漂うままに島に着き (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022619754

感想・レビュー・書評

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  • 作者の内澤旬子さんのことを恥ずかしながら初めて知ったのですが…
    とてもパワフルで勇敢で素敵な方だと伝わってくる。
    東京での生活に疲れ、島への移住を決意する、彼女の人生の一部を書いたエッセイ。

    もちろんここに全てが書かれているわけじゃないけど、数え切れないくらい沢山の人の支えがきっと存在するのだろうけれど、
    人生における大事な選択は自分で行う。当たり前に聞こえるけど、これは結構大変なことだと思う。

    内澤さんは、後悔や失敗や挫折なんかも、書く。
    ここに載せない屈辱や怒りや悲しさなんかも、きっともっともっとあっただろう。
    そんな中で得た人の優しさや島の美しさや、小豆島の暖かさは、まぎれもなく、内澤さんのもの。

    島の美しい風景を目の前に感じながら、泥臭く地に足つけて生きることの重みも感じる。
    不思議に清々しいエッセイだった。

  • エッセイ苦手な私ですが
    この本は 自分に興味のある
    田舎暮らしについての本なので
    面白く読みました。

    今流行ってる 田舎暮らしの
    一番のコツは 知人などが そこにいるという点ですね。
    それと 著者の住んだ場所は地方の持つ 強い絆がゆるかったという点も都会からの移住者には良かったのだと書かれていました。

    最近はネットなどのお陰で
    都会に行かずとも 仕事ができるIT関連の人や
    この著者のような人が より良い環境を求めて
    地方へ 向かっています。

    著者の住んだ家、、、
    目の前に海が広がって 
    しかも ヤギを飼って・・・・
    いいなぁ~~~

  • 世界屠畜紀行以降、豚と暮らしてそれをつぶしたり、乳がんを患ったりと、生き様を常に題材としきた著者の小豆島移住顛末記。どこに住むかの話から、小豆島で家探し、車の運転、ヤギの飼育、地域住民とのつきあいなについて書かれている。内澤さんは私たち日本人が風通だとおもっている生活、人間関係、もの購入、そして食生活などに対して実は間違っているんじゃないかとう眼でみて、そうではない生活を実践する。その実践のなかでアタフタしながらも着地点を探す。贅沢ではない豊な暮らしのある小豆島。不便であってもよさそうですね
     内澤さんの東京での生活拠点が私の拠点と限りなく近く。接近遭遇したのかと思う。

  • 小豆島には一度観光で行ったが、また行きたくなった

  • 「着せる女」で内澤節に魅せられて、手に取る。とにかくもう東京から出たいという一念。親しい友人が小豆島に移住するという機会をとらえて、家さがし。親切にしてくれるさまざまな人々との出会い。引っ越し会社の個性的な社長。親切で顔の広いガイドの山本さん。もちろん、不便なこと不安なことはあれど、飛び込んでしまうパワーに感服。食料事情、交通事情、近所付き合いや近くの都会のこと、女性単身の移住者が他の離島よりも多いことなどなど。そして読後感はめでたしとは行かず…他の本で詳しく触れられた事件のせいで、愛着のある家を離れなければならないことが語られ。

  • 東京での生活を振り返って脱出を思い立ってからの、知人から知人を増やしながら小豆島での家探し、引越しと新生活の整備、ヤギを飼ったり地元民との付かず離れずの付き合いだったり、と事細かに書かれている。移住者の群像を見て取ることもできるかもしれない。また、こうして自分の生活を書き物のネタにするエッセイストというのは、なかなか勇気がある仕事だと思う。

    p.47 「配偶者なり配偶者の親なり自分の親なり、他者の稼ぎや資産をアテにして考える気も特になかった。そんな巨額なお金を他者に出してもらって自分の願望を叶えようとする人間がよくわからない。」
    →どれだけ自主自立的に自分の生活を選び取っていけるか、私にとっても今後の焦点になると思う。

  • 後半の方が面白い。
    後書きは衝撃的。

  • 小豆島移住の話。面白い。仕事から帰ってきて疲れた頭を癒やすのにちょうど良かった。

  • 201907/

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著者プロフィール

ルポライター・イラストレーター

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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