新危機の20年 プーチン政治史 (朝日選書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022631015

作品紹介・あらすじ

冷戦後最悪の米ロ関係、中ロ接近と米中の「新冷戦」――。コロナ後の世界秩序をどう構想すべきか? 7月の国民投票で2036年まで続投可能になったロシアのプーチン大統領。この20年のロシア政治史を内政と外交との連繋から記述する。

感想・レビュー・書評

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  •  エリツィン体制末期から始まる、プーチン体制下のロシア政治史。選書だが、ロシア研究の大家だけあって記述が細かく、かつ脇道にそれては戻るの繰り返しなので、既に知識があって読み込みたい人により適していると思う。
     エリツィン時代の後、国家統治の安定と回復を期待されて発足したプーチン政権。1期目ではオリガルフとの一連の闘いを経て権力を握り、2期目で更なる「垂直的統制」の強化。メドヴェージェフとのタンデム体制下では現代化派と安定化装置として分業するが、米露関係悪化などにより不透明に。2012年からの「プーチンII」では「保守的理念」の体現者へ。そして2014年のウクライナ危機を経て、長期政権構想や欧米への非妥協的姿勢が浮かび上がる。一方で「プーチン・コンセンサス」と呼ばれる高い支持率を得る。このようなプーチンの政治思想は「伝統的ともいえる保守主義」。そして著者は、2018年以降の課題として、憲法改正を中心とする政治改革の行方、経済、欧米との関係や東方シフトという外交を挙げる。
     また著者は総括的に、現在のプーチン政権を生み出す対外的なきっかけはNATO東方拡大、対内的な理由はオリガルフへの国民的な反発だったとしている。

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著者プロフィール

下斗米伸夫(しもとまい のぶお)
1948年札幌市生まれ。東京大学法学部卒業,同大学院法学政治学研究科修士課程修了,同大学院法学政治学研究科博士課程修了。法学博士。専門は,ロシア・CIS 政治,ソ連政治史。成蹊大学教授、法政大学教授を経て,法政大学名誉教授。著書に,『ソビエト連邦史』『アジア冷戦史』『ゴルバチョフの時代』『モスクワと金日成』『ロシアとソ連 歴史に消された者たち』『プーチンはアジアをめざす 激変する国際政治』など多数。

「2021年 『日本冷戦史 1945-1956』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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