捨てる女 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 158
感想 : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022618993

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学評論随筆その他】乳がん治療の果てに、突然あたしは何もない部屋に住みたくなった──。生活道具や家具、長年蒐集してきたお宝本、ついには配偶者まで!! 40年の人生で溜め込んだすべてのものを切り捨てまくる、捨て暮らしエッセイ。《解説・酒井順子》

感想・レビュー・書評

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  • 内澤旬子さん、本の雑誌その他のエッセイ読んだり、高野秀行さんがらみでいろいろ知っていたけれども、一冊読むのははじめて。おもしろかった。
    とにかくすべて捨てまくりたくなって捨てる、とか、豚を飼うために借りた家の恐ろしいゴミを捨てる、とか、トイレットペーパーを使うのをやめる、とかとか、行動そのものもぶっとんでいておもしろいんだけど、文章もおもしろい。威勢のいいところが好きだ。建前的な感じとか、きれいごと的なこととか、ほのぼのっぽいところとか全然ない、本音全開な感じが好きだ。
    人としてのタイプはまったく違うので、ありえないなと思うエピソードいろいろあってなんなんだけど、なんだか、いろいろ生きづらそうな感じに共感するようなところもあって。
    でも、うじうじした性格のわたしとしては、集めたものを捨てまくったあとに鬱になった、っていう話をもっとききたかった。そのあと、またいろいろ集めはじめて結局、移住した、ってことなのかな。移住のエッセイも読まなくては。その前に「身体のいいなり」も読みたいんだけど、なかなか本屋で見つからず。。。

  • 女も四十を越えると、病を得たり、体力の衰えを感じたり。
    そんなこんなで自分のこれまで、これからの暮らしに嫌でも向き合わなければならなくなる。
    今の私がそうであるように。
    子どもがいないせいか、生前整理とかいうことが、同世代より早く気になって仕方がない。

    乳がんから生還した内澤さん。
    離婚も重なって、住み替えたりしたことを機に、断捨離モードが入ってしまう。
    執筆のための資料、製本の参考にと世界各国で買い集めた本、材料はもちろん、これまでに手掛けた原画も、思い切りよく処分。
    断捨離ハイとでもいうような状態なのだろう。

    所有物にはこれまでの人生が反映する。
    だから、ガシガシ捨てながら、自分の人生を否応なく顧みることになり・・・。
    捨てられる物を捨てきって、虚しさを感じるというのも、何か考えさせられる。
    これはきっと、私の数年後の状態なのかも?

  • 連載中はなんとなく楽しく読んでいたけど、なんだか読み返したくなって購入。
    改めて読んでみれば、この人が捨てたものを考えると、単に身の回りにあるものを処分したというだけではなく、心のうちにあった何かを解き放ったということなのだろうな、と思ったりして。

  • 再読…と読み終えるまで気がつかず。サラエボ・ハガダーのあたりでどこかで読んだことあるかもと思いつつ。「漂うままに島に着き」「着せる女」の”内澤節”に魅了され。/コストが大きいったらありゃしない(@浅川マキ)/同世代がヴァレンティノのバッグで登校しているときに、黒いゴミ袋や古道具屋で買った寅さんみたいなボロ革トランクで登校、おいしい生活なんてクソだ、すべての資本主義にファッキューといっていた高校生時代/大鏡に向かって四股を思い切り踏んで腰痛になり/そしてゲイのお店で、能町さんと三つ巴でお互いを見せあい/千葉県旭市の元住んでいた家があやしいタイ人の経営するバーになっていて、強烈なたたずまいとエピソード/音楽を愛し、音楽を仕事にすることだけを夢見、つかみ、挫折し、手放し、それでも執着してしまい、死ぬまで周囲をふりまわした叔父の話…音楽を本に置き換えたら心の琴線がチンジャラピンシャンなりまくってしまう方も…て、ええ、個人的にはずっしりささりました。/トークイベントで「好きなことしてるから儲ける気なし」という当時の配偶者のコメントにブチ切れ/トイレでトイレットペーパーを使う習慣も捨て去り/仕事の関連資料を、何かに使えるだろうと20年買い続けてきたけど、つかえた回数ゼロ.../いままで大事にためこんできたものを捨てて捨てて捨てたあとのがらんどう感/いまとなっては行ってみたかった感しかない、内澤旬子のイラストと蒐集本展。それを見た友人の、いつも話しして食事してた友人がこんなものを背負っていたと知りちょっと怖いと思ったという感想。そして、あれほど、きれいさっぱり、ぜええええんぶいらないですといっていたのに、あれも売らなければよかったこれも売らなければよかったという後悔。/といったあたりが今回は心に残りました。

  • 病的なコレクター癖のある方が病気を境にきれいさっぱりモノを捨てまくる!という本でそこは気持ち良い。

    が、文章の端々ににじむ自己顕示欲が気になって文章に入り込めない。具体的な文章は引用しないが、「こんな変なもの持ってるなんて」と人から引かれた…みたいなやつね。

    『変』『引かれる』といったネガティブな言葉を使っているので『変』『引かれる』ブツと自覚していながら「あれーこれってそんなに変?それとも私のこの感覚がおかしいの??」と持っていく系の表現…

    この分かってるくせに知らないふりして自分が変わってることアピール!シミズもやってみたい!けど恥ずかしくてとてもできない!こともあり羨ましいのかもしれません。あと40代で一人称『あたし』もちょっとどうかな。

    捨てまくる話ではあるが、一般的ではないので実用書ではありません。

  • f

  • 本当は文庫じゃなく、単行本のはずなのだが、出てこないのでまあ良しとしよう。

    随分前に片付けブログを開設したものの、一向に終焉を見せない生活をしている。その間に、家族構成も変わり、もうどうかすると自分の終活を考えなければならないのに、未だに片付かない。ということで、もうこの本のタイトルを目にしたときには、これは読まなきゃならん・・となかば脅迫的な思いにもかられたのだった。

    ところがこの本は、実は単なる片づけ・・・というか、捨てる話ではなかったのだった。豚を飼う話など、なかなか一般人には驚くような生活の日々が繰り広げられていたのだ。
    で、途中まで読んだところで、その手の話に興味がありそうな知人に話したところ、筆者名になんとなく聴き覚えがあるとのことで、すぐ調べてくれた。すると、一部の人の間ではかなり有名な「世界屠畜紀行」という本を書いていた著者と判明。そちらはまだ未読だけど、まあタイトルからして生半可の人が書く本ではないとわかるよね。いや、この本の中に出てくる豚を飼う話も、(それだけ書かれている著書もあるらしい)飼って食うというのだから、普通一般の女子とは違う感性の持ち主であることは十分に推測出来ていた。

    読み終わっていろいろ調べた結果、どうやら同世代の方らしい。
    あんまり参考にならない部分もあったけど、前半、ストック食材をひたすら食べ続ける話とか、大いに共感を覚えた。

    で、私の片づけはいつ終わるのかなあ・・・

  • 捨てる!捨てる!捨てる!!読んだらなんだかスッキリした。「捨てる」を疑似体験。

  • 内澤さんの生き方が面白い!

  • 片付け本を読み漁っているときに
    この本に出会いました。感想としては
    自分も捨てて鬱になった事があるので、とても共感できました。内澤さんの本は初めてでしたが
    結構面白かったです。

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著者プロフィール

1967年生まれ。神奈川県出身。文筆家、イラストレーター。緻密な画風と旺盛な行動力を持つ。異文化、建築、書籍、屠畜などをテーマに、日本各地・世界各国の図書館、印刷所、トイレなどのさまざまな「現場」を取材し、イラストと文章で見せる手法に独自の観察眼が光る。2011年、『身体のいいなり』(朝日新聞出版社、のち朝日文庫)で第27回講談社エッセイ賞を受賞。他に『世界屠畜紀行』(角川文庫)、『ストーカーとの七〇〇日戦争』(文藝春秋)、『着せる女』(本の雑誌社)など多数。

「2021年 『飼い喰い 三匹の豚とわたし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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