしがみつかざるを得ない正規労働者の立場に追いやられてしまう。

    若者の「保守化」とは現状肯定ではなく、リスクが弱者にのみしわ寄せされる制度・構造の中で、強制的な競争すなわち「変革」を回避したい願望の反映であるという考察は説得力がある。

    著者は自分自身が大学の教授という安定した立場にいることを自覚しており、就職を指導した実経験から、若者に対して安易に上から目線で「チャレンジ」「リスクテイク」「人生は逆転できる」と勧めることの無責任さを認識している。
    そのため
    「今の制度は変革されるほうがよい。しかし自分ではリスクを取りたくない。」
    という若者の姿勢に対して批判的ではない。
    未来に対する展望は、現実のセーフティーネットが機能してはじめて描けるのである。

    社会保障制度について欧米をモデルとしたいくつかの提案があげられているが、必要なのは制度(「国」と言い替えてもよい)が機能することの信頼感であり、政治にはそのためのビジョンを描く役割を期待している。

    現実に希望が持てない若者の行動として、仮想現実の流行を取り上げており、江戸時代後期との対比で論じているくだりは面白かった。

    平和で豊かだったが停滞感のあった江戸時代は、維新の志士によって変革されたが、現代の閉塞感は打破されるのか。
    著者は、海外で活躍する「才能のある」若者が、日本を見限るのではなく「特別な才能こそない『普通の人』がまじめで誠実」という日本の美点を評価していることに希望を見出している。

    宝塚の紹介がちょっと笑えた。

  • なんだか悲しい現実を見せつけられた感じ。若者が希望を持てないのかと思う。

  • 他の本とやや内容が被っている

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