このひとすじにつながりて 私の日本研究の道 (文庫)

  • 朝日新聞出版 (2019年5月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784022619693

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学評論随筆その他】京のぽっくりの音や蛙の声に古き日本を聴き取り、三島由紀夫、永井道雄ら当代の文豪・知識人に新鮮な刺激を受けた青春の日々。若き米海軍通訳士官から希代の日本文学研究者に至るまでのひたむきな道程。ドナルド・キーン前半生の自叙伝。

感想・レビュー・書評

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  • ドナルド・キーンには4種類の自伝があり、本書はそのひとつ。もとはAsahi Evening News日曜版の連載。日本語に出会った時(11か12歳)に始まり、1960年代末(40代後半)までを綴っている。
    コロンビア、ハーバード、ケンブリッジ、3つの大学で学んだ。本書では、ケンブリッジ時代(26~31歳)に多くのページが割かれている。
    当時、戦争に疲弊したイギリスでは、食事を含め、すべてが質素。あてがわれた部屋も、寮内でもっとも寒かった。しかも、旅行中のミラノで大切なタイプライターと博論の下書きを盗まれた。窮状を見かねた友人の母親(ディッキンズ夫人)が救いの手を差し伸べる。下宿させ料理でもてなし、博論の書き直しの手助けをした。一方、学内では、バートランド・ラッセルと知己になり、定期的にパブでビールのご相伴(ノーベル文学賞を受賞する前年だ)。作家のE.M.フォースターとも親しくなり、オペラの話で盛り上がる。そして憧れのアーサー・ウェイリー(『源氏物語』『枕草子』の訳者)にも会うことができ、生涯の師と仰ぐことになる。
    とはいえ、オチもある。ケンブリッジの4年目、研究の成果として「日本の文学」の講義を担当する。準備万端で勇んで臨んだが、大教室にいたのは、下宿の宿主も含め、たったの10人。

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著者プロフィール

1922年ニューヨーク生まれ。コロンビア大学名誉教授。日本文学研究者、文芸評論家。2011年3月の東日本大震災後に日本永住・日本国籍取得を決意し、翌年3月に日本国籍を取得。主な著書に『百代の過客』『日本文学の歴史』(全十八巻)『明治天皇』『正岡子規』『ドナルド・キーン著作集』(全十五巻)など。また、古典の『徒然草』や『奥の細道』、近松門左衛門から現代作家の三島由紀夫や安部公房などの著作まで英訳書も多数。

「2014年 『日本の俳句はなぜ世界文学なのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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