南朝研究の最前線 ここまでわかった「建武政権」から後南朝まで (朝日文庫)

制作 : 呉座勇一 
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022620347

作品紹介・あらすじ

近年、急速に進展した研究から、〈建武政権・南朝は武士を優遇していた〉、〈室町幕府は「南朝の合体」以後も南朝の影に怯え続けた〉など様々なことがわかってきた。一次史料を駆使し、南朝=特異で非現実的な政権という定説を覆す。【目次より】はじめに――建武政権・南朝の実像を見極める第1部 建武政権とは何だったのか1 朝廷は、後醍醐以前から改革に積極的だった!2 「建武の新政」は、反動的なのか、進歩的なのか?3 建武政権を支えた旧幕府の武家官僚たち4 足利尊氏は「建武政権」に不満だったのか?第2部 南朝に仕えた武将たち5 鎌倉幕府滅亡後も、戦いつづけた北条一族6 新田義貞は、足利尊氏と並ぶ「源家嫡流」だったのか?7 北畠親房は、保守的な人物だったのか?8 楠木正成は、本当に〈異端の武士〉だったのか?第3部 建武政権・南朝の政策と人材9 建武政権と南朝は、武士に冷淡だったのか?10 文書行政からみた〈南朝の忠臣〉は誰か?11 後醍醐は、本当に〈異形〉の天皇だったのか?第4部 南朝のその後12 鎌倉府と「南朝方」の対立関係は、本当にあったのか?13 「征西将軍府」は、独立王国を目指していたのか?14 「後南朝」の再興運動を利用した勢力とは?15 戦前の南北朝時代研究と皇国史観

感想・レビュー・書評

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  •  森茂暁氏の『南朝全史』『闇の歴史、後南朝』と読んできて南北朝時代について関心が高まっていたので、本書が文庫で読めるようになったのは、とてもうれしい。

     本書は、編者呉座勇一氏による全体構成が述べられた前書きと15の論考から構成されている。各論考とも、最前線の名のとおり、最新の研究水準に立脚した興味深いテーマが取り上げられている。
     建武政権及び後醍醐親政の評価については、政権の政統治体制や宗教的特異性に着目する、例えば網野善彦の『異形の王権』があったが(自分も読んだ当時蒙を開かれたと感激した記憶がある)、大覚寺統の研究の進展により必ずしも後醍醐天皇に限ったことではないことが分かってくるなど、研究は進んでいるのだなあと、実感できた。

     

  • 洋泉社版は読んでるので事実上の再読。以前に比べ自分の知識も増えてるからか、すらすらと読めた。前後の時代との連続性を意識すると理解が深まると思う。

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著者プロフィール

国際日本文化研究センター(京都市)助教。専門は中世の日本の歴史研究。著書に「日本中世への招待」「陰謀の日本中世史」など。

「2020年 『1偉人1分 まんがでサクッと日本史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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