マヤ・アンデス・琉球 環境考古学で読み解く「敗者の文明」 (朝日選書)

  • 朝日新聞出版 (2014年8月8日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022630247

作品紹介

「謎の文明」とされてきたマヤ、アンデス。少なくとも数千年以上狩猟採集が続いた奇跡の島、琉球。近年の湖沼堆積物(年縞)の解析で、これらの環太平洋の諸文明は、環境変動を乗り越えて営まれたことがわかってきた。グアテマラのセイバル遺跡の大規模発掘により、マヤ文明の起源は前1000年ごろにさかのぼり、干ばつにより滅びたわけではないことが判明した。ペルーではナスカの地上絵が新たに見つかり、製作者、作成方法に関する新事実が明らかになっている。大規模な気候変動を、潅漑技術と地上絵を用いた祭祀で乗り越えようとした可能性がある。旧石器時代に琉球列島への進出を果たした人類は長く自然と調和して狩猟採集を続け、約1000年前まで農耕を必要としなかった。歴史の表舞台から消された文明に学ぶ環境と人類の共生。

マヤ・アンデス・琉球 環境考古学で読み解く「敗者の文明」 (朝日選書)の感想・レビュー・書評

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  • なんというタイトルなのだろうと思いつい手が伸びた。
    ナスカの地上絵の話や琉球の話はやはり多少なりとも知っているので興味深かった。
    特に琉球の章は面白かった。一見なんとも思わないところから、別の視点を与えることで、確かに不思議だと疑問が湧いてきた。この自分の中の短時間での心境の変化がなんとも気持ち良かった。また、この疑問がとりあえず解決すると、そこから次の疑問が出てきた。それにつられてこちらも疑問に思えてしまう。著者につられる形ではあるが、なんとなく研究者の追求の場に居合わせた感覚があった。そして研究者の好奇心に限りはないのだろうなと感じた。
    自分にはよくわからないところも多々あったが、研究するって楽しいんだろうなと思った。

  • 環境考古学というのがいま一番面白い学問なのではないだろうか。安田先生のお弟子さんなどがどんどん活躍するようになってきたのだろう。湖の堆積物で1年ごとの気象状況などが分かるという。それを年縞と呼ぶ。堆積物のなかの花粉などを調べることで、当時の環境が分かるのだそうだ。そういうことを利用して、マヤとかアンデスの歴史を調べなおしている。地上絵は別に宇宙人が描いたものではなかった。なんか、子どものころグラウンドに足で線を引いて遊んだのと同じような方法で描かれているようだ。琉球でいつ農耕が始まったのかが議論されている。狭い島で食料をどうしていたのかが問題になっている。それってたんに魚を食べていた、ということではいけないのでしょうか。ちょっと不思議。世界史の教科書もずいぶん書き換えられているようなので、もう一度勉強し直さないといけないのかもしれない。もっとも、「し直す」と言っても、高校時代ほとんど世界史の勉強をした覚えはないんだなあ。

  • 「敗者」と言う括りは、どうかと思うのですが、とっても面白そう。。。

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    「かつて日本のみに横行していた「4大文明」史観。
    じつは南北アメリカの2大文明を加えた「6大文明」が1次文明として誕生していた。
    太平洋の東端では、石器を用いるメソアメリカ・アンデスの2大文明が、
    16世紀にスペインに征服されるまで、
    熱帯、高地、砂漠などさまざまな環境で都市、王国を築き、盛衰を重ねていた。
    一方西端では、後期旧石器時代に海を越え琉球列島にたどり着いた人類が、
    デリケートな島嶼環境で動物を絶滅に追い込むことなく狩猟採集を続け、
    11世紀まで農耕を選択しなかった。
    近年、日本の水月湖で、1年ごとの環境変化が正確にわかる年縞が見つかり、
    世界標準としての使用が可能と認定された。
    この年縞の解析と詳細な発掘調査で、
    マヤ、ナスカ、琉球での環境変化と人類の対応がわかってきた。
    大河のほとりの乾燥地帯で農耕を開始し文明が発展したという、
    従来の文明史観では解けない、環太平洋の古代文明。
    環境変化にどう対応し、何が原因で衰亡したのか。
    西洋中心史観に環太平洋地域も加えた、
    バランスのとれた「真の世界史」から、環境との共生を学ぶ。」
    Research ─ 研究を通して ─:環境と文明の関係、そして近未来を語る年縞 - JT生命誌研究館(国際日本文化研究センター教授 安田喜憲)
    http://www.brh.co.jp/seimeishi/journal/041/research_11.html

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