知の編集工学 増補版 (朝日文庫)

  • 朝日新聞出版 (2023年10月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784022620835

作品紹介・あらすじ

編集とは、情報の出し入れの間の営みであり、編集工学とは、情報社会をもっとおもしろく生きるための技法である。編集工学研究所を率いる著者が、これからの時代ますます必要となる情報編集術を説く。著者の原点とも言える名著を新装版で。解説・山口昌男/大澤真幸目次新装版に寄せてⅠ 編集の入口第一章 ゲームの愉しみ1編集はどこにでもある2連想ゲームの中で3情報はつながっている第二章 脳という編集装置1考え方とは何か2分節する情報3記憶と再生のソフトウェア第三章 情報社会と編集技術1ずっと前からマルチメディアだった2経済と文化を重ねる3歴史の中のエディターシップⅡ編集の出口第四章 編集の冒険1記号から意味2編集工学の夢3編集技術マトリックス第五章 複雑な時代を編集する1世界モデルが摩耗している2物語の秘密3エディトリアリティの発見第六章 方法の将来1電子の中の編集2編集の創発性3縁側の編集へあとがき解説 山口昌男新装版解説 大澤真幸

みんなの感想まとめ

情報は単独で存在するのではなく、他の事柄との関係性の中で成り立つという視点が本書の核心です。著者は「編集工学」を通じて、情報の特徴を読み取り、新たな形で再生する技術を解説しています。文章は分かりやすく...

感想・レビュー・書評

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  • 編集とは、どこかコンピュータの処理と似ているところがある

    入口⇒編集⇒出口
    入力⇒処理⇒出力

    切り貼りが編集とおもっていたが、偽コンピュータ的ななにかと感じたが、ひと言ではいえない

    1 本書は「世界」と「自己」をつなげるためのもの
    2 世界と自己を関係づけるにあたっては、さまざまな編集技法を駆使してみることは有効である
    3 編集的世界観を持ち続けることを一貫して提案している
    4 世の中の価値観とは絶対的なものではない
    5 本書では、物語編集力の有効性を特筆している

    編集技法とは
    ・アナロギア 類推
    ・ミネーシス 模倣
    ・パロディア 諧謔

    モットとは
    ・生命に学ぶ
    ・歴史を拓く
    ・文化と遊ぶ

    編集とは、該当する対象の情報の特徴を読み解き、それを新たな意匠で変化させ、再生をするもの
    言葉は何かを示すための道具(記号)である
    頭の中には、<単語の目録>と<イメージの辞書>ができあがっていく
    ⇒単語リストが樹木状につながっていく(有限状態モデル、マルコフモデル)

    編集の遊び
    ・アゴーン 競争
    ・アレア サイコロ遊び
    ・ミミクリー 真似っこ
    ・イリンクス めまいを伴う遊び、くるくる回転

    編集の入口
    ・タイトルやヘッドライン

    情報の蓄積・記憶
    ・短期記憶
    ・長期記憶
    ・リハーサル記憶
    ・エピソード記憶

    記憶のメカニズム
    ・注意が重大な契機をつくる
    ・記憶と再生は、カテゴリーやプロトタイプの役割が大きい
    ・フレーム、スキーマが脳に関してかかわっている
    ・要約、編集的情報圧縮をしている
    ・記憶と再生のメカニズムは、様相が関与しているのではないか

    編集の8つのプロセス
    ・区別する
    ・相互参照する
    ・方向をおこす
    ・構えをとる
    ・見当をつける
    ・適当と妥当
    ・含意を導入
    ・語り手を突出させる

    5つの編集方針
    ・時間的編集
    ・場面的編集
    ・文脈的編集
    ・律動的編集
    ・手続的編集

    序破急は、伝統的文化の前提 

    世界観
     まずはこの世とあの世

    物語の母型、ナラティブ・マザーが、世界に物語バージョンが伝播していく
     モールド、アーキタイプとしての物語
     女性 母系社会に伝われば神となり、男系社会に伝われば、アダムとイブになる
     リンゴ その象徴的な果物、最後にリンゴを食べるのが、西洋社会の日常

    電子の中の編集
    ・事実としての知識
    ・判断としての知識
    ・推論にのる知識
    ・排除される知識
    ・融合する知識

    知の編集工学 増補版
    著:松岡正剛
    朝日文庫

    目次

    新装版に寄せて

    Ⅰ 編集の入口
    第一章 ゲームの愉しみ
     1編集はどこにでもある
     2連想ゲームの中で
     3情報はつながっている
    第二章 脳という編集装置
     1考え方とは何か
     2分節する情報
     3記憶と再生のソフトウェア
    第三章 情報社会と編集技術
     1ずっと前からマルチメディアだった
     2経済と文化を重ねる
     3歴史の中のエディターシップ

    Ⅱ 編集の出口
    第四章 編集の冒険
     1記号から意味
     2編集工学の夢
     3編集技術マトリックス
    第五章 複雑な時代を編集する
     1世界モデルが摩耗している
     2物語の秘密
     3エディトリアリティの発見
    第六章 方法の将来
     1電子の中の編集
     2編集の創発性
     3縁側の編集へ

    あとがき
    解説 山口昌男
    新装版解説 大澤真幸

    ISBN:9784022620835
    出版社:朝日新聞出版
    判型:文庫
    ページ数:400ページ
    定価:1150円(本体)
    発売日:2023年10月30日 第1刷発行

  • 『才能をひらく編集工学』本日刊行!「はじめに」を公開します。 | 編集工学研究所(2020/08/28)
    https://www.eel.co.jp/topics/news/2153

    超一級の知識人が説く情報の読み解き方 『知の編集工学』松岡正剛 | 佐藤 優 | 文藝春秋 電子版(2022/12/08)
    https://bunshun.jp/bungeishunju/articles/h5080

    【速報!】『知の編集工学』増補版 ついに刊行! | 遊刊エディスト:松岡正剛、編集工学、イシス編集学校に関するニューメディア(2023/10/10)
    https://edist.ne.jp/just/chinohen/

    1996年刊行の情報編集術のバイブル、松岡正剛著『知の編集工学 増補版』/アップデートにあたり執筆した「序文」を特別公開!|朝日新聞出版さんぽ(2023年10月11日)
    https://note.com/asahi_books/n/ne6bca20a8e16

    朝日新聞出版 最新刊行物:文庫:知の編集工学
    https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=24465
    (旧版)
    https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=3610

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      追悼 松岡正剛さん|紀伊國屋書店Kinoppy
      https://k-kinoppy.jp/tokushu/matsuokaseigo_24...
      追悼 松岡正剛さん|紀伊國屋書店Kinoppy
      https://k-kinoppy.jp/tokushu/matsuokaseigo_240821/web/
      2024/08/22
  • 講談社現代新書から出ていた「知の編集術」を読んだ時も七割ぐらい分からなかった印象だが、本書も同様に感じた。著者が言いたいことは分かるのだがベースとなっている様々な事柄の知識の差がこの断絶を生み出している感じがする。

    兎にも角にも情報は一つの事柄として独立して存在するのではなく、ほかの事柄との関係において成り立っていてそこには「っぽさ」「らしさ」のような目に見えぬ編集によって緩く繋がっているという話が本書の肝であると感じた。

  • 私の人生のミッションには「英知の獲得」があって、継続的な目標として真理の探究というセンテンスを当てているが、本書で松岡氏が導き出した「編集」という切り口は、一つの真理ともいえる概念と言える。

    世界は複雑系で、真理として一つのシンプルな統一理論にまとめるには手に余る、というのが私の現時点での結論だ。もしかしたらシンプルな数式なり一文にまとめられるのかもしれないが、その極度に抽象化された概念から世界のすべての具体を理解できるように繋ぐ復号化を、人間の脳の記憶力、計算力で行うにはスペック不足なのではと思う。

    編集工学という、再現可能化させられそうな一つのアプローチを生み出し、研究していっているプロセスの片鱗に私はまだ衣を掠った程度ではあるが、その膨大な整理と紐づけ作業の必要性が見えてたじろいだし、未知という浪漫が薄まるような怖れもうっすらと感じる。

    ポジティブな面としては、「楽しむ」というのも重要なモチベーションであることだろうか。
    どんな楽しい行為も、自発的な目的意識を失った作業となっては楽しみは消えてしまうもの。
    しかし人間の脳に収まりきれない知の塊に、どのようにアクセスし、どのような回路で軸索を周囲のニューロンに繋げていくかという指向・思考・試行活動は至高の嗜好でもあり、個だからこそのクリエイティブな営みだ。好奇心に任せるというベクトルと、それを許す環境が揃えば、作業から遊びへと転化させられるはずだ。と、私はポジティブに転じさせた。

    本書を通してややがっかりした感覚を覚えた点としては、これだけの分野横断的な知の結晶の末であっても、世の中の多くの社会的課題の解決に至っていないという点だ。

    宗教対立や、厄介な病の克服、宇宙の始まりと終わりの解明、魂がどこから来るのか、資本主義の克服、エネルギー問題の解決、戦争の回避のような、そういった多くの解決したい課題がある中に、分野を横断する英知が化学変化を起こして新たな1を生み出す効果があるのではないか、はたまた、これまで誰も思いつかなかった学問の組み合わせによる画期的なアナロジーの活用によって社会的課題を解決する糸口があるのではないか、そういった仮説を、半ば夢のように願っていたのではあったが、世界を変えるほどのアクションにまでは届かなかった。
    松岡氏ほどの知の巨匠をもってしても。

    あるいは、その知の結像の果てに選ばれた行動原理は、社会的課題の解決に尽力する、という以上に、まずはその火種を生み出し、諸分野の各専門家にその火を分けることだったのかもしれない。

    知れば知るほどその深さ広さに気付き、さらに手を伸ばしたくなる。惜しくも昨年2024年8月に亡くなられてしまったが、松岡氏のこと自体もまた興味の一対象となった。

    自分なりの編集にあたる答えを探っていきたい。

  • 情報が溢れんばかり飛び交う昨今、大事なのはその情報の編集・IN/OUTの営みであると。それを知の「編集工学」と歴史を紐解きながら未来への情報社会をを生き抜くための技法を説く。

    でも、その中身は非常に難解で、細切れの破片を書き留めておきます。

    ・人間の学習能力はじつは対話型で、かつ遊び的なのである。
     (対話型とは、他人との話しだけではなく、ノートに書くとか、本を読むと、散歩をしながら何かを見る、広範囲なメディア的対話性のことをさす)
    ・日本は、世界が目をみはる高度経済成長をなしとげたあと、「経済大国」と「生活大国」といううぬぼれた二大標語を自慢してもののみごとに失敗し、自業自得の苦境を強いられている。
    ・情報化と編集化はどのように一体化できるのだろうか。
    ・古代情報世界は語り部や文字だけで保存されたのではなく、建築や彫刻や図像やも文様などによって、情報管理がされていた。
    ・洋の東西を問わず、あらゆる読書は声をたてて読まれていた、このことは聴覚回路が知の形成や再構成にとっていかに大切だったか。
    ・どんなメディアもどこか必ず「空く」「偽」「毒」をはらんでいて、おしなべて想像以上のスピードをもって流通し、どんあメディアであれ、その「内容」を管理しきるということは不可能である。
    ・万国博も百貨店もどちらも1850年代に生まれている。どちらも、ひとしく「世界を一堂に集めたい」というコンセプトをもっていた。これも情報編集の歴史の一つである。
    ・「マネージメントがあるなら、イメージメントがあってもんだよね」
    ・近代日本像をめぐるのに「大・新・高」がる。明治時代には大日本帝国とか大逆事件などと「大」の字が、明治の終わりから昭和にかけては新思潮とか新婦人とか新日本、新感覚という「新」という字が使われ、やがて高級自動車とか高度成長、高密度社会といった「高」が流行し、その後は中間大衆や中年社会、中流感覚という「中」という字が頻繁につかわれた。まさにつくられた共通感覚なんです。

    このように、情報は良くも悪くも操作されている。

    この正月に起きた能登地震の政府の対応を見ていても、分断された情報、物資の流れをいかにつくるか。他県から流入を控えるなら、地元での高校生や一般人を広く集めたボランティア組織を作るなり、あれほど注目を集めたドローンからの映像もなく、情報統制でが開示されていないだけなのか。何がどこで詰まっているのか、明確に判断、指示するのが危機管理時の政府の対応ではないか。予備費の執行を決めましたの情報ではなく、被災地、被災者への実質的動きを促進するための活動が望まれる。

  • 単行本初版は1996年7月刊行。
    松岡氏の提唱する「編集工学」入門編で、文章は分かりやすく、説明も非常に丁寧。
    よって「客観的事実をそのまま伝えるなんて、しょせん不可能なのだ」という記述に共感したり、「編集とは該当する対象の情報の特徴を読みとき、それを新たな意匠で変化させ、再生するものだ」という鮮やかな定義に感心したりするだけで楽しかった。
    一方で、松岡氏の構想があまりにも壮大で、全体像がつかめたという感覚はない。
    堂々と星5評価できる読み手に成長したいものだ。

  • 闘病中ということは聞いていたけれど、亡くなるとは思っていなかった時期に落掌、読了。
    一応、著者も増補部分について言及しているが、オリジナル版を読んでいないので、どの程度変わっているのか正確なところは判らない。
    それでも、今読んでもその内容に古さを感じずに通用するというのは、元々の考え方が普遍的なものであるということを感じた。
    この中で著者も触れている通り、編集という作業は書籍やメディアに限ったものではないため、一見無関係に見える分野でも参考にできることは多そうである。

  • 単行本をよんでいる。必読。

  •  
    ── 松岡 正剛《[増補版]知の編集工学 20231006 朝日文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4022620838
     
    (20231105)

  • 2023年10月12日購入。

  • 「編集者は情報産業におけるエンジニアである」という一節に、はっとした。

    ・<情報化>と<編集化>を切り離さないこと。
    ・技術をハードとソフトに切り離さないこと。
    ・経済と文化を切り離さないと決めてかかること。
    ・「好み」で編み込むこと。
    ・「知」でつなぐこと。

  • 著者が提唱する編集工学を、本書で公開して、具体的な編集方法を列挙する。とはいえ、本書で語られるように、決して堅苦しい手法ではない。むしろ子ども頃に行った連想ゲームをもとに、さまざまな材料を自由自在に組み合わせる、というようにある種の遊び心で編集する。一見無関係な事象に対してちょっとした工夫を凝らすと、実は意外な発見がある、未知のものを創出できるのである。

  • “つまり編集とは「関係の発見」をすることなのだ“

  • 知の編集工学とは知のマップを創ることであり、それは本のネットワークを構築してブックガイドを創ることである。
    それはまさに松岡正剛氏が千夜千冊でやっていることである。

  • 知の編集工学:松岡正剛から学ぶ、ロジカルシンキングを超えた思考法

    松岡正剛さんは、日本を代表する編集者であり、思想家です。その松岡さんが提唱する「編集工学」とは、情報を単に整理するのではなく、情報を編集し、新たな意味や価値を生み出す思考法です。

    本書では、編集工学の基本的な考え方から、具体的な方法論まで、多岐にわたって解説されています。

    編集工学とは?

    編集工学とは、情報を「編集」することで、新たな意味や価値を生み出す思考法です。

    ここでいう「編集」とは、単に情報を整理したり、並べ替えたりすることではありません。情報を組み合わせ、関連付け、解釈することで、新たな視点や発想を生み出すことを指します。

    例えば、本書では、編集工学の実践例として、以下のようなものが挙げられています。

    情報を「型」にはめてみる
    情報を「組み合わせ」てみる
    情報を「ずらし」てみる
    情報を「反転」させてみる
    これらの方法を用いることで、私たちは、日常やビジネスにおいて、より深く、多角的な思考をすることができるようになります。

    編集工学を学ぶ意義

    私が本書を読んで最も感銘を受けたのは、編集工学が、単なる思考法ではなく、生き方そのものであるということです。

    松岡さんは、編集工学を学ぶことで、私たちは、情報に溢れる現代社会を、より自由に、そして豊かに生きることができると説いています。

    本書を読むことで、私たちは、以下のような力を得ることができます。

    情報を鵜呑みにせず、自分の頭で考える力
    多様な視点から物事を捉える力
    新たな発想を生み出す力
    自分自身の思考を編集し、成長させていく力
    これらの力は、私たちが、変化の激しい現代社会を生き抜く上で、必要不可欠なものです。

    『知の編集術』について

    また、松岡正剛さんといえば、『知の編集術 発想思考を生み出す方法』も有名です。

    『知の編集術 発想思考を生み出す方法』は、編集工学の実践編とも言える書籍で、具体的な事例を通して、編集工学の方法論を学ぶことができます。

    『知の編集工学』と合わせて読むことで、編集工学への理解をより深めることができるでしょう。

    さいごに

    『知の編集工学』は、ロジカルシンキングという言葉は聞いたことがあるが、実際にどういう意味かよくわかっていない人や、日常やビジネスにおいて深い思考をしたいが、どうすればよいのかわからない人にこそ読んでほしい一冊です。

    本書を読むことで、あなたの思考は、より深く、そして豊かになるはずです。

    ぜひ、あなたも『知の編集工学』を手に取り、編集工学の世界に触れてみてください。

  • 2024年12月8日、グラビティの読書の星で紹介してる人がいた。

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著者プロフィール

1944年、京都生まれ。70年代に雑誌『遊』編集長として名を馳せ、80年代に「編集工学」を提唱し、編集工学研究所を創立。その後、日本文化、芸術、生命科学、システム工学など他方目におよぶ研究を情報文化技術に応用しメディアやイベントを多数プロデュース。2000年よりインターネット上で「千夜千冊」を連載。日本を代表する「読書の達人」としてブックウェア事業を拡大。編集的な選書と読書空間の企画演出はつねに話題を呼んだ。主な著書に『知の編集工学』『多読術』『日本という方法』『千夜千冊エディション』(全30巻)『日本文化の核心』『別日本で、いい』(共著)ほか。

「2025年 『百書繚乱』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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