カワサキ・キッド (朝日文庫)

著者 : 東山紀之
  • 朝日新聞出版 (2015年8月7日発売)
3.45
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  • レビュー :13
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022618351

作品紹介

川崎での少年時代が「ヒガシ」をつくった。40代になって初めて明かす自身のルーツ、運命の出会いと別れ、ジャニーズでの生活、30年ぶりの故郷再訪で見た原風景-。ちょっぴりせつなく、心あたたまる、秘話満載の自伝的エッセー。文庫版あとがきに「五年後に思う」を加筆。

カワサキ・キッド (朝日文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 東山さんのこれまでの人生。
    自分に何かを残してくれた、教えてくれた出来事を明るい文体で描いている。
    読むほどに、つい大好きなグループに当てはめて考えたり、ジャニーズ事務所の昔の姿を知ることが出来たのは楽しかった。
    特別だと語る後輩「TOKIO」とのエピソードも面白い。
    三人というグループで、植草さんが緩衝材としての役目を果たしていると読んで、つい最近あるトーク番組で見た少年隊のエピソードを思い出した。
    芸能界が厳しい世界だということは何となくわかる。
    その中で、ずっとアイドル事務所に所属しながら活躍を続けてきた東山さん。
    結婚前に書かれたエッセイなので、当然「結婚したら」という仮定で書かれていることもある。
    何よりも面白かったのは、芸能界やジャニーズ事務所内で生きていく中で学んだ多くのことが書かれていたこと。
    いままさに活躍しているジャニーズ事務所所属のアイドルたちにも共通する、たくさんの心構えやプロ意識がわかりやすく理解でした。
    常に先を見据え、努力を怠らず慢心せずに前に進む。
    言うのは簡単だけれど、実践するのはかなり難しいはずだ。
    ストイックという言葉はきっと東山さんのような人のためにあるのだろう。
    努力は人を裏切らない。
    そう信じたくなるエッセイだった。

  • 少年隊東山紀之の作られ方。40歳を超え、自身で半生を語るエッセイ。2009年から1年半続いた週刊朝日の連載を2010年に文庫化。今回、あとがきに「5年後に思う」を加えて再リリースされた。結婚し、父になったヒガシの思いが加筆されている。
    祖父がロシア人、幼き時に両親離婚、川崎市のコリアンタウンで育った極貧の少年時代…ジャニーさんとの運命の出会いから、芸能界の大御所とのエピなど、かなり面白く読める。これまでヒガシにはクール、無表情、完璧主義、ナルシストのイメージがあったが、不器用、アガリ症の一面も描かれ、親しみも湧く。私が好きだったカッちゃんこと、植草克秀の性格は、まさに見たままだったこともうれしくなる。
    ただし、半生を振り返るだけじゃない。全編を通し、伝わってくるのは差別ない世の中への願い、反ヘイトの精神。ルーツを、あの時代の猥雑な川崎に生まれ育ったことを明かしたヒガシの、弱者に対する温かい視線、力強いメッセージが印象的だ。

  • ヒガシのトップに君臨するための努力と意識の高さが垣間見えた。
    ヘイトスピーチ対策法に罰則規定がないことから、いくつかの自治体が上乗せ条例を出し始めたという新聞記事から、以前、床屋で読んだ週刊誌のヒガシのコラムを思い出し、本になっていることを知った。そのような上乗せ条例を出している自治体のひとつがヒガシの住んでいたカワサキであり、ヒガシが差別を受けていた外国籍の方からいつも助けられていたことが描かれている。

  • P300

  • 彼には上品なイメージを持っていたので、生い立ちに驚いた。
    俳優やスポーツ選手との意外な交友関係を伺い知ることができた。
    山岡久乃さんの厳しい演技指導がすごいと思った。確かに焼きそばパンを食べている姿は、ちょっと…。
    こういう風に自分に厳しい人の話を読むと、もっと頑張らないといけないって思う。
    東山さんだって、先人の姿から学んでいるのだから、私も違う形でもこの本を読んで学ぶことはあるはず。

  • 東山紀之『カワサキ・キッド』(朝日文庫)読了。
    今の大学生には役者としてのヒガシしか馴染みがないのでしょうかね。
    それにしても、運命的出会いがあるということを実感する。まさに偶然がもたらしたシンデレラ・ボーイ。生活の貧しさは、昭和のあの当時はいわば当たり前だった(今は別の意味で貧しい)。だから働いて生きていく方法としてジャニーズに入るのは必然だった。
    覚えている方は少ないだろうが、1986年の紅白歌合戦。白組司会は加山雄三。
    白組トップバッターの少年隊の曲紹介で、思わず出た言葉、「少年隊で仮面ライダー!」
    これにはテレビの前で驚いたが、少年隊の面々もかなり驚いたらしい。このあたりの出来事と感想を素直に書き綴っているのが面白い。
    これまでいわゆる芸能人が書いた自伝はあまり読んでいない。「ゴーストライターが書いている」というウワサがあったから。矢沢永吉『成り上がり』、山口百恵『蒼い時』ぐらい。
    しかし、たとえゴーストライターが書いているとウワサされても、文章それ自体よりも内容が面白ければ、それもまた良しかなと思う。知らない世界を知ることができるのだから。
    とはいえ、自分の論文を誰かに書いてもらおうなんて、これっぽっちも思ってませんけど。(笑)

  • ジャニオタとして、健人担として読みました。

  • 少年隊の東山さんの自伝。
    以前から本書の存在は知っていたのですが、読むには至りませんでしたが、ある日書店の店頭で目についたので、これもめぐり合わせと思いまして読んで見ることにしました。
    こちら側から見ると華やかな芸能人の皆さんですが、その中にはいわゆるスターの立場までたどり着くまでに過酷な経験をされている(前座時代とか以前の幼少期を含めて)方も多いようで、著者がまさにそのケース。
    以前から、著者はどこか華やかさとは対照的な陰のある一面を持ち合わせているように感じていましたが、本書を読むことでその理由が分かったような気がいたします。
    今年の一冊目にふさわしい、インパクトある一冊でした。
    付箋は13枚付きました。

  • 生い立ちやストイックエピソード、大物俳優・監督らとの交わり、ジャニーズ同輩・後輩たちとのいい関係…恥ずかしながら知らなかったことばかりで、一冊まるまるが興味深かったです。

    料理の項目とかもおもしろかった!鯖の味噌煮やおろしレンコン、賞味期限切れ間近のモッツァレラチーズなどのネタの数々に、すごく「地に足のついた人」という印象が持てました。

    SMAPが絶頂を極め、世間が嵐デビューに湧いていた中学時代(約15年前)、少年隊オタ・ヒガシオタの同級生を見て「??」と思っていたのだけど、彼女たちの熱狂の理由がようやくわかったかも。

  • 麻木久仁子さんの書評(HONZ 2015.8.24)
    http://honz.jp/articles/-/41737

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